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介護保険・行政レビュー2016 診療報酬改定 退院・在宅復帰のさらなる促進2016年12月28日07時00分

1208iryo.jpg 今年4月の診療報酬改定は「地域包括ケアシステムの推進」を重点課題の一つとし、早期退院と在宅生活への円滑な移行、疾患を有しても在宅生活を継続する取組みなどが評価された。介護との連携も随所に求めている。全体の改定率は▲0.84%、うち本体報酬は+0.49% となった。

病床削減と在宅移行を促進

 政府は昨年度、2025年時点の病床数を現在より20万床程度削減する目標を掲げた。その補完として在宅医療や介護サービスを充実させ、地域包括ケアシステムの構築を進める考えだ。

 病床削減のターゲットとなるのが、患者7人に対し看護師1人を配置する急性期病床。現在の36万床から18万床へ半減する方針のもと、報酬改定では算定要件にメスを入れた。14年改定で新たに課した在宅復帰率(75%)を、16年改定では80%へ引上げ。重症度、医療・看護必要度を満たす患者の割合も15%から25%へ引上げた。

 同時に、有床診療所にも「在宅復帰機能強化加算」を設け、在宅復帰を促進。退院後に居宅訪問や在宅療養の医療機関と連携し、在宅生活の継続支援をはかる。在宅復帰率は70%。

 また入院中、退院に向けた取組みを評価する「退院支援加算」も一般、療養病棟のそれぞれで強化。退院支援や地域連携を行う専従職員(退院支援職員)を各病棟に配置し、患者・家族と病状や退院後の生活等に関する相談、院内共同カンファレンスを行う。

 さらに、他の医療機関、介護事業所との転院・退院体制に関する情報共有も義務づけ。連携できる医療機関や介護事業所が20件以上、各連携先と年3回以上の面会など具体的な要件を定めている。

在宅医療のキーマン「かかりつけ医」

 退院後の在宅療養の受け皿拡充もはかる。地域包括ケア、かかりつけ医機能強化の目玉として14年に新設された「地域包括診療料」は、常勤医師数を3人から2人へ緩和。昨年7月時点で算定数が93施設にとどまることから、普及を促す。

 同診療料を算定する医療機関の医師は、療養上の指導に加え在宅医療や服薬管理、必要に応じた往診を行う。在宅患者のニーズや相談事をワンストップで受け止め、他の医療機関や介護・生活支援サービス、行政との連携も。地域包括ケアシステムにおける重要なポストとして期待が大きい。日本医師会はこれらスキルを備えた医師の育成へ「かかりつけ医機能研修制度」を4月に開始。基本・応用・実地研修を3年かけて行う。

訪看は大規模・多機能化へ

 かかりつけ医と共に、在宅療養の重要な担い手となるのが訪問看護。ステーション数は5,000台を横ばいで推移していたが、12年以降右肩上がりに増え16年4月時点で9,000カ所に達した。

 国は、在宅患者の多様なニーズに対応すべく、大規模・多機能な体制・取組みを評価する「機能強化型」を14年に新設。常勤看護職員7人、居宅介護支援併設などを要件とした。16年改定では、算定のハードルが高かった「看取り年20件以上」を緩和。医療機関が「在宅がん医療総合診療料」を算定した患者も件数に含めてよいとした。

 在宅医療の充実に関しては、都道府県が策定する18年度からの次期医療計画へも重点的に盛り込む方針。市区町村の「在宅医療介護連携推進事業」の実施や、介護サービスとの連携状況を指標する方向で検討している。

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