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ビジネスソルクシーズ 豊田市で見守り機器活用2016年10月31日07時10分

移動性向上へ産官学連携

 愛知県豊田市足助地区で、ソルクシーズ(東京都港区、長尾章社長)、名古屋大学、豊田市、足助病院が共同で取組む「あすけあいプロジェクト」が今年度より始まった。同プロジェクトのねらいは、中山間地域におけるエイジング・イン・プレイスの実現に向けた地域高齢者の移動性の向上。高齢者が外出しやすい環境を地域全体で作ることで、本人の介護予防・自立支援と財政負担の軽減を図る。

 豊田市内の高齢化率は21%だが、足助地区に限ると約40%。自家用車がない人はバスが移動の主となるが、本数も限られており、高齢者がなかなか外出しづらいのが実情だった。

 同プロジェクトは①健康維持②移動支援③おでかけ促進――の3本の柱からなる。①では高齢者宅に、ソルクシーズの見守り機器「いまイルモ」を設置する。同製品は人体・動作検知センサーや、温度などの計測機能を有しているため、プライバシーを尊重しつつ、しっかりと見守れるのが特長。あらかじめ設定した室温などの異常が確認された場合やお知らせボタンを押した場合の通知機能もあるので、見守る家族の安心にも繋げることができる。

1015asuke.jpg 足助病院の早川富博院長は「過去の統計情報をグラフで見られるため、異変があったときはすぐにわかる。例えば趣味の園芸のため午前中は庭にいる人が、最近は居間に閉じこもりがちという状況なら、心身に何らかの不調が生じている可能性がある。それらのデータを踏まえ通院を勧めるなど、事態が深刻化する前に対応できるのが魅力だ」と話す。現在利用者は40人ほど。2年後には200人を目指す。

 利用者からの反応は「安心感がある」など好評だという。また暮らしぶりがわかるため、離れて暮らす家族との会話のきっかけになることも。早川院長は「自立した生活を保ち続けるには、身体の健康はもちろんメンタル面のフォローも大事。よく外出し、よく話すということは生きがいにもなる」と強調した。

 ②では住民どうしが支えあう「あすけあいカー」の情報をタブレットで提供する。あすけあいカーは、高齢者が行きたい場所や時間などを指定・依頼をかけ、あらかじめ登録している住民の都合が合えば、同乗をマッチングさせる仕組み。報酬は独自ポイントで支払われ、地元商店街で使える商品券と交換することができる。名古屋大学・剱持千歩研究員は「持続性のある取組みにしなくてはならない。両者ウィンウィンの関係を確立させ、地域に根付かせようと考えた」と説明する。

 ③は高齢者の外出意欲を高めるため、さまざまな団体が主体となってイベントを開催。昔ながらのお祭りから、タブレット使用講座など種類は豊富だ。

 同プロジェクトは3年計画。移動に関する課題解決を支援するトヨタ・モビリティ基金から3.6億円の助成を受けている。剱持氏は「足助モデルを成功事例として、全国の中山間地域への横展開を目指したい」と話している。

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