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ビジネス大阪・吹田「健都」パナソニックの高齢者住宅オープン2020年2月13日07時00分

パナソニック×国立循環器病研究センター MCIの早期発見へ共同研究

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 大阪府吹田市と摂津市にまたがる「北大阪健康医療都市(健都)」にこのほど、パナソニックホームズ(大阪府豊中市、井上二郎社長)の高齢者向け住宅「patona(パトナ)吹田健都」が竣工した。同住宅は地上7階建てで、6~7階に一般賃貸住宅42室、3~5階にパナソニックエイジフリー(門真市、森本素子社長)のサービス付き高齢者向け住宅52室が入る。サ高住の居室には各所にセンサーを設置し、ここで得られるデータなどを元に、隣接する国立循環器病研究センター(国循=心臓病や脳卒中、高血圧などの循環器病の治療・研究を行う専門機関)と共同で軽度認知障害の早期発見に関する研究事業も行う。一帯の取り組みは健康・医療の最先端ゾーンとして、全国からも注目を集める。

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 「健都」は、JR吹田操車場跡の広大な土地を活用し、18~19年に移転オープンした国循や市立吹田市民病院を中心に、「健康・医療」のまちづくりを進めるエリア。国立健康・栄養研究所の移転や、健康・医療関連企業を集めるエリアも確保されている。

 吹田市はここで地域包括ケアシステムの具現化も目指し、高齢者向けウェルネス住宅の整備・運営事業者を募ったところ、パナソニックホームズが応募し選定された。マンションやクリニック・店舗の複合ビルなども並ぶ一帯の南側で、吹田市所有の事業用地を同社が定期借地権により借り受け、「パトナ吹田健都」を建てた。

 1月21日に開かれた竣工式で、吹田市の後藤圭二市長は「広大な土地を活用して、一時的な人口増や税収増を求めるのではなく、将来の日本のモデルとなるような、持続可能なまちをつくるのがねらい。この建物では、最先端のテクノロジーを活用し、様々な新たな取り組みも展開される。革新的な健康増進や介護の取り組みが、ここから生まれていくことを期待する」などと挨拶した。

サ高住に生活把握するセンサー

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 同建物3~5階のサ高住「エイジフリーハウス吹田健都プレミア」の居室では、ドアの開閉による外出頻度、ベッド上での睡眠状態、トイレの使用回数・時間などをセンサーで検知。また専用の分電盤を通じて、テレビリモコンの操作状況や照明・エアコンの使用時間なども把握する。これにより、入居する高齢者の生活状況・リズムを把握し、それらのデータを使って認知機能の変化と日常生活習慣の相関性を分析するなどして、国循と共同で軽度認知障害(MCI)の早期発見に関するエビデンスを得るための共同研究を進める。この取り組みを通じ、パナソニックはMCI早期発見システムの開発などを目指す。

認知症に強いサービスを

 建物内にはテナントとして、パナソニックエイジフリーのケアプランセンターや小規模多機能、認知症対応型デイもオープン。来年度には定期巡回サービスも開設予定で、入居者や地域住民への介護サービスを充実させる。エイジフリー社の小野泰隆常務執行役員は「認知症に強い事業所とするため、国循の医師など専門職による、事業所スタッフへの認知症に関する研修なども行う予定。また、兵庫県による認知症機能訓練システム『4DAS』( フォーダス(※))を活用して、利用者の認知症のタイプに合わせたケアを提供する試みも進める」と説明した。ほかに、地元医療法人による訪問診療クリニックや訪問看護、訪問リハビリ、デイケアもあり、一次的な医療ケア体制も整う。

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児童発達支援など多様なテナント

 さらに小規模認可保育園や、急性期・回復期の子どもを預かる「病児病後児保育室」、発達の悩みをもつ親子をサポートする「児童発達支援スクール」といった、子どもと親へのサポート機能も備える。いずれも、「アート引越センター」事業を核とした企業グループで保育事業を担う、アートチャイルドケア(東京都品川区、村田省三社長)が運営する。そのほか、スポーツ用品販売大手のアルペン(名古屋市、水野敦之社長)による女性専用フィットネスもテナントとして入居。多様な地域ニーズに対応する多機能拠点としても展開していく。

※「兵庫県4DAS(フォーダス)」:身体機能、認知機能、生活機能、認知症の行動・心理症状(BPSD)の4つの側面からアセスメントを行い、対象者を8つのタイプに分類して、それぞれに応じた認知症機能訓練を実施する手法。デイサービスなどの介護事業所で、適切な認知症リハビリを提供し、生活機能維持や認知症の進行抑制、BPSDを予防することを目指す。リハビリ専門職がいない事業所でも、機能訓練を効果的・安全に実施できるよう支援するツールとして、兵庫県内で介護職員を対象に研修が開かれている。

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