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2018年制度改正生活援助「基準・報酬引下げ」議論2017年8月 9日07時00分

 厚生労働省は7月5日に社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=田中滋・慶應義塾大学名誉教授)を開催し、訪問介護における生活援助の人員基準・報酬の見直し、頻回訪問への対応や、集合住宅へのサービス提供などを論点にあげた。

0803korekai.jpg 今回大きな論点となったのは、生活援助の在り方について。昨年12月に決定した「経済・財政再生計画改革工程表」で生活援助を中心に訪問介護を行う場合の人員基準の緩和や、報酬の設定について検討し、18年度介護報酬改定で対応することが位置付けられた。また、財務省が6月に公表した18年度予算執行調査では、生活援助の利用状況について、1人当たりの平均利用回数は月9回程度だが、月31回以上の利用者が6,626人にのぼり、中には月100回以上利用しているケースもあることが示された(表)。これを受け「1日に算定可能な報酬上の上限設定など、身体介護も含めて訪問介護の報酬の在り方を見直すべき」と指摘されていた。

 厚労省はこれらを論点として示し、委員からは「人材不足や持続可能な介護保険確保のためにも、人員基準・報酬の引き下げや、要介護度別に上限を設定して、中重度者対応にシフトしてはどうか」(本多伸行・健康保険組合連合会理事)、「一定以上の頻回訪問については『1日で算定可能な上限』あるいは、『1カ月あたりの定額』を考えてはどうか」(鈴木邦彦・日本医師会常任理事)、「家事代行のようなサービスは是正して、自立支援に効果のあるサービスは残してはどうか」(齋藤訓子・日本看護協会副会長)など、見直しを求める意見が挙がった。

 一方で、「生活援助を切り離して議論するのは反対。身体介護と一体的にサービス提供することで利用者の生活を支えることが出来ている。生活援助に専門性がいらないということにはならない」(瀬戸雅嗣・全国老人福祉施設協議会理事)などの意見もあった。

 同省は「例えば、独居の認知症の人で、1日3回服薬支援が必要な場合、訪問回数が月100回を超えてしまうという話も聞いている。しっかりと実態も調査していきたい」と話した。集合住宅への提供 また、集合住宅におけるサービス提供の適正化についても議論。大阪府が示した報告書で、サービス付き高齢者向け住宅や住宅型有料老人ホームでは、外部の在宅サービスを利用している受給者1人当たりの単位数が高くなっていることから「実態調査を行った上で介護報酬上の対応を検討すべき」と財務省から指摘があり、論点にあがった。

 集合住宅に居住する利用者へのサービス提供については、15年報酬改定で、同一建物のほか、隣接する敷地内の建物も減算の対象に追加する見直しを行った。16年9月時点では、請求事業所数で20.9%、受給者数で15.8%、訪問回数で34.0%が減算の対象となっている。

 委員からは「サービス利用が区分支給限度額を超えている場合は、ケアプランの点検を行ってはどうか」(齊藤秀樹・全国老人クラブ連合会常務理事)、「同一敷地内の場合も隣接の場合も減算割合は同じだが、より細かく分けてはどうか」(小林剛・全国健康保険協会理事長)、「全ての自治体が大阪府と同じデータだとは限らない」(稲葉雅之・民間介護事業推進委員会代表委員)など是正は必要とする意見や、実態を把握して慎重に議論を進めるべきなどの意見があがった。

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