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介護保険・行政21年改正議論本格化 「給付と負担」など年内に結論2019年9月13日11時27分

介護の普遍化もテーマに

 来年の介護保険法改正に向けた議論がいよいよ本格化する。厚生労働省は8月29日の社会保障審議会介護保険部会で今後は月1、2回のペースで審議し、年内にとりまとめるスケジュールを提示。今後の検討事項(表)も示した。給付と負担のテーマでは、「被保険者、受給者の範囲」「居宅介護支援費の自己負担導入」「軽度者の生活援助サービス」などが検討事項に挙げられている。

包括の機能強化 「業務負担に配慮すべき」

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 介護保険部会での次期法改正の審議は今年2月にスタート。これまでは総論的な議論が行われてきたが、今後は年内の取りまとめに向け、開催ペースを引き上げるとともに、今回事務局が示したテーマに沿って各論の審議に入る。

 「健康寿命の延伸」や「保険者機能の強化」のテーマでは、一般介護予防事業のあり方が検討事項になっている。同省の「一般介護予防事業等の推進方策に関する検討会」の中間とりまとめでは、通いの場の類型化・明確化による拡充や通いの場への専門職の関与などを推進する方向性を示している(3面に関連記事)。

 また地域包括支援センターの機能強化や業務体制のあり方も検討し、委員からは「過度な業務負担にならないよう配慮が必要」との声が相次いだ。そのうえで、「例えば、特定事業所加算を取得する居宅介護支援事業所など、地域の関係機関が包括をバックアップする仕組みが必要」(日本介護支援専門員協会・濵田和則委員)、「より柔軟に業務委託ができるようにすべき」(日本医師会・江澤和彦委員)などの意見が寄せられた。

 保険者機能強化推進交付金については、「メリハリ付けは必要だが、点数が低い保険者の国庫負担金を減額するといったディスインセンティブの導入は認められない」と全国知事会社会保障常任委員会の柏崎参考人が、財務省が求めているディスインセンティブ導入に対して釘を刺した。

「介護の普遍化」 か「高齢者の保険」 か

 やはり意見が集中したのが、給付と負担のテーマだ。今後、①被保険者・受給者範囲②補足給付③多床室の室料負担④ケアマネジメントの給付⑤軽度者への生活援助サービス⑥高額介護サービス費⑦「現役並み所得」「一定以上所得」の判断基準⑧現金給付――と多数の個別項目について、給付と負担のあり方を検討する。

 このうち、①被保険者・受給者の範囲について、事務局は「『介護保険制度の普遍化』を目指すべきか、『高齢者の介護保険』を維持するべきか」を論点として提示した。このテーマでは制度創設当初から、要介護になった理由や年齢に関わらず、介護を必要とする全ての人を給付対象とし、併せて保険料を負担する層も拡大する「制度の普遍化」か「高齢者の介護保険」の維持かを中心に議論されてきた。前回改正の同部会がまとめた意見書では、「若者世代の納得感を得られない」「給付の効率化、利用者負担の見直しが先決」「障がい者の介護は保険に馴染まず、税財源で対応すべき」などの意見がある一方、「制度の持続可能性を踏まえ、今から国民的な議論を巻き起こしていく必要がある」との意見もあり、「引き続き検討を行うことが適当」とされている。

 これに対し、全国老人福祉施設協議会の桝田和平委員が、「制度がスタートした20年前とは状況が異なる。抜本的にフレームを見直す時期に来ているのではないか」と主張。一方で、「中小企業を始め、企業の負担も限界が近づいている。対象年齢引き下げは反対」(日本商工会議所・岡良廣委員)など、保険料負担増を懸念する経済団体は被保険者拡大に反対の姿勢をみせている。

居宅介護支援費10割給付維持を主張・ケアマネ協

 また財務省案の「ケアマネジメントの自己負担導入」には、日本介護支援専門員協会の濵田委員が改めて現行の10割給付の維持を主張したほか、「現役並み所得や一定以上所得の判断基準」には認知症の人と家族の会、「多床室の室量負担」には全国老人保健施設協会などが反対意見を表明している。

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