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ビジネス訪問看護 複数対応でケア充実2017年10月26日14時16分

 ケアプロ(東京都中野区、川添高志社長)は「ケアプロ訪問看護ステーション東京」を中野区と足立区の2カ所で運営している。いずれのステーションも常勤の看護師が15人在籍する大規模ステーション。中野ステーションでは、ケアマネ事業所を併設し、診療報酬の機能強化型訪問看護Ⅰを算定している。

教育体制整え、人材定着

前田和哉事業部長(左)、岡田理沙看護室長.jpg


 事業所で働く職員の平均年齢は29歳とかなり若い。新卒と中途合わせ毎年10人ほど採用している。人材確保が難しいといわれる中、充実した人材採用ができる理由を、在宅医療事業部長の前田和哉さんは「大規模ならではの、しっかりとした育成基盤とサポート体制にある」と話す。

 小規模の場合、人材育成専門の職員を配置することが難しく、また、訪問などの実務と新人育成を両立することは職員への負担も大きい。「職員を多く抱えることで、新人一人ひとりを手厚くサポートできる」と前田さんは説明する。

 例えば、同社では新卒職員は最低10回同行訪問を行う。また、ALSなど難しいケースの場合は1年間同行することもあるという。前田さんは、「新人が抱える不安や悩みの多くは同行訪問の回数が少ないことだ」と指摘。「同行訪問は報酬上の評価は無く、取組むことは一時的にコストがかかる。しかし、ここをサポートすることで、安心して仕事ができる環境を整えることができた」(前田さん)同社では、これまで採用した新卒の訪問看護師6人全員が今でも働いている。

負担が分散するサポート体制

 利用者数は中野・足立ステーション合わせて200人。そのうち、診療報酬と介護報酬の割合は利用者数の場合3対7で、訪問件数の場合5対5。特にケアマネ事業所が併設する中野ステーションでは、看護師資格を取得しているケアマネジャーがいるため、ALSなど重度者の依頼が多いのも特長だ。

 看護室長の岡田理沙さんは「職員が多いので、手厚いケアを行いながらも、業務負担を分散することができる」と大規模型のメリットを話す。同事業所では、病院のチームナーシングのように、1人の利用者に対して複数の看護師がローテーションで訪問する体制をとっている。

 岡田さんは「複数の職員が状況を把握することで、夜間や緊急時にも、迅速に対応することができる」と話す。夜間の緊急対応は中野・足立ステーションともに約15件/月。夜間の訪問先で緊急の判断が必要となった場合に1人で判断するのではなく、すぐに相談できるよう、事務所に1人配置する体制を整えている。職員からは「夜間訪問の不安が減った」との声も多い。

 看取り体制を評価するターミナルケア加算の算定件数は年間40~50件。直前まで自宅で訪問看護を提供し、家族の意向などで最期を病院で迎えるケースも含めると看取り支援は年間100件ほど。退院するガン末期の利用者で最期は自宅で迎えたい場合、独居の利用者で自宅での看取りを希望する場合など、ケースは様々。デスカンファレンスを毎月実施し、改善点や良かったケアをすぐに共有し、次の利用者に応用する。「職員が少ないと、負担が多くなり多様なケースにも対応できない。定期的なカンファレンスは職員のスキル向上や自信にも繋がる。企業理念に『看取り難民を救う』を掲げており、利用者の要望を実現できるように今後も取組んでいきたい」と岡田さんは語る。

 また同社では、事業所見学も受け付けている。「学生だけではなく、現場で働く看護師などが、年間60人以上訪れている。多くの人に訪問看護師がいきいきと働く現場を直接見てもらい、訪問看護へのやりがいを感じてもらいたい」と前田さんは訪問看護のさらなる展開に期待を寄せた。

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