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2018年制度改正介護保険部会 所得に応じた利用負担見直しなど論点に2016年9月20日07時05分

 厚生労働省は8月19日に社会保障審議会介護保険部会(座長=遠藤久夫・学習院大学教授)を開催し、次期制度改正に向けた利用者負担のあり方について検討を行った。サービス利用の負担割合については支払能力や要介護度別など見直し方法に関する意見があがった。高額介護サービス費は医療保険の高額療養費との整合性が焦点となった。

 同省がこの日示した検討項目は①サービス利用の負担割合②高額介護サービス費③補足給付――の3点。①の負担割合については、15年8月より一定以上所得者への2割負担を導入した。対象者は合計所得金額160万円(年金収入のみの場合280万円)以上で、16年2月実績では在宅サービス利用者の9.7%が該当。当初想定していた20%と開きがある。

 同省はこれまでの施行状況、また医療保険における患者負担割合を踏まえた上でのあり方を論点とし、意見を求めた。委員からは「医療保険同様、負担割合を年齢別に細分化してはどうか。現役並み所得者や高額預貯金者については負担増とすべき」(鈴木邦彦・日本医師会常任理事)と資産勘案を踏まえさらなる引上げを求める意見や、「実質自己負担率が7.7%と低い。軽度者の負担割合を引上げる方法もある」(佐野雅宏・健康保険組合連合会副会長)と要介護度別に設定する案も。

 一方で、「現在検討されている生活援助や福祉用具の給付によっては、負担がさらに増える可能性も考えられる」(鷲見よしみ・日本介護支援専門員協会会長)と慎重な検討を促す声もあった。

 また、②の高額介護サービス費は15年8月から課税所得145万円以上(現役並み所得者)の段階を設け5段階に。現役並み所得者はこれまで3万7,200円から4万4,400円にアップした。16年3月支給決定分で3.1%が該当。

 医療保険の高額療養費では住民税課税世帯が4万4,400円で設定されていることから、委員からは高額介護サービス費の課税世帯の上限額もこれに合わせるべきとの意見が多く出た。これに対する意見としては「長期的に利用する介護は医療と性質が異なり、費用負担も大きい。同列で考えないほうがよい」(⿑藤秀樹・全国老人クラブ連合会常務理事)や、また「医療と介護はどちらか一方だけというのではなく、連続性が高い」(武久洋三・日本慢性期医療協会会長)とし、医療と介護を合算した上限額を設ける提案もなされた。

 ③の補足給付については、15年8月より預貯金等の資産要件が加わったことで、資産把握のための実務負担が大きい現状と、前回改正で見送られた不動産の資産勘案などを論点とした。

 実務者側からは、通帳コピーを提示するなどの情報開示への理解が得にくいとの意見も。また、他の委員からはマイナンバーの整備や成年後見制度の活用などが、正確な資産把握と負担軽減策として示された。

 同省は今回の議論を踏まえ、9月以降さらに論点を絞り込み検討、年内に取りまとめる予定としている。

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