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シルバー産業新聞

2018年制度改正18年改定検証 新加算取得 漸増2019年2月14日09時33分

生活機能向上連携加算 特養17.3千件

ADL維持等加算 通所介護3.1千件

 18年4月の介護報酬改定では、自立支援・重度化防止へ向けた加算が新設された。外部のリハ職の活用をめざす生活機能向上連携加算の拡大や、機能改善を軸足に据える通所介護のADL維持等加算など、徐々に取得が始まる。最大課題の人材不足に対処する介護職員処遇改善加算は加算率が高い(Ⅰ)の取得が進む。18年10月からの価格の見える化を控えた福祉用具レンタルの利用が拡大している。(10面と、18面トピックスで、1時間化した通所介護のサービス提供時間の動向など掲載)

 健康寿命延伸へヘルスケア施策の集約を図る厚労省。介護保険18年改定において、医療の参入を推し進め、自立支援・重度化防止へ転換をめざす加算が新設された。18年改定の給付状況が少しずつ明らかになってきた。

生活機能向上連携加算

0201kyufu2.jpg 生活機能向上連携加算は、2009年改定で訪問介護に設定された加算で、サービス提供責任者が3カ月に1回、PT、OTらリハビリ専門職の訪問を受けて一緒に訪問介護計画を作成し、リハビリの視点をもって訪問介護を行う仕組み。18年改定で、これを在宅・施設の13サービスまで広げ、自立支援に向けてリハビリテーションを推進する。

 18年8月審査分(主に18年7月サービス分)をみると、改定後4カ月経って、生活機能向上連携加算は通所介護で40.4千回、通所介護受給者数116.2万人の3.47%で実施する(表1)。その他、受給者数に占める加算の割合は、特養3.17%、特定施設4.15%、グループホーム4.69%、小規模多機能型居宅介護1.94%など。加算取得割合はまだ少ないが、例えば通所介護は4月22.0千回→5月29.7千回→6月35.9千回→7月40.4千回と、毎月取得が増えている(表)。

ADL維持等加算

0201kyufu.jpg 通所介護、地域密着型通所介護に創設されたADL維持等加算は、前年1年間の利用者のADL維持向上した場合の加算で、自立支援・重度化防止の18年改正を象徴するもの。要件から見て、18年度中の加算取得は少ないとみられるが、月を追って取得は増えてきている。(グラフ)

リハビリテーションマネジメント加算

0201kyufu3.jpg 訪問リハ、通所リハに設定されているリハビリテーションマネジメント加算の強化も18年改正を代表する加算。全ての類型で医師の関与が義務づけられ、リハ職の助言や訪問でリハビリ計画を策定して多職種によるリハビリサービスを展開するねらいがある。(Ⅰ)から(Ⅲ)の順に単価が上がるが、改定前からある(Ⅰ)の算定が多い。(Ⅳ)はリハビリ計画書の内容に関するデータを国へ提供した場合に算定される。リハビリテーションのエビデンス取得をめざす。

看護体制強化加算

 ターミナルケアを含む中重度者の利用者割合の高い訪問看護事業所を評価する「看護体制強化加算」が18年改正で強化され、ターミナルケア加算算定の利用者が年5人以上ある場合の(Ⅰ)が設けられた。従来の加算は(Ⅱ)になった。改定前は42.6千回だったが、8月審査分では(Ⅰ)21.6千回、(Ⅱ)26.3千回、合わせると47.9千回提供された。(グラフ)

福祉用具貸与「道具使った介護」 進む

0201kyufu4.jpg 福祉用具貸与は18年改定で、18年4月から複数製品の提示とケアマネジャーへのサービス計画書の提供、18年10月から全国平均価格の説明と上限価格制の導入が行われ、福祉用具サービスの利用者、事業者、給付状況に対する影響が注目されてきた。

 レンタルの単位数は18年度4カ月間で、3.6%の大きな伸びを示した。全品目で単位数が伸びで、特に体位変換器10.92%、歩行器6.94%、スロープ4.43%、手すり6.15%伸びている。

 1件単価については、テクノエイド協会のデータからは、18年8月頃には上限価格制の対象製品について価格低下の傾向が表れていたが、18年8月審査分時点では、貸与全製品の1件単価は、改定直前の18年4月審査分から増減はなかった。体位変換器の1件単価が4.54%伸ばしている。

 人員不足の中で、利用者増もあり、福祉用具の活用「道具を使った介護」が進んでいる。18年10月以降の給付状況は例年ならば3月頃に判明する見込み。(表3)

介護職員処遇改善加算

 介護職員処遇改善加算は、訪問介護、居宅療養管理指導、福祉用具貸与、居宅介護支援以外のサービスに設定されている。18年改正で、(Ⅰ)~(Ⅴ)のうち(Ⅳ)(Ⅴ)が「今後の廃止」が決められ、全てのサービスで、最も加算率の高い(Ⅰ)が伸びた。例えば、訪問介護は、改定前に比べて(Ⅰ)7.9%増、特養も同様に(Ⅰ)が8.4%増になり、特に今後の廃止が決まった(Ⅳ)(Ⅴ)は減少幅が大きかった。

 「新設加算の取得要件は厳しく単価も低いが、今後の動向の先端になるだけに取得に向けて努力している」という介護事業者の声が多い。

 18年新設加算の取得状況が明らかになる中で19年度には次期21年改定の論議が始まる。(表4)

排せつ支援加算

 できる限りトイレでの排泄をめざす施設での取組を評価する排せつ支援加算。特養、老健、療養病床、介護医療院において18年改定で新設された重度化防止策。排尿・排便について医師の関与による多職種の排せつ支援計画の作成が加算取得のポイントになる。18年8月審査分で取得状況をみると、特養3.8千件、地域密着特養0.7千件、老健11.6千件、介護療養0.6千件。18年改正では取組を認めるプロセス評価だが、次期21年改正ではアウトカム評価まで求める可能性があるとされる。福祉医療機構の調査では、加算取得に向けた意欲は高く、パッド併用の布パンツの使用や、ポータブルトイレの活用、トイレ誘導のための歩行器の利用など、排泄の自立支援に向けた施設での取組が進む可能性がある。

褥瘡マネジメント加算

 褥瘡マネジメント加算は、入所者ごとに褥瘡の発生と関連のあるリスクに基づき多職種で褥瘡ケア計画を作成し、その計画にもとづいて褥瘡管理を実施する取組。施設入所時、3カ月に1回評価を行い、その評価結果を厚労省に報告する。18年8月審査分での取組状況は、特養32.2千件、地域密着型特養3千件、老健43.6千件。

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