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ビジネス広がる歩行支援用具 外出支援で介護予防2013年8月27日08時00分

0809hokou.jpg シルバーカーや杖、歩行器・歩行車などは、歩行に不安を抱える人たちにとって、外出を支援する重要な福祉用具となっている。現在ではメーカーから様々なタイプの歩行支援用具が発売されており、利用者の選択は格段に広がっている。本特集では、選定のポイントや介護保険における歩行器・歩行車の給付状況、メーカー各社の売れ筋動向などについてまとめた。

【歩行支援用具の種類と選び方】

■歩行に不安がある場合は歩行車を選択

 介護保険のレンタルの対象となる歩行器の範疇には、主に外出時に利用される歩行車も含まれる。

 テクノエイド協会がホームページで公表している解説によると、歩行器は「四つの脚がフレームで繋がった構造で、フレームの下端接地面にゴムが付き、握り以外に支持部のないもの」と定義されている。左右のフレームを交互に動かして進むタイプや、フレームを持ち上げて前に付くことを繰り返して進むタイプなどがある。

 一方、歩行車は「左右のフレームとこれを連結する中央部のパイプからなり、手あるいは腕などで身体を支える歩行補助用具で、フレームの下端に車輪あるいはキャスターが付いているもの」と定義される。歩行車には歩行器の前脚に車輪がついた四脚二輪タイプや前後に車輪がある四脚四輪タイプ、前が一輪で後が二輪の三輪タイプなどがある。

 使い方は、屋内外を問わず、歩行に補助が必要なときに用いる。歩行補助用具ではシルバーカーが一般的に普及しているが、要介護状態など、歩行に不安がある人は歩行器や歩行車を用いた方がより安全である。

 最近では、シルバーカーのようなデザインや使い勝手の良さを持った歩行車もメーカーから発売されているので、利用者の選択肢は広がっている。

 いずれの歩行支援用具も選択と使用にあたっては、福祉用具専門相談員やセラピストなどの専門家と相談することが望まれる。環境や歩行能力、握力に応じて、ブレーキ付きやいす付き、幅調節機能付きなど、自分に合った歩行支援用具を選ぶことが大切だ。

【給付状況で見る歩行器の利用動向】

■要支援~要介護2までの伸びが顕著

 介護保険における歩行器の貸与市場が06年の制度改正以降、急伸し続けている。厚生労働省が発表している介護給付費実態調査月報によると、13年4月時点の歩行器の給付単位数は総額1億1514万単位となり、1単位10円で計算すると、およそ11億5000万円超の市場規模にまで発展している(グラフ)。

 昨年と比較すると、1年間で給付費は1416万単位(14.0%増)、件数は5万2600件(15.0%増)と、いわゆる2ケタ成長を記録。貸与市場規模は1年間で約1億4000万円、利用者はおよそ5万人拡大した。

 歩行器が急伸している一番の理由は、06年の制度改正によって介護予防の考え方が明確になり、軽度者のケアマネジメントにおいて、積極的に歩行器が活用されるようになったためだ。

 1年間の給付件数の伸びを要介護度別にみると、「要支援1」が4900件、「要支援2」が1万700件、「要介護1」1万2100件、「要介護2」1万3500件、「要介護3」6700件、「要介護4」3700件、「要介護5」1000件となっており、要支援から要介護2までのいわゆる軽度者を中心に歩行器の利用が伸びている。

【歩行支援用具の安全性】

■歩行器・歩行車のJIS規格を検討中

 消費者庁が発表している重大事故情報によると、07年度から12年度末までの6年間で福祉用具に関わる重大事故は210件の報告があり、そのうち歩行支援用具では22件(歩行補助車13件、歩行車7件、歩行器1件、杖1件、いずれも死亡事故なし)の報告が寄せられている。

 歩行支援用具を安心して利用するためには、自分に合った安全性の高い製品を選択することが重要である。

 歩行補助車、歩行車、歩行器、杖については、製品安全協会が定めるSGマークの基準があり、それぞれどの用具のSGかも一目で見れば分かるよう表示されているので、歩行支援用具の選択の際の目安になる。

 また、最近では福祉用具にも日本工業規格であるJISマークが貼られた介護ベッドや車いすが流通するようになっている。歩行器や歩行車、杖については、すでにJIS規格が制定されており、シルバーカーについても現在、業界団体で策定に向けた検討が行われている。

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