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プリズム・社説 「プリズム」(2013年9月10日号)2013年10月 9日18時46分

 介護保険が始まり14年目を迎えた今、政府の社会保障制度改革国民会議は、要支援者の介護予防サービスを、これまでの保険給付から市町村事業へ段階的に移行する方針を決めた。4日の介護給付費分科会で厚労省は、地域支援事業1570億円、予防給付4100億円の費用は、介護保険会計から市町村事業へ出すので、保険給付を外しても要支援者のサービスは確保されると力説した。そのお金を使って、どのように市町村事業を行うかは市町村が判断する。一律の基準はないということは、例えばサービス提供責任者の配置基準を緩めて、その分単価を下げた訪問介護もあるかも知れない。

 受け皿となる市町村事業を「要支援事業」と呼び、12年改正で創設された総合事業も改変される。現行の総合事業は要支援者と2次予防高齢者(特定高齢者)とを一体的に捉えているのに対して、改定後の「新しい総合事業」では、予防給付から移行した「要支援事業」と、地域の高齢者を対象にした「新しい介護予防事業」とを区分けしている。「新しい介護予防事業」は、2次予防高齢者だけでなく、1次予防高齢者(一般高齢者)も含めて、1次と2次の区別そのものもなくす。こうした新総合事業に、従前の地域包括支援センターの運営や任意事業を合わせたのが、「新しい地域支援事業」の枠組みになる。ポイントは、見守り、配食、外出支援、買い物などの生活支援サービスを、ボランティアや民間企業などを積極的に活用して、介護予防サービスと一体的、効率的に実施していくこと。

 「段階的移行」とは、第6期計画の3年間(15~17年度)を、予防給付をなくし「要支援事業」へ移行させるための経過期間を設けること。15年4月以降、原則として既存の要支援者は継続して予防給付を受けるが、新規要支援者は「要支援事業」で対応する。受け皿づくりが間に合わない市町村は、新規認定者も予防給付を受けるが、第6期計画終了時には、すべての要支援者のサービスを「要支援事業」へ移行させる、というシナリオだ。

 25年までに4度の制度改定と介護報酬改定がある。今後、国は介護保険財政を活用して、3年ごとにステップを踏んで制度を変えていくのだろう。20年の東京オリンピックの時、震災復興を成し遂げ、フクシマのめどをつけ、日本には介護保険があると誇れるようでありたい。
 

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