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ビジネス利用者を地域で支える欠かせぬ存在2013年1月21日19時00分

利用者、家族に精神的な満足感の提供を徹底するダスキンホームインステッド その③

 ダスキンホームインステッド城南ステーション(富山市、中川マネジャー)は高齢者の生活を支える地域資源の一つとなっている。介護、医療、行政各サービスは人が生きていく上で重要だが、それらがフォローできない、あるいはそれだけでは満足できない高齢者は少なくない。城南ステーションはそうした人々にそっと手を差し伸べ、ケアのプロならではの質の高いサービスを提供する。

 10年11月、城南ステーションにグループホームに住む女性へのケア依頼があった。拒食症で45㎏あった体重が35㎏まで減少。ただ検査値に異常はなかった。

 「パンに塗るジャムを変えたり、数種類の味付のゼリーなどを用意し、何回も足を運びましたが一切召し上がらない。あるときおにぎりを用意したら、昆布をまいたおにぎりをじっと見つめ、そっと手に取り一口召し上がったのです。あきらめず、利用者の潜在ニーズを引き出したケアスタッフ熱意の賜物です」と中川マネジャーは同ステーションの仕事ぶりを語る。食欲は生きるための欲求。その機能が喪失していた利用者の本能をよみがえらせたのだ。その後、この女性は徐々に食欲が増し、今ではグループホームが出す3食を全て完食しているそうだ。

 求められている要求に応えることは当然。さらに利用者が言い出せない、あるいは利用者自身が気づいていないニーズを見極めそれをケアする。それを実現するためには「介護技術は絶対条件ですが、まずは利用者、家族の話を傾聴し、コミュニケーションを深めることです」と中川マネジャーはコミュニケーション構築の重要性を強調し、そのポイントは「利用者を否定しない」「利用者の好みを引き出す対応」だという。

 夜間の付き添いの事例がある。利用者はがんの入院患者。認知症があり、夜間の徘徊し、奇声を発した。ケアスタッフが寄り添うと「家に帰る、帰る」と訴える。そこでケアスタッフは優しくこう語った。「では、帰りましょう。今日は遅いし、明日の朝帰りましょう」。利用者は一瞬怪訝な顔をしたものの、その一言で落ち着いた。以後は毎日その繰り返し。しかしケアスタッフが寄り添っている期間がが長くなるにつれ徘徊、奇声は徐々におさまった。

 「このお客様は自宅に帰ることより、むしろ自宅に帰りたいという気持ちを誰かに聞いていただきたかったのだと思います。真のニーズを把握し、そのケアを実践することでお客様の精神的満足感はより高まります。ホームインステッドのケアスタッフはそれが実現できるだけの研修を積んでいます」(同氏)。

 利用者の趣味が囲碁だったら「いい趣味をお持ちですね」とは言わない。「今度教えていただけますか」と語り、実際に教わる。利用者の気持ちを受け入れるだけではなく、さらにその気持ちを、満足へと高めるわけだ。

 城南ステーションは05年3月にオープン。中川マネジャーはステーションを介護の地域資源と位置づけ、広く利用されるよう病院、介護事業所などとのネットワークづくりに努めてきたという。それが実り同ステーションには病院や居宅介護支援事業所からの依頼も多いという。

 富山市内の蜷川地域包括支援センターの管理者、四十万(しずま)由美子さんも、同ステーションを上手に活用している1人だ。「地域包括の対象は軽度者が中心。比較的元気な人が多く、要求もさまざまです。とてもフォーマルサービスだけでは対応できません。ホームインステッドはTPOを気にすることもなく、気軽に利用できる重宝な存在です」と語り、長時間の付き添い、荷物整理など制度外の利用者ニーズに臨機応変に対処してくれるという。

 「利用者の福祉は1事業者だけは支えきれません。また介護や医療サービスを受けておられる方には、ケアマネジャーさんや医師の方針を理解した上で、サービスをお届けすることがとても大切です。利用者個々はいくつもの地域資源で支えられており、ホームインステッドもその一員でありたいと思っています」と中川マネジャーは地域連携の重要性を強調する。

 質の高い介護技術や精神的なケアの提供はホームインステッドならではのサービス。そしてそのサービスが他の事業者や他の職種と上手く融合することによって、利用者のQOLはさらに向上していくはずだ。

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  • 認知症の理論を学ぶスタッフ
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  • ダスキンホームインステッド城南ステーション
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  • 足が不自由な高齢者の疑似体験

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