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ケアマネジャー【次期改定へ団体の主張】ケアマネ協会小原副会長2017年12月14日07時00分

「公正中立なケアマネジメントができる環境を」

 今年6月に日本介護支援専門員協会副会長に就任した小原秀和氏。介護報酬改定を審議する社会保障審議会介護給付費分科会の委員も務める。「重責を実感しているが、ケアマネジャーの未来を切り拓くために会員と一体となって尽力したい」と話す小原副会長に次期報酬改定への主張を聞いた。

1712obara.jpg 当協会が最も重要視するのはケアマネジメントの中立性・独立性の確保だ。その実現には居宅介護支援事業所単体でも安定して運営できる環境が前提となる。介護保険創設以降、居宅介護支援は唯一赤字運営が続いている。今年10月に公表された昨年度決算(2017年度介護事業経営実態調査)でも居宅介護支援の収支差率は1・4%のマイナス。全サービスで赤字だったのは居宅介護支援だけだ。ケアマネジャーが経営的なプレッシャーを受けることなく、公正中立なケアマネジメントを行える環境でなければならない。具体的には特定事業所加算の拡充を要望する。一人当たり標準担当件数を担っていれば、安定的に運営できる環境を整え、中立性・独立性確保のための道筋をつけたい。

 見直しが議論される特定事業所集中減算については、前回の改定で全サービスに適用対象が拡大され、ケアマネジメントの実践場面で混乱をきたすこともあった。当協会では医師の関与や多職種協働が担保されている場合は対象から除外することを求めている。まずは利用までのプロセスに必ず主治医が関わる医療系サービスは対象から外すべきだと考える。

 公正中立なケアマネジメントでは、集合住宅などにおけるケアマネジメントも切り離せないテーマになっている。繰り返しになるが経営的なプレッシャーを受けず、独立したケアマネジメントを展開できる環境づくりを進めていかなければならない。また基本的なことだが、入居前に利用できるサービスや事業所について丁寧に説明し、利用者・家族にしっかり理解してもらう。ケアマネジャーの提案以外の事業所の利用ができること、変更や要望もできることなどについて、入口での説明を徹底すべきだ。あるいは併設の居宅介護支援事業所は特定事業所加算の算定事業所に限定するなどで、適切なケアマネジメントを担保していく必要がある。さらに一定以上の頻回なサービス利用などについては、地域ケア会議などの場でプランがチェックされる仕組みも必要だろう。

管理者の主任ケアマネ要件化「移行期間必要」

 居宅介護支援事業所の管理者については、事業所内で適切な教育指導が行われるよう、いずれは主任ケアマネジャーが担うべきと考える。ただし、現在、主任ケアマネジャー資格を保有する管理者は全体の44%ほどに止まっている。また当協会では独自に管理者研修を実施しているが、こうした教育も同時に行っていくことを踏まえると、一定の移行期間を設けるべきではないか。

 医療・介護の連携強化では、入退院時や看取り期についての取組みをさらに推進していく必要がある。まず入院時情報提供加算は現行7日以内の病院・診療所への情報提供が算定要件となっているが、およそ6割が2日以内、7割超が3日以内に行われている。今後ますます在院日数が短縮される中で、ケアマネジャーには在宅での状況といった情報をこれまで以上に迅速に伝えることが求められる。

 そのため当協会は2日以内の情報提供への評価を主張している。また現在は直接訪問かそれ以外かで報酬額に差が付けられているが、情報提供の手段よりもスピーディに情報を届けることが重要だと思う。

 退院時ではケアマネジャーが病院のカンファレンスに参加し、病院職員から情報を集め、しっかりと在宅支援に繋げていく。現在、退院・退所加算の中で評価されているが、専門職との面談とは別建てでカンファレンス参加を評価してもらいたい。看取り期のケアマネジメントで、特にがん末期患者については急速に変化する状態に適宜サービスを調整することが欠かせない。かかりつけ医との連携の評価や、スピーディに適切なサービス提供が図れるようにサービス担当者会議やプラン変更について、より柔軟に運用できる見直しが必要だ。

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