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2018年制度改正介護保険部会 通所リハのリハ職配置促進、短時間充実など2016年10月12日07時00分

 厚生労働省は9月30日、社会保障審議会介護保険部会(部会長=遠藤久夫・学習院大学教授)を開催し、次期介護保険制度改正に向け、ニーズに応じたサービス内容の見直しについて審議を行った。事務局からは次期介護報酬改定に合わせて、通所リハのリハビリ専門職の配置促進や短時間サービスの充実、小規模多機能・定期巡回の人員要件や利用定員の見直し、特養の医療ニーズへの対応を図っていく考えなどが示された。小規模多機能では、居宅のケアマネジャーが小規模多機能も兼務できることなども検討する。

 ニーズに応じたサービス内容の見直しをテーマに議論するのは今回で2回目。前回に引き続き、①リハビリテーション機能の強化②中重度者の在宅生活を支えるサービス機能の強化③地域共生社会の実現④安心して暮らすための環境の整備――についてそれぞれ論点を提示し、委員から意見を求めた。

 ①リハビリテーション機能の強化については、通所介護と通所リハの利用時間や実施されている機能訓練の内容が類似しているため、前回の審議で一部の委員から通所介護と通所リハの一本化を求める意見などが出ていたが、この日、事務局が示した論点では、次期介護報酬改定に合わせて、両サービスの役割分担と機能強化、特に通所リハについて、リハビリ専門職の配置促進や短時間のサービス提供を充実させる考えを示した。

 また、リハビリ専門職と介護職が連携して訪問系サービスの提供を行うことについて、事業者や利用者から良好な評価が得られた調査結果をもとに、退院後の早期のリハビリ介入や職種間・介護事業所間の連携の強化を図っていく考えも示した。

 ②中重度者の在宅生活を支えるサービス機能の強化では、小規模多機能や定期巡回について、「これまでも普及に向けた取組を行ってきたが、更なる方策を検討する必要がある」として、次期介護報酬改定に合わせて、両サービスの人員要件や利用定員などを見直す考えを示した。

 具体的には、小規模多機能では居宅のケアマネジャーが小規模多機能も兼務することを検討するほか、定期巡回では夜間オペレーターの日中兼務などを検討していく。

 ③地域共生社会の実現では、高齢者・障がい者双方の利便性と限られた人材を有効活用する観点から、介護保険サービスの一類型として新たに共生型サービスを位置付け、障害福祉サービス事業所が介護保険事業所の指定を受けやすくする案を示した。

 ④安心して暮らすための環境の整備では、特養の医療ニーズへの対応が論点。

 前回の介護保険制度改正で、15年4月から特養の新規入所者が原則、要介護3以上に限定されたことで、入所者の重度化が進んでいくため、事務局からは「施設内での医療ニーズや看取りにより対応できるような仕組みについて、介護報酬改定と合わせて検討していくこととしてはどうか」と論点が示された。

 焦点の一つが特養の配置医師。日本医師会の鈴木邦彦委員は、「看取りの場になっている特養の医療・介護体制は、配置医や外部からの医療提供を含めて検討することが必要」と述べ、特養の医療のあり方に言及。

 一方、全国老人福祉施設協議会の枡田和平委員は意見書を提出し、「保険医が配置医師ではない場合については、緊急の場合または患者の傷病が当該配置医師の専門外にわたるものであるため、特に診療を必要とする場合を除く、それぞれの施設に入所している患者に対してみだりに診療を行ってはならない」との厚労省通知をもとに、「この扱いを覆すことは、まさに過剰な診療行為を促すこととなり、是認できるものではない」と主張した。

 このほかの論点では、有料老人ホームについて、「入居者保護の強化を図る観点から、前払金の保全措置の対象拡大などを検討してはどうか」と、06年4月以降に適用された現行の保全措置を、06年3月以前に設置された施設に拡大する考えも示した。

ケアプラン有料化賛否二分

 厚生労働省は9月23日、社会保障審議会介護保険部会を開き、次期制度改正に向けケアマネジメントのあり方を議論。その中で、利用者負担の導入が論点として提示された。委員の意見は賛否両論あり、12月の取りまとめに向け、引き続き議論が行われる。

 今回の見直しの議論の中で、ケアマネジメントの利用者負担導入の是非が論点として示されたのは初めて。

 厚労省は、利用者負担の導入に関する主な議論の内容を反対の理由は▽必要なサービス利用の抑制により、重度化につながりかねない▽セルフケアプランが増加すれば、市町村の事務処理負担が増大する▽利用者の要望を組むだけのプランが増えるのではないか。賛成の理由は▽自立支援型のケアマネジメントが推進される▽ケアマネジャーの専門性があれば、ケアプランの自己作成が増えることはない――などに整理し、委員に意見を求めた。

 日本介護支援専門員協会の鷲見よしみ会長は、当日の部会に意見書を提出し、「居宅介護支援費は、介護保険制度の理念のもと、全額を保険給付で賄う現行制度を堅持すべき」と主張。認知症の人と家族の会常任理事の花俣ふみ代委員や全国老人保健施設協会会長の東憲太郎委員など、多くの委員も利用者負担導入に反対した。

 一方、上智大学教授の栃本一三郎委員は「ケアマネジメントの質を担保するためにも、自己負担の導入を検討しないといけない」と述べるなど、学者や支払い側の委員からは、利用者負担導入に賛成する意見が相次いだ。

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