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介護保険・行政医介連携 小規模市町村で取組み遅れ2016年4月22日07時05分

介護保険部会  国・都道府県の医介連携支援を議論

 厚生労働省は3月25日、社会保障審議会介護保険部会(座長=遠藤久夫学習院大学教授)を開催し、在宅医療・介護連携の推進などをテーマに審議した。事務局より、①在宅医療・介護連携推進事業②入退院時の医療と介護の連携③介護保険事業(支援)計画と医療計画との整合的な策定――の3点が課題として示された。

0418bukai.jpg ①の在宅医療・介護連携推進事業は、前回の制度改正で地域支援事業の包括的支援事業に追加された事業。昨年4月からスタートしたが、市町村規模によって進捗に差があることが報告された。同事業の一つ「在宅利用・介護連携の課題の抽出と対応策の検討」の実施状況をみると、50万人以上の市町村では76.5%がすでに実施しているのに対し、1万人未満の市町村では32.7%に止まっており、小規模自治体ほど取組みが進んでいない。病院、医師会、歯科医師会など関係機関との連携やノウハウ不足などが要因とみられる。市町村が都道府県に求める支援内容にも、医師会など関係団体との調整や同事業の研修、先進事例などの情報提供などを挙げる自治体が多かった。

 これを踏まえ、事務局は在宅医療・介護連携推進事業の円滑な実施、推進を図るための国や都道府県(保健所)の役割を論点と掲げた。日本医師会常任理事の鈴木邦彦委員は、「在宅医療・介護連携推進事業は地区医師会への委託が可能で、当会も市町村の円滑な実施に向けて取組みを進めている。実施初年度の進捗に差があるからといって、新たに国や都道府県などが支援に乗り出すことは控えるべき」と現行維持を訴え、都道府県などが支援する新たな仕組みを作ることに対して釘を刺した。

 一方、日本看護協会常任理事の齋藤訓子委員は「実施の課題に、『事業推進を担う人材の確保』を挙げる市町村も多い。人手も限られる中では、国や都道府県によるバックアップが必要」と主張。市町村の保健師を活用する体制整備などを例に挙げた。また齋藤委員は同事業の全8項目の取り組みのうち、市町村はできるところから実施することとなっていることに対して、「課題抽出を最優先にするなど事業を進める一定のプロセスは示すべき」と提案した。

 ②の入退院時の医療と介護の連携の課題では、複数の市町村にまたがり広域的な医療を担う病院の場合、病院とケアマネジャーとの入退院時の連携を促進する

ための取り組みが、単独の市町村では難しいと提起。そのうえで都道府県(保健所)や関係機関の役割を論点に掲げた。

 日本介護支援専門員協会会長の鷲見よしみ委員は、家族らに対して、入院時はケアマネに連絡するよう周知を図るなど、現行の枠組みでも連携を強めることが

できると訴えた。日本医師会の鈴木委員も、「既存の地域医療連携のルートに介護情報を追加して、必要に応じてかかりつけ医やケアマネが情報を得られるようにする方が現実的ではないか」と反発した。医療計画と第7期計画との整合性も議論

 ③介護保険事業(支援)計画と医療計画との整合的な策定は、18年度に初めて地域医療構想を踏まえ、医療計画が見直されるが、同時期に策定される介護保険事業の第7期計画と、どのように整合性を図っていくべきかについて意見を求めた。これに対して委員からは、双方をまたぐ指針などを予め定める必要があるなどの声があった。

 また今回は事務局より、今後の部会のスケジュールについて説明された。夏頃までに一通りのテーマについて審議し、秋以降、議論は二巡目に入る見込みだ。

「療養病床のあり方」専門部会設置へ

 厚生労働省は社会保障審議会に「療養病床の在り方等に関する特別部会」を設置する。慢性期の医療・介護ニーズに対応するための療養病床のあり方などについて審議を行う。年内のとりまとめを目指し、介護保険部会や医療保険部会などの関係部会に報告する。

 2017年度末には介護療養病床と看護師配置が25対1未満の医療療養病床が廃止される予定。これを受けて、同省の「療養病床の在り方などに関する検討会」は今年1月、転換先の選択肢となる新類型のイメージを整理した。今後、設置される特別部会では、新類型導入の是非や医療保険・介護保険のどちらに位置付けるかなどが検討される見込みだ。同省は4月中の設置を目指している。

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