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介護保険・行政認知症施策「通いの場」強化など検討2019年7月25日07時00分

 厚生労働省は6月20日、社会保障審議会介護保険部会(部会長=遠藤久夫・国立社会保障・人口問題研究所長)を開き、次期介護保険制度改正に向け、認知症に対する総合的な推進策について議論した。

 厚労省の推計では、2025年時点で認知症の有病者数は約700万人。これを踏まえ、前回の介護保険制度改正では、新オレンジプランの基本的な考えに基づき、▽認知症に関する知識の普及・啓発▽心身の特性に応じたリハビリテーション、介護者支援等の施策の総合的な推進▽認知症の人及びその家族の意向の尊重――などを介護保険法上に盛り込み、市町村・都道府県の事業支援計画の基本的事項として、取組みを進めることが重要である旨が定められた。

 具体的には、①認知症サポーターの養成②認知症初期集中支援チームや認知症地域支援推進員の設置③若年性認知症支援コーディネーターの設置④認知症カフェの設置⑤高齢者サロンの設置⑥認知症の予防法、診断法、治療法、リハビリステーションモデル、介護モデル等の研究開発およびその成果の普及の推進⑦認知症の人やその家族の視点の重視、本人ミーティングの推進――などが施策に位置付けられ、実績として認知症サポーターは1,144万人(19年3月末)、認知症サポート医は8,000人(18年3月末)、認知症初期集中支援チームは1,739市町村(19年3月末)、認知症カフェは1,265市町村、約6,000カ所(18年3月末)などで設置されている。

 さらに昨年12月には、認知症に対して、政府一体となって総合的に対策を推進するために「認知症施策推進関係閣僚会議」が設置され、6月18日に「認知症施策推進大綱」が取りまとめられた。部会では、同大綱が紹介され、それを踏まえた意見交換が行われた。

 大綱は①普及啓発・本人発信支援②予防③医療・ケア・介護サービス・介護者への支援④認知症バリアフリーの指針・若年性認知症の人への支援・社会参加⑤研究開発・産業促進・国際展開――の5つの柱からなり、「共生」だけでなく、「予防」を基本理念に掲げているのが特徴。

 特に高齢者が身近に通える「通いの場」を拡充させることが、予防効果を高める取組みと位置づけ、「インセンティブ交付金」を使って、通いの場への参加率を25年度までに「8%程度に高める」ことを数値目標に掲げている。こうした取組みの結果、「70代の認知症の発症年齢を、今後10年間で1年遅らせることを目指す」としている。

 これに対し、委員からは、「通いの場に、医師や専門家が出向き、質を高めていくことが重要」(江澤和彦委員・日本医師会)、「通いの場は一般介護予防事業で実施されており、上限額が決められている。積極的に取り組んでいくためにも、総合事業における上限額の考え方を再考して欲しい」(大西秀人委員・高松市長)などの意見があった。

 厚労省では、第8期の介護保険事業計画に大綱の内容を反映させていきたい考え。

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