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ビジネス安寿ブランド25年「やりたい」を「できる」に2019年12月19日07時00分

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 アロン化成(東京都港区、杉浦伸一社長、年商271億円)の安寿ブランドが1994年(平成6年)に誕生して以来、今年25年を迎えた。「『やりたい』を『できる』に変えよう。」を製品コンセプトに、安寿製品の一層の拡大をめざす。谷中保夫ライフサポート事業部長にこれまでの経緯と今後の展開を聞いた。

安寿ブランドの誕生

 1972年に「N型ポータブルトイレ」を発売した。それまで和式トイレの上に置くタイプはあったが、ベッドサイドなどで使うタイプとしてはN型が最初だった。病気やケガをして入院した患者用で、在宅の高齢者の利用を想定したものではなく、流通も医薬品や医療機器などのルートが主体だった。ブランドはまだ「安寿」ではなく、当時は「アロンサニタリーグッズ」と呼んでいた。

 高齢者の増加に伴って、ポータブルトイレは在宅で介護が必要となった高齢者のベッドサイドでの利用が増えていった。

 94年、安寿ブランドを掲げて、高齢者介護で必要になってくる入浴介護用品を発売した。安寿は当初、入浴介護用品のブランドだった。浴槽用手すり、シャワーいす、すべり止めマットを発売した。翌95年にはバスボード、浴槽台など入浴介護用品の充実を図った。白を基調にし、持ち手や輪郭を赤色にした入浴用品は好評を博し、安寿ブランドは一気に知れ渡るようになった。

全介護用品のブランドへ格上げ

 99年、介護保険の前年に、安寿ブランドを入浴介護用品だけでなく、排泄、入浴、住宅改修の介護用品全体のブランドに格上げした。同時に、94年当初から安寿のブランドカラーは赤色だったのを、介護用品の用途を分かりやすく区別するために排泄はブルー、入浴はグリーン、住宅改修はオレンジと3分野で色分けした。しかし、安寿レッドは、浴槽の湯気の中でも、白内障の高齢者でも視認性が高まるように、手すりやロゴを赤にした経緯があり、わずか1、2年で、安寿ブランドカラーとして馴染みの赤に戻すことになり、以後、今に至っている。

全国782社をむすぶ安寿会

 2002年、全国の貸与事業所を組織する「安寿会」が立ち上がった。介護現場に詳しく福祉用具をもっとも知る貸与事業所のつながりを深めることで、製品開発につながる意見をもらったり、介護保険のキーパーソンとなるケアマネジャーなどへしっかり製品情報を伝えてもらったりできると考えたからだ。

 安寿会の設立は、新製品発表会や当社、滋賀工場見学会などの席で、貸与事業所が交流できる会があってもよいという声があったのが発端で、九州からスタートして全国に広がった。販売促進のためのメーカー会ではあるが、貸与事業所どうしの情報交換や研修の場として機能している。現在の会員数は、782法人に及んでいる。

ケアマネ向け表記した製品カタログ

 安寿会設立を機に、製品の選定に役立ててもらうように、安寿カタログは製品説明だけでなく、製品特長を分かりやすくポイント表記した。使い方などを加えて、機種の選定など介護現場で役立つものに一新し、A4サイズだけではなく、より小さいA5サイズも用意した。現在のカタログは、当初から数えて第48巻になり、ページ数は250頁を超える。表紙には「ケアマネジャー等専門家向け」と表記もし、介護の専門性に応える内容に高めてきた。

 介護保険によって介護用品主体の流通が確立していく中で、介護卸各社が安寿製品をカタログに掲載して頂いたことをはじめとして、全国で展開し、普及に尽力いただいたことも、安寿ブランドの確立に大きな支えとなった

「ちびくまくん」100万台突破

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 13年、ポータブルトイレ「FX―CP」を発売した。コンパクトでありながら、体の大きな人にも使っていただける製品で、足引きスペースや背もたれ機能、高さ調整機能など、必要な機能をしっかり組み込んだ。利用者の身体状況に合わせて、設定を使いやすいものに変えられることでロングラン製品に育った。ベッドからの移乗を助ける専用のスライディングボードも開発、PTやOTが従事する貸与事業所などでは積極的に提案してもらっている。業界では「ちびくまくん」の愛称を得て、「ちびくまくん」シリーズの総生産台数は100万台を突破した。14年には、ポータブルトイレ「ジャスピタ」を発売している。

「信頼」「明快」「多様」のものづくり

 今年、安寿ブランドが25年になったのを機に、これまでのブランドメッセージ「住み慣れた我が家で、いつまでも家族と一緒に暮らしたい」から、「『やりたい』を『できる』に変えよう。」にチェンジ。同時に、安寿のロゴマークも明朝体ベースから丸ゴシックベースに変更した。団塊世代が後期高齢期に達する2025年を迎える中で、「こうしたい」というご本人や家族の思いを実現できるものづくりを目指していこうという私たちの思いを表現している。

 2040年あたりまで高齢者人口は増大し、その一方で支え手である若い世代は減少、単身世帯もこれまでの予測を上回るスピードで増大していく見込みだ。私たち介護用品メーカーの果たす役割は一段と大きくなっていく。これまでの品質の良さ(信頼)に加えて、分かりやすいや扱いやすいさ(明快)と、身体状況の変化や様々な状態像への対応(多様)を今後のキーワードにして、ものづくりをしていきたい。

 こうしたコンセプトに基づき、今秋開催されたHCR(国際福祉機器展)では、楽らく開閉折りたたみシャワーベンチなどを発表した。安寿ブランドを掲げて、利用者の自立支援と家族を考え続ける総合提案メーカーとして発展していきたい。

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