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ビジネス【特集】特定福祉用具「シャワーチェア」編2014年6月25日08時00分

利用者視点の製品展開求められるニーズの深化

 介護保険での福祉用具サービスは、レンタル利用を基本とするものの、繰り返し使用に心理的抵抗感のある排泄関連や入浴関連製品などについては、特定福祉用具販売として、売り切り商品となる。ただし、12年度より福祉用具サービス計画(特定福祉用具販売計画)作成が義務付けられたことから、商品選定に関しては、販売時点で、これまで以上に福祉用具専門相談員の判断が重視されるようになった。本紙では、全3回で特定福祉用具の売れ筋ランキングと、福祉用具事業者への聞き取りを基に現場の取材から見えてきた支持される理由について分析する。第1回目は「シャワーチェア」編。

市場規模は安定的に推移

 現場で売れているシャワーチェアは何か。福祉用具販売卸大手3社(ウェルファン、ケアマックス、豊通オールライフ)の協力で、直近の売れ筋商品を聞き取ったところ、メーカー別ではアロン化成、パナソニックエイジフリーライフテック(以下「パナソニック」)が2強で、3位にリッチェルが続く。

 販売卸への取材によれば「アロン化成50%、パナソニック35%、リッチェル数%と続き、以下で残り数%を分け合う状況」と回答した。年間10万円の購入枠の設定があることもあり、急激な伸びこそないものの、1月10億円以上と、市場規模自体も極めて安定的に推移している。

強いブランド志向

 実際、ネームバリューへの信頼感は高く、ケアマネジャーから「安寿(アロン化成の製品ブランド名)の製品を」「パナソニックの製品を」といった指名も多いという。

 商品別には、アロン化成「折りたたみシャワーベンチIS」シリーズや、パナソニック「シャワーチェアミドルサポートタイプ」など、スペースが限られた浴室でも使用しやすい、コンパクトで折りたたみ機能を推す声が福祉用具事業者から聞かれた。

 こうした基本機能をベースに、円背のある人向け製品や、よりコンパクトな製品、ひじ掛けなしの製品などの幅広いバリエーションから選定されている。

個別の利用者ニーズ獲得も

 一方で4位以下のメーカーの攻勢も盛んだ。特に最近では、オンリーワンを生かした製品展開をする傾向が強まっている。

 とにかく省スペースでの使用ニーズに応えようと、幸和製作所は折りたたみ幅13㎝の「テイコブ折りたたみシャワーチェア」で、収納性の高さをアピールする。

 イーストアイは「シャワーベンチすま~いる」シリーズとして、体重150㎏の人の使用にも耐えるタイプ、U字型ワイドタイプ、手すり付きタイプなど幅広く展開。脚部の開いた安定性の高いタイプや、ひじ掛け跳ね上げタイプなど、現在ではスタンダードモデルとなった製品を先取りした、現場ニーズを汲み上げる製品展開が特徴。

 島製作所は「折りたたみシャワーチェアー楽湯DX」でパープル色を展開するなど、これまでになかった色調展開をすることで、利用者の幅広い好みに応えようとしている。

福祉用具サービス計画書の影響見極め

 福祉用具サービス計画作成の本格義務化から2年目を迎え、このほど福祉用具サービス計画書作成ガイドラインが示されるなど、今後は内容についても高めていく流れができつつある。

 特定福祉用具に関しては売り切りの製品であるために、モニタリングが求められ、必要に応じて計画書内容を見直すレンタル品目ほどシビアにみる向きは高くないともいえるが、用具選定の理由などについて、厚労省の部会で指摘された「メンテナンスシートのような印象を受ける」ものであってはいけない。

 こうした機運の中で、メーカー側に、これまで以上にニーズを掴もうとする動きが出てくれば、選択肢が広がり、専門相談員の用具選定にも専門性が発揮しやすくなることも考えられる。

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