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ケアマネジャー主任ケアマネ必置の経過措置 「延長必要」74%2019年7月11日07時20分

 居宅介護支援事業所の管理者を主任ケアマネジャーに限定する制度改正に対し、本紙が現場で働くケアマネジャーにアンケートを行ったところ、今回の見直しを「評価できる」と答えたケアマネジャーは48%、「評価できない」と答えたケアマネジャーは50%と、評価が分かれる形となった。一方で、経過措置期間の延長が必要かとの問いには、74%のケアマネジャーが「必要だと思う」と回答しており、混乱を回避するために、多くのケアマネジャーが経過措置期間の延長を望んでいることが分かった。

 18年度介護報酬改定では、居宅介護支援に対し、管理者を主任ケアマネジャーに限定する人員配置基準の見直しが行われており、2021年3月末までが経過措置期間とされている。厚生労働省は、見直しの理由を「人材育成の取組を促進し、ケアマネジメントの質を高めるため」と説明する。

 今回の見直しを現場で働くケアマネジャーはどのように受け止めているのか――。5月―6月にかけて、本紙が管理者要件の見直しに対するアンケートを実施したところ、全国213人のケアマネジャーから回答を得た。

0705cma.jpg 最初に、居宅介護支援事業所の管理者要件を主任ケアマネジャーに限定する見直しについてどう思うかを尋ねたところ、「評価できる」と答えたケアマネジャーは48%、「評価できない」と答えたケアマネジャーは50%と、「評価できない」と答えたケアマネジャーがわずかに上回ったが、現場の評価が二分していることが分かった。

 その理由を自由記入で尋ねたところ「評価できる」と答えたケアマネジャーは、「一言に主任ケアマネといっても、その知識、経験、能力等の差は大きいのは確か。しかし、主任ケアマネは受講要件から、ある程度の経験がある方々に絞られる。新人ケアマネのみの事業所よりも、経験のある人、指導できる人がいる事業所の方が利用者にとっても有益なことが多いのではないかと考える」(広島県、女性)、「主任ケアマネは十分な知識、技術、経験を修得しているため、新人のケアマネジャーなどに対する助言、指導が期待できる」(宮崎県、女性)、「主任ケアマネの役割として、しっかりした研修体系が設けられており、一定のレベルに達していることが見込まれる。また、自事業所のことだけではなく、地域づくり、コミュニティワークなど、地域包括ケアシステムの構築のために、主任ケアマネジャーに寄せられる期待は大きい」(鹿児島県、男性)など、5年以上の経験が求められる主任ケアマネが管理者になることで、新人の指導やスーパーバイズが期待でき、ケアマネジメントの質の向上につながるとする意見が多かった。

 一方、「評価できない」と答えたケアマネジャーで最も多かったのは、「現場が立ち行かなくなる」という意見。「主任ケアマネの資格をとるのに5年の実績が必要なのに対し、要件見直しの経過措置期間が3年では、期間内に資格を取得できない管理者が多数出てしまう可能性があり、運営自体が継続できなくなる事態も出てきてしまう」(茨城県、男性)、「一人ケアマネの事業所の場合、主任ケアマネ研修を受けなければ、事業所を閉鎖しなければならず、研修を受けたくても定員オーバーになり受けられないのが現状」(和歌山県、女性)など、特に一人ケアマネ事業所で事業が継続できなくなるという意見が多く寄せられた。

 「事業が立ち行かなくなる」のほかに多かったのが、「主任ケアマネの資格と管理者に求められる資質は別であると思う」(神奈川県、女性)、「主任ケアマネの研修を受け、資格を得たとしても、本当に能力が有るかどうか疑問。実際に現場で経験を積み、居宅介護支援事業所を運営してきた者と、実績も浅く、研修を受けただけで主任ケアマネになった者を比べた時に、どうして〝ペーパードライバー〞が優遇されるのか。現場を見ていない机上の論理」(茨城県、男性)など、管理者に求められる能力と主任ケアマネに求められる能力は必ずしも一致しないとする意見。管理者を主任ケアマネにした以上、今後、主任の役割や能力をこれまで以上に明確していく必要が出てきそうだ。

 今回のアンケートでは、経過措置期間の延長の必要性についても質問した。その結果、74%のケアマネジャーが「必要だと思う」と回答。先ほどの質問で管理者要件の見直しを「評価できる」と答えたケアマネジャーからも経過措置期間の延長を望む声が多く上がっており、現場の混乱を避けるためにも、実態を踏まえ、適切に判断していく必要がある。

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