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介護保険・行政改正医療法「地域医療連携推進法人制度」17年度施行2016年8月29日07時05分

地域での病床調整、機能整備など「競争」から「共同」へシフト

 地域に求められる病床機能にあった整備をすすめるため、病院間の機能分担や業務補完をすることが期待されている。背景には2025年の地域包括ケアシステムの構築のため、地域医療構想に沿った適切な病床数にするため、競争ではなく、共同して地域に求められる医療提供体制を構築する仕組みが求められる。その方法の一つとして「地域医療連携推進法人」創設を含む改正医療法が、17年4月施行を目指して、国で最終調整されている。まったく新しい医療法人制度の改革に対し、全国的には様子見の様相を呈しているが、前向きな事例として「岡山大学メディカルセンター構想」がある。

病床再編の切り札になるか

 「地域医療連携推進法人」とは、地域に求められる病床に移行するため、地域医療構想に基づいた病床機能・病床数に医療法人が歩み寄りやすくするための制度。

 いわゆるホールディング会社のようなイメージで、複数の医療法人や非営利法人が参画する一般社団法人を「地域医療連携推進法人」として都道府県知事が認定する。

 参加法人は医療法人または、定款に定められた介護事業や地域支援事業などを実施するその他の非営利法人。営利法人の参画は認められない。

 18年同時改定を境に、加速度的に地域包括ケアシステムの構築が進むことが期待されるが、その仕組みとして同法人の普及が重要となる。

 医療法人間の競争の激しい都市部での病床数調整や、採算性の薄い地域支援事業などへの参入をしやすくするため、地域のニーズにあった規模の運営主体を選定したり、過当競争による共倒れを防いだり、参入不調を防止するような調整機能が期待できる。

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地域に合わせた柔軟な結束

 同法人の設立により、地域に合致した統一的な連携推進方針を策定することとされているが、その内容によっては、地域特性にあわせ、参画法人の主体性を持たせた緩やかな連携とすることもできる。中でも、法人を超えた病床数の融通のほか、単独では費用や手間の多い「患者情報の一元化」「キャリアパスの構築」「医師・看護師等の共同研修」「医療機器等の共同利用」「資金貸付」など、地域の医療水準の向上に繋がる取り組みを行いやすくすることも期待される。法人内に、医薬品の共同購入などの関連事業を行う株式会社を保有することができ、利便性と、医療費抑制などの効果も期待できる。

地域社会からの監視も

 法人の統治機構については、理事長就任には都道府県知事の認可が必要とされるほか、地域のニーズ等を正しく反映させるために、地域関係者を理事とする「地域医療連携推進協議会」をつくることが求められている。また、外部監査等を実施して透明性を確保することも求めている。

前向きな「岡山大学モデル」構想

 まもなく国が示す政省令を待つ自治体は様子見の傾向が強い模様だが、比較的前向きな岡山大学を中心とした構想は、全国的に注目を集めそうだ。

 岡山市内の「岡山大学病院」「岡山市民病院」「岡山ろうさい病院」「岡山赤十字病院」「岡山済生会総合病院」「岡山医療センター」の6病院グループが参画する構想で、意思決定機関として、各グループの本部機構が参画する。

 国の掲げる来年4月のスタートを目指し、岡山大学内に月例の検討会が設けられるなど、準備が進む。国の政省令が出揃うまでは諸々の調整が続く。

 例えば岡山大学であれば、文部科学省の管轄でもあるので、大学と大学病院の分割が必要でないかと考えられるほか、そのほかの病院についても、病院グループ本部の承認が必要と考えられる。

 病院ごとにバラバラなレセプト方式は統一するのかなども検討課題だ。

 ただ、参画予定の病院関係者などは前向きで、国の政省令の一刻も早い通知を心待ちにスタートに備える。

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