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介護保険・行政処遇改善交付金 介護報酬組み入れ案を掲示 厚労省2011年12月 9日20時41分

 厚生労働省は10月17日開催の社会保障審議会介護給付費分科会で、「介護職員処遇改善交付金」が2012年3月末で終了することを受け、来年度以降は介護報酬に組み込み、加算方式の「処遇改善加算(仮称)」として実施する考えを提案した。キャリアパス要件などを満たし、申請のあった事業者に、介護職員(常勤換算)1人あたり月額平均1万5000円を交付している。

 加算額については現行の水準を維持することとし「介護報酬総額×(サービスごとの)交付率×単価(地域差)」で算定する。また、単価は現在検討されている、国家公務員の地方手当に準拠した介護報酬単価7区分によって、地域実情を反映した加算額となることが考えられる。算定要件は、キャリアパスや前年度を上回る賃金改善など現行の考え方を踏襲しているが、新たな要件として▽処遇改善加算のうち、本給で支給する割合を一定割合以上とする▽新規採用した職員の処遇は、過去の介護職としての経験年数や実務能力を加味することが給与規定などに明記されている――を追加する考えが示された。

 委員からは「(処遇改善の必要は理解するが)一般財源で行うべき。障害を持った人や認知症の人に負担を求めるべきではない」(認知症の人と家族の会代理・田部井参考人)など反対意見も一部にあったが、「(交付金のように)特段の配慮に頼ることは正しくない」(田中滋慶応大学教授)、「処遇改善交付金を報酬に組み入れることに賛成」(田中雅子日本福祉士会名誉会長)など、介護保険財源に組み入れられることで、処遇改善が恒久的な制度として財源的に安定することを評価する声が多かった。

 ただし、新たな加算要件として示された「本給支給を一定割合以上とする」については、「政府がお金をつぎ込んで本給を上げることは、異例中の異例。準公務員の様な扱い。その管理コストを考えれば、賃金を引き上げる手段としてはいかがなものか」(田中滋慶応大学教授)など、労使による賃金決定のプロセスを重視すべきであり、憲法との整合性にも関わる内容として異論が続出した。

介護保険部会で財源を検討

 現行の交付金支払いは国費(基金)で賄われているが、介護保険財源による加算方式となった場合、介護報酬総額の2%に相当する年間約1900億円が新たに必要になる。

 10月31日開催の社会保障審議会介護保険部会では、第2号保険料を現行の「介護給付費の3割÷第2号被保険者数」で算定する頭割り方式から、各医療保険者の総所得に応じて決める「総報酬割」を導入した場合の試算が発表された。これにより国庫補助が不要になり、国費負担が1300億円削減できるほか、対象を1/3に絞って導入した場合でも430億円の削減が期待できるとしている。ほかにも、利用者負担を公平にするため、ケアプラン作成の有料化や、一定以上の所得者には利用者負担を2割とするなど、財政規律路線の追加改正の検討に入った。最短では、年度内に国会で必要な法案審議を経て、来年度から導入する道筋が考えられる。

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