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2015年制度改定予防給付 市町村「要支援事業」に移行へ 地域支援事業費の上限見直しも2013年9月10日18時22分

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 厚生労働省は9月4日、社会保障審議会介護保険部会(部会長=山崎泰彦・神奈川県立保健福祉大学名誉教授)を開催し、要支援者のサービスを予防給付から地域支援事業に移行させることなどを提案した。地域支援事業の中に「要支援事業」として位置づけ、市町村の実情に合わせて柔軟で効率的なサービスを提供できるようにする。併せて地域支援事業費の上限設定の見直しについても検討を行う考え。一定の経過措置期間を設けた上で、受け皿の整った市町村から事業移行させる方針で、経過措置期間終了後に予防給付は廃止となる。

 予防給付については社会保障制度改革国民会議の報告書で「市町村が地域の実情に応じ、柔軟かつ効率的にサービスを提供できるよう、受け皿を確保しながら新たな地域包括推進事業(仮称)に段階的に移行させていくべき」との提言がなされていた。

 この日の部会では、国民会議の提言を受ける形で、厚労省が予防給付を地域支援事業に移行する案などを提示した。

 予防給付を地域支援事業に移行させる理由として、厚労省は「要支援者は見守り、配食、外出支援、買い物など多様なサービスが必要で、そうしたニーズに応えるには、介護サービス事業者以外にNPOやボランティアなど、多種多様な事業主体の参加による重層的なサービスが必要」と説明。また「中長期的に介護保険料の上昇が見込まれ、要支援者に対するサービス給付を効果的・効率的なものにしていく必要がある」とした。

 厚労省が示した移行案は、現行の予防給付を地域支援事業の中の「要支援事業」として位置づけ、市町村の実情に合わせて柔軟で効率的なサービスを提供できるようにする案。

 国として人員基準や運営基準、介護報酬単価などを設けるのではなく、市町村が独自に基準や報酬単価を設定し、サービス提供を行う形を原則としている。ただ、「地域の実情に応じたサービスとして馴染み難いものについては、人員基準や運営基準を整理しなければならない可能性もある」と説明した。

 サービスの実施主体は市町村だが、現行の地域支援事業と同様に指定ではなく事業者への委託が基本になる。予防給付と同じく、審査支払い事務を国保連合会に委託することもできる。

 利用の流れについては、「要支援認定を受けてケアマネジメントに基づきサービスを利用する」と、現行の予防給付と同じ形を想定。また、「今回の予防給付の見直しに伴う、要介護認定の区分変更は基本的に考えていない」との説明も行われた。

 移行に際しては、「地域の実情に合わせて一定程度時間をかけて移行できるような枠組みを検討する」として、経過措置期間を設ける考えを示し、しばらくは新事業と予防給付の対象者が併存する形を認める。段階的に予防給付から「要支援事業」に移行させ、経過措置期間終了時に予防給付は廃止となる。

 この日、国が最も強調したのは、予防給付を地域支援事業に移行させても、介護保険制度内でのサービス提供であり、財源構成も変わらないという点。(図)

 さらに地域支援事業費の上限設定についても見直しを検討する方針を説明。予防給付にかかる4100億円(11年度実績)を地域支援事業に移行した場合の財源確保について、「すでにサービスを受けている人が利用できなくなることがないよう、財源の確保に努めていく」との説明を加えた。

 移行期間を設けることや財源の確保が検討される方針が国から説明されたため、委員の多くが予防給付を地域支援事業に移すことに異論を唱えなかった。

 このほかに市町村が生活支援サービスを充実させるために、地域の実情や課題に精通し、ネットワークを持つコーディネーターを配置することや、協議体を設置し、住民ニーズとサービス資源のマッチングや情報集約などを行う考えも示された。いずれも地域支援事業の枠組みで実施する考え。

 また、地域支援事業の中の介護予防事業については、1次予防事業と2次予防事業の区別を無くすほか、リハビリテーション専門職を活かした介護予防事業に機能強化する考えも示された。

<シルバー産業新聞 2013年9月10日号>

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