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介護保険・行政CHASE(口腔編)「食形態が全てのアウトカム」2019年10月18日15時53分

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 厚生労働省は、利用者の心身状態やケア内容をビッグデータ化する「CHASE」の構築へ向け、7月に初期収集項目を策定した。①総論②認知症③口腔④栄養――の4分類のうち、今号では「口腔」について。項目策定を担当した東邦大学医療センター大森病院教授・海老原覚氏は「口腔ケア、嚥下訓練等の取組み結果は全て食形態に反映される」と強調する。

 口腔で「基本的に収集する項目」は「食事の形態」「誤嚥性肺炎の既往歴」の2項目となった。なかでも「食事の形態」の把握は極めて重要な指標だ。その人が何を食べているかは、摂食・嚥下機能や口腔衛生状態など、食べる機能に関わる全てのアウトカムとして集約されるからだ。

 ただ現状、食形態の分類は介護現場で統一されているとは言い難い。例えば普通食を「常食」と表記するところがあれば「米飯」とするところもある。また、嚥下調整が必要なものは「きざみ」「極きざみ」「ミキサー」「ソフト」「ペースト」と多様。しかも、分類名が同一ながら実際のやわらかさが異なることも多い。

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 まずはこの入力項目を統一していくことが急務であり、科学的介護の第一歩だと言えよう。

 全国的な指標の策定、あるいは現場で使用している分類を生かすなら、CHASEとの対応表は必要となる。最低限①主食②副食③水分――ごとに記録するのが良い。場合によっては絵や写真、作り方の動画なども盛り込んだ方が、介護現場間での申し送りに齟齬が起こりにくくなる。策定後は、eラーニングも含めた講習会の幅広い実施も求められる。

現場間比較で最適な食形態を模索

 もし食形態が低下すれば、その間のADL変化や口腔ケアの取組みに遡ることで、低下要因の分析にも役立つ。

 さらに今回のCHASEでは、現場間のデータ比較が期待できる点が大きい。介護サービスの種類によっては医療系職種が十分に配置されておらず、そもそも提供している食形態が口腔機能等に合っているのか、判断に迷う現場も多いだろう。

 例えば、平均要介護度やADLが近い施設でも、より普通食に向けレベルアップをはかる施設もあれば、誤嚥等のリスクを最小限にする視点から、食形態を落として「安全策」をとるところもある。

 こうした2施設を、利用者のその後の変化や機能訓練、口腔ケアの有無、手法の違いで比べることができれば、介護の質を高めるエビデンスの蓄積により効果を発揮するデータベースとなっていくであろう。(談)

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