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ケアマネジャー「第3表だけのケアプラン評価は暴挙」 東京都ケアマネ協議会 西本裕子理事長2011年5月19日17時49分

1103_tksk_nm.JPG 2月7日に開かれた社会保障審議会介護給付費分科会において、厚労省から示された区分支給限度額に関する調査結果で、ケアマネジメントに対して批判が出ている問題について、現場のケアマネ代表として反論したい。

 調査は、国が選んだ看護師2名、社会福祉士・介護福祉士2名が、限度額超過者の週間サービス計画を見て、「見直す余地がある」としたプランが9割以上あったという内容だが、まずもって、ケアプラン第3表だけを見て、ケアマネジメントの善し悪しを言うとは何事であろうか。

 限度額いっぱいで調整しているケースでは、制度外サービスを利用しているケースだってたくさんある。それを第3表だけを見て、どうしてケアプランを評価できると言えるのか、甚だ疑問であり、暴挙とさえ言える。

 さらに評価者が4人と少数で、実際にチェックしたプランも僅か十数例というお粗末な調査で、ケアマネジメント全体が、あたかもそうした実態かのようなデータの出し方は、恣意的としか言いようがない。

 調査結果では、医療系と福祉系の評価者の間で、訪問介護などのサービス提供量の多寡について認識の違いがある点が問題視されているが、そもそもケアマネジメントが見る人によって評価が違う点こそが、ある意味でケアマネジメントの本質なのである。

 極端な例だが、肺がんで余命6カ月の人が、煙草を吸い続けて死を迎えたいというニーズがあった場合、医療という側面で捉えるなら、例え余命があと僅かだとしても、煙草を吸わないように指導をするはずである。一方、福祉という側面なら、場合によっては煙草を吸って死を迎えたいという本人の希望を尊重する支援もあるだろう。どちらが正しいかなど一概には評価できないものなのである。

 審議会では、医療と介護の連携が図れていない実態を、ケアマネジャーの医療連携能力の乏しさと批判する声が多いが、一方的にケアマネジャーだけの責任とするのは短絡的であろう。もちろん、ケアマネジャーが進んで取り組んでいくというスタンスにならない限り、今後は自分達の職を守っていくことはできないとも感じている。

 ただ、一方で医療側も十分に動けていないという実態を無視して、単にケアマネジャーにだけ医療連携の努力を叫んだところで、うまくはいかないのも現実だ。

 まずは、これからの日本の医療・介護をどのような方向で進めていくのかという国のビジョンを明確にし、医・介連携が真に図れる仕組みを構築することこそが必要なのである。

(2011年3月10日号)

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