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介護保険・行政新潟市の食支援 嚥下評価・ケアの間口広げる2019年12月 3日09時35分

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 日本摂食嚥下リハビリテーション学会学術大会(大会長=菊谷武・日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック院長)が9月6~7日、新潟県で開催された。シンポジウムでは食支援の事例として地元・新潟市の取組を紹介。嚥下評価方法の統一化や歯科衛生士の相談窓口などで「食べる」を支えている。

 下越病院リハビリテーション科の張替徹氏は、2015年に立ち上げた食支援ネットワーク「あきは食のサポートチーム」を紹介。同氏が代表を務め、摂食嚥下の①評価②連携促進③対応力向上④市民への啓発――を目的に活動している。

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 ①の「評価」では、2病院が摂食嚥下外来を開設。共通の評価用紙でスクリーニングを行い、嚥下造影、嚥下内視鏡検査にも対応する。また、ケアに関しては医師や言語聴覚士が食事形態、姿勢、嚥下の方法、準備運動、リハビリなどを指導。見やすい指導用冊子(図)も作成した。指導件数は2年で127件を数える。

 「診療所へ調査したところ、摂食嚥下障害について『相談できる窓口がない』『分からない』との回答が半数強だった。地域全体で対応力を高める必要性を感じた」と同氏は立ち上げの経緯を話す。

 現在、同チームを含め新潟市内には6つの摂食嚥下関連の団体が存在。団体間の共同研修会・交流会なども行っている「特に今後、団体間で食形態分類の統一を図るようにしていく」(張替氏)。

 また、新潟市医師会在宅医療推進室の社会福祉士・斎川克之氏は、同市「在宅医療・介護連携推進事業」の実態を説明。同事業は15年の介護保険制度改正で自治体に位置づけられた事業で、在宅医療に関する地域資源の把握や課題抽出など、8項目からなる。

 既に同市内では、事業開始前より21の多職種連携チームが活動。その多くは開業医が代表を務めていたことから、各チームを同連携推進事業の拠点とした。主に事業8項目のうち「在宅医療・介護連携に関する相談支援」「医療・介護関係者の研修」を担う。

 斎川氏は「各地域に根付いた自主団体の活動は宝。摂食嚥下、栄養は多職種が関わることができる最大のテーマなので、連携推進事業を食支援のレベルアップに活用してほしい」と期待を込める。

歯科の困りごとをワンストップで

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 歯科からのアプローチとしては、現在、県内全16郡市部の歯科医師会に相談窓口を設け、専従の歯科衛生士を配置。訪問歯科の相談や、介護施設等への歯科衛生士の派遣を行っている。

 新潟県歯科医師会の木戸寿明氏によると、これまで訪問歯科の依頼は3500件以上。介護保険では居宅療養管理指導や介護施設の口腔衛生管理(体制)加算などの算定につながっているそうだ。「地域ケア会議にも積極的に参加する。入退院時の支援にどう関わっていくかが今後の課題。歯科の困りごとを面的に受け止める体制をつくっていく」。

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