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2018年制度改正17年経営実態調査 17サービスで経営状況悪化2017年11月15日07時00分

収支差率5%以上のサービスは大幅に減少

1118jityou.jpg 厚生労働省は10月26日、来年度の介護報酬改定に向けた議論の基礎資料となる「2017年介護事業経営実態調査」の結果を社会保障審議会介護給付費分科会介護事業経営調査委員会(委員長=田中滋・慶應義塾大学名誉教授)に示した。15年改定で、処遇改善分のプラス1.65%を含めると、実質的には全体でおよそ4%もの報酬が引き下げられた影響を受け、改定前の14年度と比べ22サービス中、17サービスで収支差率が悪化。厳しい経営実態が明らかになった。

 前回までは調査年3月中の収支状況を調査していたが、今回から調査対象期間が1年間に変更され、16年度決算を基に単月換算した値を提示。同じく年度決算ベースの経営概況調査と比較可能になった(表)。調査対象は介護老人福祉施設、訪問介護、居宅介護支援、地域密着型通所介護など全22種類のサービス施設・事業所で、1万5,062カ所から回答があった。

 介護サービス全22種類のうち、14年決算と15年決算を基にした16年度概況調査と今回の実態調査を比較すると、17サービスで収支差率が悪化。16年度の全体の収支差率平均は3.3%で15年度決算比▲0.5%、14年度決算比▲1.5%となった。14年度から最も悪化の幅が大きかったのは、夜間対応型訪問介護で5.6ポイント低下(14年度7.1%、15年度3.6%、16年度1.5%)。次いで地域密着型通所介護の3.7ポイント低下(14年度5.7%、15年度3.2%、16年度2.0%)。そのほか、訪問リハビリテーション(14年度6.9%、15年度4.3%、16年度3.5%)と通所介護(14年度8.3%、15年度7.1%、16年度4.9%)、特定施設入居者生活介護(14年度5.9%、15年度4.1%、16年度2.5%)で3.4ポイント低下している。

 一方、収支差率が改善したのは、定期巡回・随時対応型訪問介護看護の6.5ポイント(14年度▲1.7%、15年度6.8%、16年度4.8%)、福祉用具貸与4.1ポイント(14年度0.4%、15年度3.7%、16年度4.5%)、看護小規模多機能3.2ポイント(14年度1.4%、15年度6.3%、16年度4.6%)など5サービス。

 また、収支差率が安定的に経営できる目安の5%以上だったのはGH、通所リハ、小規模多機能の3サービスで、報酬改定前の16サービスから大きく数を減らした。

 収支差率が最も低かったのは居宅介護支援の▲1.4%。同サービスは制度創設以来、一度も黒字になったことがない(グラフ)。

給与費割合15サービスで上昇

 収支差率が悪化する一方で、収入に対する給与費の割合は14年度と比較して15サービスで上昇している。

 最も増加したのは通所介護で3.5ポイント(14年度60.7%、15年度62.1%、16年度64.2%)、次いで短期入所生活介護(14年度60.6%、15年度63.9%、16年度64.0%)と地域密着型特定施設(14年度53.1%、15年度53.9%、16年度56.5%)の3.4ポイント。

 一方、給与費割合が低下したサービスのうち最も低下が大きかったのは定期巡回サービスで、14年度比7.2ポイント低下(14年度88.8%、15年度82.1%、16年度81.6%)だった。

 給与費割合の高いサービスは、居宅介護支援84.1%、定期巡回サービス81.6%、訪問介護78.3%などの順になっている。

 今回の調査結果を踏まえ、財務省は次期報酬改定でマイナス改定を要求しており、年末の予算編成に向け、改定率を巡る攻防が本格化する。

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