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介護保険・行政介護保険法改正案と関連法一部改正案のポイント2011年5月31日10時00分

 政府は3月11日、2012年4月からの施行を目指し、介護保険法等改正案「介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案」を閣議決定した。地域包括ケアの推進に向け、これまで「24時間地域巡回型訪問サービス」と呼ばれてきた「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」や、看護と介護を一体的に提供する「複合型サービス」などを導入するほか、様々な内容を盛り込んだ。これらの実施に向けた改正介護保険法と関連法の一部改正のポイントをみる。

複合型は多様な組み合わせも可能

 在宅介護を支える新サービスとして、地域密着型サービスに定期巡回・随時対応型訪問介護看護と複合型サービスが追加される。

 定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、在宅要介護者への定期的な短時間の巡回訪問や随時対応により介護・看護サービスが提供される。訪問介護事業所が看護師を確保し、介護・看護の両サービスを行う形と、訪問介護事業所が訪問看護事業所と連携しサービス提供する形が示された。

 医療ニーズの高い要介護者への支援充実を図る複合型サービスは、これまでは小規模多機能型居宅介護と訪問看護が組み合わさったイメージが示されてきた。今回はそれに加え、「一体的に提供されることが特に効果的かつ効率的なサービスの組合せ」として、訪問介護、訪問入浴介護、訪問看護、訪問リハビリ、居宅療養管理指導、通所介護、通所リハビリ、短期入所生活介護、短期入所療養介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、夜間対応型訪問介護、認知症対応型通所介護、小規模多機能型居宅介護の中から、2種類以上のサービスを複合して提供する類型も示された。

地域密着型は公募制

 市町村が介護保険事業計画で定めた量に居宅サービスの供給量が達している場合に、都道府県と協議した上で新たに居宅サービスの指定をしないことや、条件付きで指定することができる。一方、地域密着型サービスは圏域ごとに公募指定制とし、指定有効期間は6年以内で市町村が定める。

情報公表は随時、手数料見直し

 介護サービス情報の公表は、1年1回の調査義務から、都道府県が必要と認める場合に調査を行う形にし、事業者からサービスの質や従業者に関する情報提供の希望があれば、随時公表する形とする。これまでの調査・情報公表にかかる手数料によって運営する仕組みも見直す。

予防給付から地域支援事業へのシフト

 市町村の判断で、要支援者や介護予防事業対象者向けのサービスを総合的に実施する「介護予防・日常生活支援総合事業」を地域支援事業として設ける。市町村や地域包括支援センターが、利用者の状態像や意向に応じて、予防給付か総合サービスのどちらを利用するのか判断する。状況に合わせて、見守りや配食なども含めた、幅広い生活支援サービスを提供できる。

事業計画は高齢者の住まいともリンク

 市町村の介護保険事業計画については、被保険者の心身状況やその環境などを正確に把握するなど、これまでよりも緻密なデータ収集の上で策定する。その際、定期巡回・随時対応型訪問介護看護等のサービスなどが、サービス付き高齢者住宅の整備状況など、高齢者の住まいに関する施策と連携することにも配慮するよう求めた。都道府県の介護保険事業支援計画は、「高齢者の居住の安定確保に関する法律」(高齢者住まい法)で規定する高齢者居住安定確保計画と調和したものであることも求めた。

その他関連法の一部改正

 老人福祉法の一部改正では、有料老人ホームやグループホームの利用者保護として、入居者が入居後一定期間内に契約解除や死亡した場合に、家賃やサービス費用などの実費を除き、前払金を全額返還することを同法に位置づけ、事業者に対し義務付ける。

 07年度に創設された社会医療法人は、行政刷新会議での検討をふまえ、特別養護老人ホームの設置ができるようになる。介護療養型医療施設は2012年4月1日以降新たな指定は認めないが、廃止期限については6年延長し、2018年3月末までとする。

 社会福祉士及び介護福祉士法の一部改正により、医師の指示のもとで介護福祉士による喀痰吸引などの医療行為を認める。介護福祉士以外の介護職員については、都道府県が認めた登録研修機関で研修を受け、「認定特定行為業務従事者認定証」の交付を受けた者であれば、たん吸引などの特定行為を行える。たん吸引または特定行為を行う事業者は、都道府県知事から「登録喀痰吸引等事業者」または「登録特定行為事業者」の登録を受けなければならない。

 なお介護福祉士の資格取得方法見直しの施行日は、介護職員のたん吸引等を円滑に開始するための準備期間が必要とされ、当初の2012年4月1日から2015年4月1日に変更する。

(2011年4月10日号) 

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