ケアマネジャーはじめ介護・医療に携わる皆さまへ様々な最新
情報を深く分かりやすくお伝えする「シルバー産業新聞」です。

Care-new.jp

大中小 テキストサイズ変更RSS

シルバー産業新聞

介護保険・行政埼玉県和光市の総合事業 ボランティア活用を基準化2016年1月25日07時00分

 和光市は昨年4月に新総合事業に移行した。訪問型サービス、通所型サービスのいずれにも現行相当サービスを設けず、基準を緩和したA型を創設。報酬はそれぞれ予防給付の9割に設定した。事業者が減収分を補おうとして、人員削減が行き過ぎると、現場の負担やサービスの質の低下を招きかねない。そこで同市は業務をサポートする「介護予防サポーター」の活用を通所型Aの運営基準に位置付けた(表)。

 介護予防サポーターは、市が養成する有償ボランティア。5日間の研修を修了した高齢者で、市の予防事業などで体力測定の記録係やお茶出しなど、主に補助業務を担っている。現在、40人ほどがサポーターとして活動しており、中には要介護から自立に改善した人もいる。サポーターとしての活動が自身の心身機能維持にも役立っている。

 規模にもよるが、介護予防サポーターは1事業所につき2人程度を派遣。サポーターには市から報酬として年間1万円分のボランティアポイントが支払われる。同市の東内京一保健福祉部長は、「市が人手を確保することで、基準緩和型であってもサービスの質の維持や事業所の負担を軽減できる」と説明し、移行しても利用者・事業者双方への影響を抑える仕組みづくりが保険者には求められると指摘する。同市では通所介護の予防給付を提供していた全事業者がA型へ移行。利用者、事業者に目を配った同市の工夫がスムーズな移行を実現した。

多様なC型で自立目前の高齢者を支援

 さらにA型の運営基準には「コミュニティケア会議(和光市の地域ケア会議の名称)への参加」を盛り込む。半年後の目標を利用者ごとに設定するなど、サービスの方向性について同会議がサポートする。

 利用者の状態が改善に向かうと、A型からC型(短期集中予防)のサービスへ移行する。同市のC型は訪問型3種類、通所型では10種類ものサービスを揃える。「C型の利用者はA型の利用で改善が進んだが、ADL・IADLの1、2項目くらいはまだ自立でないといった状態像を想定している。残った課題に対してピンポイント・短期集中の支援を行う。個々の課題にアプローチできるよう、サービスのバリエーションを多く揃える必要があった」と東内部長。

 C型で残った課題もクリアすると、晴れて自立となる。高齢者福祉センター主宰の地域サークルに参加する人もいれば、介護予防サポーターとして今度は支える側へ回る人もいる。市内にはこうした高齢者の活動できる場が多くあったので、今回総合事業で住民主体のB型は設ける必要はなかったという。

 もともと同市は積極的な介護予防の取組みで全国的にも有名な自治体。今回、C型に移行したサービスは旧・2次予防事業で取り組んできたものだ。サービスの構築には、要支援1・2に至った原因を調査。生活不活発病に起因するケースが多いことから、効果的なサービス内容を検討し整えてきた。

 2006年に12%だった同市の要介護認定率は14年に9.4%(全国平均18.2%)まで低下。13年から1割を切り始めた。「総合事業に移行することで住民のQOL向上に繋がらなければ、単なるサービス切りとみられても仕方ない。地域のニーズをしっかり把握し、必要とされるサービスを組み立てることができれば、認定率の低減・鈍化など結果はついてくる」(東内部長)。

0106wako.jpg

「介護保険・行政」カテゴリーの最新記事

シルバー産業新聞購読のご案内

発展する「シニアマーケット」の動向など、確かな業界情報はシルバー産業新聞から。

1年間(12回)
7,700円(送料・税込)
2年間(24回)
14,214円(送料・税込)
3年間(36回)
19,545円(送料・税込)

購読、書籍のお申込みはコチラ

  • 福祉住環境コーディネーター検定試験
  • SSL グローバルサインのサイトシール