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ビジネス【特集】見守りシステム性能比較2016年5月 6日07時00分

 見守りシステムが賑わいを見せている。多種多様なセンサー技術を搭載する見守り機器について、メーカーアンケートを基に、性能や機能を比較する。

政府支援で見守りシステム普及に弾み

 見守りシステムが注目を集めている。国の推進する介護ロボットの重点分野に選定されていることから参入メーカーも多く、すでに多種多様な製品が市販化されている。何より世間の耳目を集めたのは、昨年の補正予算での予算措置が大きい。

 広義の見守りシステムとしては、一般にもお馴染の「ナースコール」がある。ただ、国の介護ロボットの定義では、本人のボタン操作に依らずとも、センサー技術などにより異常を検知し、インターネット回線等を通じて、適切な人に、適切な方法で通報することができるものとしている。スマートフォンやPC等の汎用的な端末を受信機として活用することで、遠隔で見守る人の設定をしやすくする。

 懸念される誤報や失報対策についても、技術基準や要件で求められており、信頼性も実用レベルまで高まっている。

実用段階へあゆみ

 介護事業所の介護人材不足に対しては、業務効率の向上が欠かせない。これまでにも見守りシステムの導入により、夜勤帯の見守りや緊急時対応を機器で行い、必要に応じて人が対応することが現実となっている。

 また、在宅においても、システムが検知した事態を機器が適切に判断し、家族のスマートフォンに送信する等の在宅向けのシステム・サービスも市販されている。遠地の両親の介護のために、働き盛りの世代が離職することをゼロにする安倍政権の目玉政策「介護離職ゼロ」の実現のための技術としても、注目を集めている。

認知症高齢者の見守りツールとしても

 また、3月1日の認知症高齢者鉄道事故に対する賠償責任が争われた最高裁判決で、家族に監督責任はないとの判断が示されたものの、家族等を見守るための取り組みの内容が司法判断に影響するとされたことから、見守りシステムの積極活用が見直される気運が高まっている。

 国の進める地域包括ケアシステムでは「いつまでも、住み慣れた地域で、その人らしく生きる」ことを目指していることから、国としても、自治体を主体とした認知症の人を支える地域ぐるみの仕組みづくりを具体化する必要に駆られている。見守りシステムへと関心を向かわせる背景は整いつつある。

用途に合わせたシステム選択を

 一口に見守りシステムとはいうものの、使用目的や、使用環境に合ったものを導入しないと、期待する効果を得られない。アンケートを基にまとめた各社の機能比較表(下表)から、最適なシステム選びのポイントを見てみる。

 一つは「施設等での使用」か「在宅での使用」という点。施設の場合、多くの人の見守りを効率的に行うために、カメラ機能が重視される。ただ、プライバシー配慮の観点から、利用者・家族の同意を取り付ける必要があり、脈拍、血圧、呼吸等のバイタルや離床、人感、ドア開閉などから判断し、通報するものも選択肢に入るようになる。

 一方で在宅では、主に家族などが見守ることから、カメラ機能等により、鮮明な画像を遠隔で確認する製品も選択肢。

 2015年度以降は、介護保険レンタルとしての認知症高齢者徘徊感知機器の考え方を変更し、本体が分離でき、通信費用などは給付対象外とする前提で、外部通信機能があっても、本体の保険給付が認められた。

本体の分離」の考え方についても、物理的な分離ではなく、スタンドアローン機能として、特定の機能を停止させても使用できる機器については、保険給付対象と判断する自治体も多く、機器活用の可能性は広がっている。

 その場合でも、双方向通話機能については、双方で意思疎通ができるので重視される機能ではあるが、介護保険で認める機能を逸脱するとして、給付対象としない自治体が多い。

 国の進めるスマートグリッド政策により、今後数年で電力使用量の精緻な計測と、インターネット回線によるデータ収集ができる環境が整うが、そうした流れを先取りした志幸技研工業(東京都荒川区、吉川裕社長)の「ネットミル見守りシステム」のように、日々の電力使用傾向の分析から、異常を検知するユニークなものもある。

 バイタルデータ活用のシステムは、医療介護連携の中で、在宅療養患者の療養管理などでの活用の期待も高まっている。

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