ケアマネジャーはじめ介護・医療に携わる皆さまへ様々な最新
情報を深く分かりやすくお伝えする「シルバー産業新聞」です。

Care-new.jp

大中小 テキストサイズ変更RSS

シルバー産業新聞

介護保険・行政生活援助中心に新研修 常勤2.5人にカウント2017年11月13日07時00分

 厚生労働省は訪問介護の生活援助について、資格基準を緩和する案を示した。具体的には生活援助に特化した内容の短期研修制度を創設し、修了者を従事できるようにする。

 厚生労働省は11月1日、社会保障審議会介護給付費分科会(田中滋分科会長)を開催し、訪問介護の生活援助について、従来研修より短い時間の新たな研修を創設することを提案した。あわせて、新研修修了者を訪問介護事業所の人員要件である、常勤換算2・5

人のカウントに含める案も提示。決定すれば、来年4月から導入となる見込みだ。

 国は提案の趣旨を、「人材のすそ野を広げるため」と説明。基準を緩和することで、担い手の確保を狙う。新研修の詳細は未定だが、必要時間は少なくとも初任者研修の130時間よりは短くなることは確実だ。内容については今後詳細を詰めるとした上で、初任者研修のカリキュラムを参考に、「観察の視点」や「認知症高齢者に関する知識の習得」などを重点化する方針を示した。主な受講対象層としては中高年や育児中の人などを想定しており、財源については受講者に費用負担を求める形で検討している。

人員基準報酬は介護福祉士等と同様

 現行制度で訪問介護に従事できるのは、介護福祉士と初任者研修等修了者に限られているが、これらの人材については身体介護を中心に担ってもらうことで、機能分化を図りたい考え。一方で認められれば、生活援助中心型サービスは、①介護福祉士による提供②初任者研修等修了者による提供③新研修修了者による提供――の3パターンが生じることとなる。しかし「新研修は生活援助のポイントを重視した内容とするので、介護福祉士らによるサービスとも遜色ない質を担保できる」として、いずれも同一報酬とする方向だ。

 人材確保策としての制度創設に対する反対意見はなかったが、「実際の現場は多忙なため、体制を整備し機能分化をするには時間がかかるのではないか」(鈴木邦彦・日本医師会常任理事)などの指摘もなされた。

 また日本介護福祉士会会長の石本淳也氏は「新研修修了者がどのようなスキルを持つのか不明瞭な中で、有資格者等と人員基準面や報酬を同一の扱いとすることには賛成できない」と意見した。

 また民間介護事業推進委員会代表委員の稲葉雅之氏は、「生活援助中心型とはいっても、新研修修了者が一人で出向いた先で、やむを得ない身体介護が発生する可能性がある。その場合はどう対応するのか」と質問。これに対し国は「あくまで『生活援助中心』としており、例えば体位変換など若干の身体介護への対応も想定している」と回答し、新研修修了者は生活援助のみを行うわけではないと説明した。

 介護人材の確保に当たっては、9月に厚生労働省社会・援護局から、未経験者の参入を推進するための「入門的研修」の来年度導入が示されたばかり。新研修との関係については「入門的研修は主に施設やボランティア活動を想定したものだと認識している。新研修は訪問介護に特化しており、性格は異なる」と強調した。

 一方でカリキュラムの中で重なる部分も想定されるため、共通科目を省略することなども今後の検討項目にあげた。

サ責任用から初任者研修・ヘルパー2級除外

 またサービス提供責任者については、2012年、15年と、減算が拡大されてきた経緯を踏まえ、初任者研修課程修了者と旧ヘルパー2級課程修了者の任用を認めないことを提案、反対はなかった。1年間の経過措置を設ける予定だ。

定期巡回オペレーター、日中兼務も可能に

 同日、定期巡回・随時対応型訪問介護看護や小規模多機能型居宅介護などについても、議論が交わされた。

 定期巡回については現在、夜間・早朝に限り、オペレーターと、随時訪問サービスを行う訪問介護員、または同一敷地内の事業所職員の兼務が認められているが、日中と夜間のコール件数等に大きな差が見られないことから、日中でも兼務を認めてはどうかという案が国から提起された。「本当に大丈夫か疑問は残る」などの声もあがったが、賛同する委員が多かった。

「介護保険・行政」カテゴリーの最新記事

シルバー産業新聞購読のご案内

発展する「シニアマーケット」の動向など、確かな業界情報はシルバー産業新聞から。

1年間(12回)
7,700円(送料・税込)
2年間(24回)
14,214円(送料・税込)
3年間(36回)
19,545円(送料・税込)

購読、書籍のお申込みはコチラ

  • 福祉住環境コーディネーター検定試験
  • SSL グローバルサインのサイトシール