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2018年制度改正通所サービス、報酬1時間刻みに2017年12月12日07時00分

 厚生労働省は11月8日の社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=田中滋・慶應義塾大学名誉教授)で通所介護、リハビリなどのサービスについて報酬改定の論点を示した。通所介護では時間区分の細分化や、大規模型の報酬を引き下げる案などが盛り込まれた。

報酬1時間区分に通所介護

1203days.jpg 通所介護の基本報酬は、現行の2時間ごとの区分を1時間ごとにする考え。通所リハビリにも同様の区分を設ける。同省によると、通所介護で「3~5時間未満」を算定している事業所の平均利用時間は3~3時間半未満が82.4%、「7~9時間未満」は7~7時間半未満が60.9%となっている(グラフ)。

 スケールメリットを生かせる大規模型は通常規模型より基本報酬が約2~4%低く設定されているが、今年度の介護事業経営実態調査では、利用者1人あたりのコストは約11~12%低い。収支差率は通常規模型3.4%に対し、大規模型(Ⅰ)7.9%、同(Ⅱ)10.0%(表)。この実態を踏まえ同省は「規模ごとのメリハリをつける」とし、大規模型の報酬を引き下げる見込みだ。

 委員からは「小規模事業所を大幅に引下げた前回改定と一貫性がない」(伊藤彰久・日本労働組合総連合会)や、「経営努力が裏目に出ないよう、慎重に議論をしてほしい」(稲葉雅之・民間介護事業推進委員会代表委員)と指摘する声も上がった。

外部連携型の個機加算新設

 自立支援・重度化防止を推進する観点から、外部のリハビリ専門職と連携し機能訓練をマネジメントした場合、「生活機能向上連携加算」を算定する案も示された。

 機能訓練指導員の専従が困難で、個別機能訓練加算が算定できないとの声が多い小規模事業所への対応。具体的には、外部の病院や老健からリハビリ職等が通所介護を訪問し、職員と共同でアセスメントと機能訓練計画作成、定期的な進捗評価と必要に応じた計画・訓練等の見直しを行うことを評価する。

 これについては、「通所介護は福祉的要素がある。機能訓練だけに誘導しないようにしてほしい」(石本淳也・日本介護福祉士会会長)とする意見や、また機能訓練の質の担保から「連携先の条件も明確にしてはどうか」(鈴木邦彦・日本医師会常任理事)との提案もなされた。

リハマネ加算緩和拡大リハビリ

 訪問・通所リハビリテーションについては、前回改定に創設された「リハビリテーションマネジメント加算」(Ⅱ)の要件を緩和する。

 同加算(Ⅱ)は多職種によるリハビリ計画の作成・実施をPDCAサイクルで運用するもので、ポイントとなるのが医師の関与。具体的には「リハビリテーション会議への参加」と「本人または家族へリハビリ計画の説明と同意」が義務づけられている。

 16年10月時点でリハマネ加算(Ⅱ)の算定率は訪問リハ14.1%、通所リハ37.7%。算定できない理由の多くは「医師の時間の確保」となっている。今回の論点では、テレビ電話等の活用による会議への参加や、「説明と同意」については医師の指示を受けたリハビリ専門職による実施も認める方向。あわせて、医師が直接説明する場合と報酬を分けることも併記された。

 また、通所リハの場合、リハビリ会議の開催頻度は最初の6カ月が月1回以上、以降3月に1回以上としているが、例えば同じ事業所でリハビリを一定以上の期間・頻度利用している場合などは、算定当初から3月に1回でもよいとする緩和案も示された。

 さらに、訪問・通所リハともに、同加算(Ⅱ)におけるリハビリ計画などデータを提出し、リハビリの質の評価に向けたデータ収集等事業に参加した場合、加算の上乗せ評価を行うことや、予防サービスにもリハマネ加算を新設するなどの論点が出された。

訪問看護 ターミナル件数を段階的に評価

 訪問看護については、「看護体制強化加算」の要件見直し等により、在宅での医療ニーズ対応強化をはかる。同加算の要件①3カ月間の緊急時訪問看護加算の算定利用者が50%以上②3カ月間の特別管理加算の算定利用者が30%以上③12カ月間のターミナル加算の算定利用者1人以上――のうち、①の緊急時訪問看護は月の変動による影響を抑えるため、算出期間を長くする。また、③のターミナル加算は算定人数が多い場合をより評価した報酬区分を設ける。

 訪問看護ステーションの1年間のターミナルケア加算算定数は「無し」が32.6%で最も多く、「1人」16.5%、「2人」13.8%、「5人以上」21.3%など。ただし、看護体制強化加算を算定しているステーションに限れば「5人以上」は43%にのぼる。

看護師リハ職の連携を評価

 訪問看護から理学療法士等が提供するリハビリについては、看護職員とリハ職との連携に係る評価を行う一方、連携が十分でない場合の報酬を適正化する。具体的な連携案としては▽訪問看護計画書・報告書を看護職員とリハ職が連携し作成▽看護職員が定期的に訪問して利用者の状態を適切に評価するとともに、リハ職の訪問は看護業務の一環として行うリハビリであり、看護職員の代わりに訪問していることについて、利用者等に説明し同意を得る――の2点を示した。

 現在、訪問看護費に占めるリハ職訪問の割合は約30%で、請求額は医療機関からの訪問リハビリを上回る。要介護度別では要支援1が46%、要支援2が50%と軽度者でより高い利用割合となっている。

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