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介護保険・行政「社福法人の連携、合併」など方向性報告 来年法改正へ2019年9月 9日10時11分

 厚生労働省は先ごろ開催した社会保障審議会福祉部会(部会長=田中滋・埼玉県立大学理事長)で、「断らない相談支援」「社会福祉法人の連携・協働、大規模化」のテーマについて、これらを推進する新たな制度の方向性を報告した。それぞれ秋以降に具体的な制度設計に向けた議論がされ、来年の法改正を目指している。

「縦割りを再整理する」新たな制度

 「断らない相談支援」は、今年5月に「地域共生社会に向けた包括的支援と多様な参加・協働の推進に関する検討会」を立ち上げ、市町村の包括的な支援体制を全国的に整備する方策として検討されている。

 いわゆる「8050問題」など、分野を超えた複雑な課題を抱える地域住民や世帯への支援が念頭にある。同検討会の中間とりまとめでは、福祉政策の新たなアプローチを実現する包括的な支援体制は、「断らない相談支援」のほか、「参加支援(社会とのつながりや参加の支援)」「地域やコミュニティにおけるケア・支え合う関係性の育成支援」の3つの機能を一体的に備えることが必要と指摘。

 そのうえで、こうした包括的支援体制を市町村が整備するのを後押しするために、「属性や課題に基づいた縦割りの制度を再整理する新たな制度枠組みの創設を検討すべき」と提言した。また既存の相談支援体制に対する財政支援は制度ごとに財源が異なるなど、市町村が包括的な相談体制を作りにくいとの声もある。そこで、新制度に対する国の財政支援では、市町村が柔軟で円滑に取り組めるような仕組みを検討すべきと位置付けている。

 秋以降の審議では、▽包括的支援体制の圏域、協議体、計画、人員配置等のあり方▽「参加支援」の具体的内容▽都道府県の役割▽保健医療福祉の担い手の参画促進――など、新制度の具体的な内容を検討する。

「社福法人の連携法人制度」創設へ

 「社会福祉法人の連携・協働、大規模化」では、同じく今年4月から「社会福祉法人の事業展開等に関する検討会」で検討を重ねてきた。社会福祉法人の連携や協働、合併などによる大規模化の意義について、人材確保、経営の安定化、地域の福祉サービスの確保、社福法人による地域貢献の取り組み推進を掲げる。対応の方向性として、「社会福祉法人主体の連携法人制度の創設に向け検討を進める」とし、新制度の創設を目指すことを決めた。ただ連携や組織再編は、「あくまで希望する法人の判断のもと進められるべき」とし、選択肢の一つであると強調。

 そのほか、好事例をまとめたガイドラインの策定や組織再編に当たっての会計処理について会計専門家による検討会で整理し、連携や組織再編に取り組みやすい環境を整備する。厚生労働省によると社福法人の合併認可件数は年間10~20件程度で推移しているという。

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