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介護保険・行政全GHへ防災設備の法的義務付け検討 火災対策検討部会2013年6月24日08時01分

 総務省消防庁は5月24日、都内で「認知症高齢者グループホーム等火災対策検討部会」(室崎益輝部会長)を開催。委員として参加する厚生労働省から実態調査速報などが発表された。

■「家主の了承」もSP自主設置の障壁

 厚労省は、床面積275㎡未満でスプリンクラー(以下「SP」)設置の義務がなく、自主的な設置もないグループホーム(以下「GH」)522事業所(回答率100%)を対象に実施した調査速報を発表した。

 SP未設置の理由(複数回答)は「消防法令上の設置義務がない」89・5%、「費用負担の問題」67.6%などの回答が多かった。中には「家主の了承が得られない」5.0%などもあり、委員からは「床面積275㎡未満の事業所についても、(自主的設置ではなく)法的な義務付けがあれば家主の了承も得られやすくなる」(野村歓=元国際医療福祉大学大学院教授)などの意見があった。

■設置に伴う事業者の負担感

 ほかにも今後、自主的にSP設置を予定する意向があると回答したのは277事業所(53.1%)にとどまり、約半数の事業所が、今後もSP設置を予定していないことが分かった。設置を予定しない理由(複数回答)については、「消防法令上の設置義務がない」77.6%、「SP設置費用が高額」46.5%、「SP設置に伴う費用が高額」28.2%などが多かった。

 法令上の義務化とともに、費用負担軽減のための助成金の充実が欠かせないことを伺わせた。

 次郎丸誠男委員(元消防研究所所長)は「夜間の人員が少なく、避難をさせるのが物理的に不可能な状況では、ソフト面だけでなく、ハード面での対応も併せて必要ということになっている。初期消火をハードの充実で検討すべき」と、初期消火ができる器機の導入を急ぐべきという考えを示した。

■実践的なソフト面対応を

 ソフト面での対応については「具体的計画の策定がある事業所」94.4%、「関係機関への通報・連携体制の構築」96.7%、「従業者に対する定期的な周知」95.6%、「定期的な避難訓練の実施」95.8%など高いが、佐々木勝則委員(日本認知症グループホーム協会常任理事)は「具体的な計画策定が100%でないのは残念。自戒を含めて、これまで3回も大きな事故があったことを受け止め、自らの事業所は大丈夫と言い切れるくらい対応すべき。避難訓練も、夜間1人勤務などを想定し、周囲の職員はあえて見守りに徹するなど実践的な内容で実施すべきだ」と、人的な体制づくりなども設備とともに整備すべきだと強調した。

 また、避難訓練での努力義務とされる項目については、「地域住民の参加」45.2%、「消防機関の関与」78.2%などとなっている。

 同実態調査は、市町村の介護保険部局職員と消防署職員が訪問し、調査票を記入する方法で実施。すべての事業所から回答を得た。

 第3回は7月下旬開催予定。

【メモ】

 「認知症高齢者グループホーム等火災対策検討部会」 同検討会は、長崎市のGH「ベルハウス東山手」で今年2月に発生した火災死亡事故を受け、各地で相次ぐGH火災事故への今後の対応を検討するため設置された。主に、GH事業所のスプリンクラー設備設置義務付け要件「床面積275㎡以上」について、床面積に関係なく「すべてのGH事業所」に強化することを前提に、関係省庁・機関や自治体、有識者、関連団体などが検討を行うもの。今年3月の第1回検討会では、275㎡未満の全事業所に義務付け強化の方針を確認し、関係省庁で実態調査を行うこととなっていた。

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