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ビジネス老人福祉・介護事業の倒産 昨年108件で過去最多2017年2月17日07時00分

 東京商工リサーチは1月5日、「2016年老人福祉・介護事業」の倒産状況を発表した。「老人福祉・介護事業」の倒産は108件に達し、前年(76件)に比べ42.1%増。介護保険法が施行された00年以降では過去最多となった。

 15年4月の報酬改定や介護職員の人手不足が慢性化する中で、業界には厳しい淘汰の動きが強まっている。

 全体の企業倒産が8年連続で前年を下回り26年ぶりの低水準となる中、「老人福祉・介護事業」の年間(1~12月)倒産件数は、過去最多だった前年の76件を大きく上回り、初めて100件を超えた。

 一方で、負債総額も94億600万円(前年比47.2%増)と前年を大きく上回った。負債10億円以上の大型倒産は2件(前年ゼロ)だったが、負債5,000万円未満が79件(同50件)と増加し、小規模事業者の多発が負債を押し上げた。

 サービスの内訳をみると、「訪問介護事業」が最多の48件(同29件)だったが、深刻な人手不足からサービスの提供が困難になり経営に行き詰まったケースも見られた。次いで、施設系のデイサービスセンターを含む「通所・短期入所介護事業」が38件(同29件)、「有料老人ホーム」が11件(同5件)と続いた。

 また11年以降に設立した事業者の倒産が54件と全体の半数を占め、設立から5年以内の新規事業者が目立つ。従業員数別でも、5人未満が79件(前年48件)と大幅に増加し、全体の約7割(73.1%)を占めた。小規模かつ参入間もなく、資金調達力や体制が未整備の新規事業者が淘汰されている。

 原因別では、最多が販売不振(業績不振)の69件(前年35件)とほぼ2倍に増え、競争の激しさを物語った。次いで、事業上の失敗が18件、運転資金の欠乏が6件だった。

 形態別では、事業所の解体・消滅である破産が104件(同73件)と全体の9割(96.2%)を占めた。一方で、再建型の民事再生法はゼロ(前年3件)に留まり、業績不振の事業者では再建が難しいことが浮き彫りとなった。

 同社では倒産の増加要因として、①同業他社との競争激化から経営力が劣る事業者の淘汰が進んだ②介護報酬の実質マイナス改定による収益への影響③介護職員不足の中で離職を防ぐための人件費が上昇――などを挙げている。

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