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介護保険・行政医療福祉資格の共通課程検討へ 21年度の実施目指す2017年5月10日07時05分

 厚生労働省は今年度、医療福祉系の専門資格における共通基礎課程の創設を検討する。今年2月に同省がまとめた「地域共生社会」の実現に向けた改革工程で位置付けられており、2021年度の実施を目指す。

不足する人材の最大活用を狙う

 国が掲げる地域共生社会では、公的支援の「縦割り」を「丸ごと」へと切り替える。介護、医療、子育てなどの複合的な課題を包括的に対応し、分野を横断した効率的なサービス提供に転換を図る。包括的支援の強化では、介護保険と障害福祉制度にまたがる共生型サービスの創設を改正介護保険法案に位置付けた。同法案は4月18日に衆議院本会議を通過している。

 地域共生社会実現の柱の一つが、専門人材の機能強化と最大活用だ。同省では、保健・医療・福祉の各資格を通じた基礎的な知識や素養を習得した専門人材を養成するため、各資格の専門性の確保に配慮しつつ、養成課程のあり方も「丸ごと」へ見直すと説明する。現時点で具体的な開始時期は決まっていないが、今年度に共通基礎課程の検討に着手し、21年度の実施を目指す。

 同省が示すイメージでは、複数の資格に共通の基礎課程を創設し、資格別の専門課程との2階建ての養成課程へ再編。現在は、ある有資格者が他の資格を目指す場合、新たに養成課程全てを修了する必要があるが、省略できる共通基礎課程を設けることで、複数の資格を目指しやすくなる(図)。同省は対象資格として介護福祉士、社会福祉士、看護師、理学療法士、作業療法士、保育士など12資格を例示している。限られた医療福祉人材の最大活用を図る。

 同省によると、資格を持ちながらその分野に就業していない潜在有資格者は看護師・准看護師でおよそ3割、介護福祉士4割強、保育士で6割強存在する。医療福祉のキャリアパスを複線化することで、潜在有資格者の掘り起こしも狙う。

 また共通基礎課程を創設するまでの当面の措置として、介護福祉士、社会福祉士、精神保健福祉士などの福祉系国家資格を持つ者に、保育士の養成課程、試験科目の一部を免除する規定も現在、同省で検討されている。

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