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介護保険・行政レビュー2016 介護人材の処遇改善 来年度に加算拡充2016年12月28日07時15分

 人材不足が深刻化している介護業界。その最も大きな理由は、介護人材の賃金が他産業と比較して低いままになっていることだ。

 ただ、こうした状況に国として手をこまねいてきたわけではない。2009年4月の報酬改定では3%のプラス改定、さらに09年度の補正予算では1 万5,000円相当の処遇改善交付金を創設した。その後も、12年4月の介護報酬改定で処遇改善交付金を処遇改善加算に置き換え、15年4月に1万2,000円相当の加算の拡充を行ってきた。厚労省は、これまでに実績として4万3,000円相当の処遇改善効果が出ていると説明している。

 しかし、介護職員の賞与込の給与は他産業平均の月額36万2,000円に対し、26万2,000円と、未だ10万円の差があり、有効求人倍率も全産業平均より1.5倍以上高い水準で推移している。

 そのため、8月2日に閣議決定された政府の「未来への投資を実現する経済対策」では、安倍首相が唱える一億総活躍社会の実現に向け、「介護保険制度の下で、介護人材の処遇については、キャリアアップの仕組みを構築し、月額平均1万円相当の改善を17年度から実施する」と、来年4月に介護報酬改定を行うという異例の方針を決めた。11月16日に開かれた社会保障審議会介護給付費分科会では、1万円相当の処遇改善の具体的策について審議が行われた。

 厚労省が提案したのは処遇改善加算を拡充する案だ。新加算として、現行の処遇改善加算(Ⅰ)に▽経験若しくは資格等に応じて昇給する仕組み、又は▽一定の基準に基づき定期に昇給を判定する仕組みを設ける――の要件を追加し、昇給と結びついた形でのキャリアアップの仕組みを構築する事業所を手厚く評価する考えを示した。

 具体的には、①勤続年数や経験年数などの「経験」②介護福祉士や実務者研修修了者などの「資格」③実技試験や人事評価などの「評価」――の3つのうち、いずれかに応じた昇給の仕組みを設けた場合に、新加算を算定できるようにする。昇給の方式は、基本給、手当、賞与などは問わない。

 これに対し、「①経験②資格③評価の3つから選択できるのは良いこと」(稲葉雅之・民間介護事業推進委員会)など、出席した委員からは概ね了承された。

 今後、17年度予算に必要財源が確保される見通しで、年内には報酬改定にかかる諮問・答申が行われる予定だ。

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