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ビジネス転倒転落防止にいす式階段昇降機が注目2014年12月17日08時00分

上下階の移動で広がる生活範囲 手すりと合わせて動線確保も

1207kuma.jpg 病院や高齢者施設から在宅復帰が加速される中、自宅を可能な限りバリアフリーにするなど、生活環境の改善に取り組むことも重要になる。転倒転落のリスクのある場所に、住宅改修や福祉用具を導入することにより、危険個所の解消を目指す。介護保険住宅改修での手すり取付けや段差解消がその中心だが、転落リスクの高い階段部には、保険対象外のいす式階段昇降機を設置することも増えてきた。

 日本の家屋の多くは1階に風呂・トイレなどの水回りがあり、2階ベランダに物干しスペースをレイアウトするなど、上下階を移動しながら日常生活をする設計が多い。ただ、介護状態になり転倒転落のリスクが高まった状態では、家族のすすめや本人の判断により、なるべく階段の移動を控えたりすることも多くなる。特に都市部の階段はスペースの制約から角度のある階段が多く、転落リスクは高いといえる。ただし、築歴の長い家屋では、現行の建築関連法で求められる75㎝幅以下の階段もあり、そのままでは設置できない例もある。

 生活範囲の縮小は、自立支援を阻害しかねないため早急な改善が求められるが、自宅用エレベーターの設置は、費用面や建築基準法等の制約などから、なかなか現実的ではないといえる。

 そうしたニーズを汲んで、介護保険対象外のいす式階段昇降機を選択する場面が増えている。エレベーター等昇降機器メーカーで、いす式階段昇降機「自由生活」シリーズを展開しているクマリフト(大阪市、熊谷京子社長)は「介護保険制度での住宅改修の対象にはならないものの、自宅の環境改善を目指す時の注目は高く、販売も着実に伸びている」(阪野雅彦マネージャー)と言う。

 構造は既存の階段に設置して使用する昇降リフトで、いすに腰掛ける要領で座り、手元の操作ボタンで移動する。使用しない時には折りたためるので、同居家族の邪魔にもならない。

 「壁の補強なども基本的には不要。直線型と曲線型があり、どちらもオーダーメイドとなるが、設置工事自体はおおむね1~2日程度」(阪野氏)という。設置にあたっては事前に利用者宅を訪問し、設置個所の状況と合わせて、利用者の身体状況なども確認し図面作成・見積もりをする。

 最近の傾向として、通所型サービスの利用や、福祉仕様車の一般家庭への普及により屋外設置タイプも注目され始めたという。

 生活動線の確保も重要となる。いす式階段昇降機の設置工事に合わせて、上下階の降り場から先の動線確保のため、手すりの設置も合わせて検討する必要がある。

 クマリフトでは、必要に応じてバリアフリー建材メーカーなどと連携して、途切れ目のない動線確保を提案しているという。介護保険対象の住宅改修による手すり工事の見積もりから、いす式階段昇降機を紹介される例もあるという。

 利用者からは「介護状態になってから1階中心の生活だったが、機器設置後は日当たりのよい2階へ頻繁に移動できるようになった」といった声も寄せられているという。

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