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介護保険・行政15年報酬改定検証①サービスの質の評価2017年4月25日07時05分

転倒・誤嚥など高い再発率

 厚生労働省は3月13日の社会保障審議会介護給付費分科会介護報酬改定検証・研究委員会(委員長=松田晋哉産業医科大学教授)で、15年度介護報酬改定の効果検証を目的として昨年度実施した7調査の結果を報告した。

 調査項目は①中重度者への訪問・通所リハビリ等の実態②病院・診療所等が行う中重度者の医療ニーズ③老健における目的を踏まえた適正なサービス提供体制④特養の医療的ケアの現状⑤居宅介護支援事業所およびケアマネジャー業務等の実態⑥認知症高齢者へのケアマネジメント⑦介護保険制度におけるサービスの質の評価――の7つ。

 このうち⑦については、自立支援の阻害要因として特定した「転倒」「発熱」「誤嚥」「脱水」「褥瘡」「移動能力(低下)」「認知機能(低下)」の7因子について、老健、特養、居宅介護支援あわせて658カ所(利用者約5,000人)を対象に発生状況を調査。転倒・発熱・誤嚥・脱水・褥瘡で、既往がある人の再発率が高い傾向がみられた。

 質の評価の調査は2回に分けて実施。例えば「転倒」の場合、1回目の調査で過去に転倒が「ある」群と「ない」群に分け、そして、2カ月後の2回目調査で各群での2カ月間の転倒発生率を調べたところ、「ない」群に対し「ある」群の転倒発生率が約13.8倍高くなった。

 「発熱」についても「ある」群が6.6倍となるなど、差がみられた。同省は5因子の発生を予測する項目として、妥当性が確保できたと評価。利用者の状態によって転倒等の発生リスクが異なることから、単純に発生有無だけで事業所の質を評価することは困難だとし、利用者の状態を把握するためのデータ項目の特定が必要だと報告した。

PDCAを質の評価に

 また、質の評価の調査ではあわせて、ISO9001を取得している老健・特養4カ所へ、介護サービスの品質マネジメントについてヒアリングを行った。

 いずれの施設も、施設全体でまず品質方針・目標を掲げ、それに応じた文書システムを構築。転倒等への対応に関しては発生予防の手順書が整備されていた。なかには、「褥瘡の発生件数を昨年より減らす」と目標を立て▽エアマットの導入▽体位変換クッションの購入▽栄養補助食品の活用――などの対応を検討、活動内容を明確化している施設もあった。 マネジメントシステムの効果としては▽サービスの底上げ・標準化▽自治体の実地指導への円滑な対応▽職員の教育・研修の充実▽利用者の声を反映するしくみの構築――など。同省は今後、介護サービスの質におけるプロセス評価手法の確立に向け、事業所のPDCAを前提としたマネジメントシステムの構築を検討していくとした。

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