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ケア用品業務支援システム特集①事務負担軽減するICT活用2016年3月 8日07時00分

厚労省・ペーパーレスに向け活用ガイドライン作成へ

働き盛り世代の「介護のための離職(介護離職)」をゼロにするため、国を挙げて介護サービスの充実に予算が振られた。2020年をめどに、施設やサ高住を中心とした介護サービス事業所の整備が進む。ただ、一方で支え手の介護人材の確保、定着率向上の問題は一層拡大した。こうした中、厚生労働省はICTを活用することでペーパーレス化を進めることを決めた。今年度補正予算、来年度予算でモデル事業を実施し、現場の課題の洗い出しをした上で、ICT活用のためのガイドラインを作成することとしている。介護事業所の業務改善に業務支援システムへの注目は高まる。

介護サービスの前倒し整備と、高まる介護人材不足の危機

 国では団塊の世代が後期高齢者に突入する2025年の「地域包括ケアシステムの構築」を見据え、6年に1度の医療介護同時改定の行われる18年度改定の議論を本格化させようとしている。一方で政府は、新・3本の矢の1つに「20年度GDP600兆円」という目標を掲げるとともに、その側面を支える貴重な労働力を「家族の介護のため」を理由に離職させない「介護離職ゼロ」政策を推進することになった。

 「介護離職ゼロ」とは、当初の介護サービス整備計画に12万人分を上乗せし、20年時点で、計画の前倒し実施により50万人分のサービス充実をめざす。都市部での特養整備や、サービス付き高齢者向け住宅の補助拡大など、政策実現に向けた積極的な方策が列挙されている。 サービス整備の前倒し実施により、厚労省は、支え手である介護人材についても新たに5万人が必要となり、20年時点で計25万人分の積み増し確保が必要になったとする。介護人材の確保が厳しく、人材不足が叫ばれる介護業界において、人材確保の推進に向けた取り組みがますます重要となっている。

 1月20日に成立した15年度補正予算でも、介護離職ゼロに向けた緊急対策として「求められる介護サービスを提供するための人材の育成・確保、生産性の向上」(444億円)が確保された。

ICT化の遅れる介護現場を改善へ

 注目は、ICTの効果的な活用方法などについても補正予算で1.6億円が計上されたと。また、4月以降の16年度予算でも「居宅サービス事業所における業務効率(ペーパース)化促進モデル事業」として取り組まれることが予定されている。こうした事業を通じて得られた内容は、自治体や事業所向けにペーパーレス化等による業務効率化の手引き(ガイドライン)としてまとめられる予定。

 人材確保のための処遇改善、介護有資格者の掘り起し、学費貸出しの大幅拡充などの直的方法と、ICTの活用による介護事業所での日常業務の効率化の両面で改善が図られることになる。

 厚労省がICT活用に注目をするのは、介護サービス事業所のサービス記録や書類の電化が進んでおらず、また、保険者である自治体の多くは、指導監査でも紙媒体の記録の提を求めることが多いため、介護分野にICT活用を促進させることができれば、業務効率改善の余地が大きいと見ていることがある。

 自治体に対しても、商法や税法関連文書の保存を電子化した文書ファイルでも認めた「e文書法」を踏まえて、介護分野の監査等でも、紙による書面提出や押印だけでなく、必要の有無を再確認し、業務効率化の視点から可能な限り緩和していくことの検討を求めている。

ニーズを先読みした業務支援システムの動き

 業務支援システムメーカーの多くは、こうした流れを受け止め、先行して業務改善のための製品づくりを始めている。

 たとえば、NDソフトウェア(山形県南陽市、佐藤廣志社長)「ボイスファン」は、キーボード入力の苦手な介護職員のために、音声認識能力が高く、医療介護用語にも強い音声入力システムをオプション展開する。

 ビーシステム(川崎市、笠原正博社長)「ファーストケア・ポータブル」は、サービス提供記録等について、介護職員がすぐにタブレット型端末から入力することで、事務所内のシステムと同期を図ることができるなど、事業所内での介護職の事務作業削減で業務効率に貢献することを訴求している。

 ワイズマン(岩手県盛岡市、湯澤一美社長)は、精神科向け診療支援システム大手のベータソフト(福岡市、森下剛社長)と業務提携し、両システムを連携させることにより、患者情報の一元化を実現させ、より効果的な地域医療サービスの実現を目指す。0209system.jpg

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