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楽しく・一緒に足踏み 「スクエアステップ」長崎より発信

 転倒予防に効果のある運動プログラム「スクエアステップ」が全国で広がりを見せている。長崎県では10年前から取組みが進み、保健師や市町村の委託を受けたNPOなどが指導員となり、全市町村で同プログラムを実施。普及を推進する長崎大学の中垣内真樹准教授に楽しく、継続して運動するコツを聞いた。

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 スクエアステップは、筑波大学大藏倫博教授、三重大学重松良祐教授、長崎大学中垣内教授がスポーツ医学や健康体力学、加齢体力学科の観点から考案。一辺25㎝の正方形を横4個、縦10個の計40個並べたマットの上を、音楽などに合わせて足踏みしながら進む。

 ステップパターンは前進・後退・左右・斜め方向を組合せて200種類以上。指導員が手本を見せながら、参加者が後に続く。「個々のレベルに合わせて段階的に難易度を設定できるので、飽きずに続けられるのが特長です」と中垣内氏。コツは、手と足を大きく振り上げて歩くこと。「足を大きく上げると、下肢筋力がつきます。手を振れば、姿勢・バランス強化につながります」。

 3大学の協働調査では、プログラム前後で▽柔軟性▽動きながらのバランス▽移動能力▽反応能力▽判断力▽指先の器用さ――に有意差が。また、筋トレ+片足立ちトレーニングのみの場合と比べ、1年後の転倒率は5ポイント低い7%という結果が出ている。

 さらに認知機能もおよそ2歳若返るなど、認知症予防の可能性も。「リズムに合わないと気づき、そして修正しようとする。これが脳の活性化になります」(同氏)。

 この日、取材した諫早市の「若返り体操サークル」は既に市内40カ所の公民館などで実施。1回90分程度のプログラムを毎週、全7回行い、65歳以上は誰でも参加できる。なかには90代や要介護者の姿も。続けるうちに上手な人は自発的に周りへ教え始め、参加者どうしの交流が生まれる。こうした地域から、次の教室を担う指導員を育成していく。現在は全国に約2700人のスクエアステップ指導員がいる。

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デジタル化でより適切な予防事業へ

 スクエアステップの効果を見える化する動きも出ている。今年6月、システム開発を行うナレッジフォース(長崎市、川口裕二社長)が、介護予防の支援システム「体力/脳力測定制度」をリリースした。

 ①体力測定・評価方法を習得できるeラーニング②5種類の体力測定と6種類の脳トレによる個別状態の把握と検証③体力・脳力を鍛えるトレーニングメニュー――の3機能を備え、③のメニューの一つ、スクエアステップではマットにセンサーを埋め込み足踏みが正しく行われているかを認識、分析できる。

 川口社長は「従来はバラバラに行っていた健康状態の把握、介護予防の効果検証、トレーニングをWEB上で一体的に管理できる。これから介護予防事業を充実したいと考える自治体などで活用してもらいたい」と話している。

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