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ビジネス【特集】姿勢保持・座り心地に配慮した車いす2016年6月30日07時00分

 在宅介護において、室内での移動や外出の自立支援、介助に欠かせない車いす。介護保険の福祉用具レンタルでは、車いすは66.2万件給付されている。最も多いのは要介護4で次いで同3、同2、同5の順に利用が多い。2006年度の制度見直しで、要介護1以下の利用者には原則給付されないこととなり、それ以降は中重度者を中心とした給付へとシフトした。

 阪神間で福祉用具レンタル・販売、住宅改修などを提供するひまわり(神戸市)阪神店の店長代理・工藤正吉さんは、「以前は、廉価な標準型車いすと、かなり高機能な車いすという両極端な状況だったが、最近では比較的軽量・コンパクトながら、座面の高さや背張りの具合、肘掛け高さなどを利用者の身体状況に合わせて調整でき、比較的多くの人に合わせやすい機種も増えてきた」と話す。「特に屋内で使用する場合は、食事などの生活行為も考慮して、車いす上での姿勢保持に配慮する必要がある」という。

 一方で、調整機能を持たない軽量・コンパクトな標準型車いすへのニーズは根強いという。「使う環境や身体状況にもよるが、女性が介助することや、自動車のトランクへの積み込みなどを考えて、10㎏前後の軽量な機種を選ばれる傾向も少なくない」という。

 また、「特に要介護4、5など、介護度が高い利用者ほど、支給限度額ぎりぎりまでサービスを利用されているケースがあり、その場合、担当のケアマネジャーさんが単位数の調整を福祉用具レンタルで行うこともある。そうすると、比較的安価な機種を望まれる場合もある」と工藤さんは話す。 そのような中で、日進医療器の「座王」、松永製作所の「ネクストコア」、カワムラサイクルの「ウェイビット」など、円背や側わん、仙骨座りなどがあっても、できるだけ適切な姿勢へとサポートしたり、座り心地を向上させるような配慮を備えた機種も、レンタルで活用されつつある。これらはいずれも利用者負担月500円程度で提供されており、介護保険当初に比べると、比較的高機能な車いすが負担感も少なく利用しやすい状況となっている。

 厚労省の給付データを見ると、レンタルでの車いすの1件あたり金額は年々下がっており、16年2月審査分では6,359円と、10年前に比べて17.8%も下がっている。レンタル事業者間の価格競争や、メーカーによる製造コストの抑制などの企業努力などもあり、当初よりも活用される車いすの幅が拡がった一方で、社会的コストは抑えられている状況といえる。

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