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シルバー産業新聞

山口県アクティブシニア協会 高齢者が支える地域づくり

子どもから大人まで全世代活動

 超高齢社会に突入した日本では、地域の支え手として元気高齢者の活用に注目が集まっており、行政はその発掘に躍起だ。公的サービスからの振替による費用抑制という目的もあるが、何より元気高齢者は生活上の知恵・技術、経験や人脈が豊富。地域のつながりを再構築する中心的存在として期待が大きい。

 そんな活躍の場を提供する団体が山口県にある。「山口県アクティブシニア協会」は地域の活性化、参加する高齢者自身の活性化を目的に、さまざまな地域支援活動に取組んでいる。

 前身となる「はってんサロン」を含めると、発足は27年前の1988年。現在100人ほどの会員を抱え、▽地域活動部会▽企業支援部会▽子供育成部会▽婚活支援部会▽国際支援・人材育成部会▽環境保全部会▽交流啓発・健康福祉部会――などの下部組織をもつ。

周南おもちゃ病院

物の大切さを教えるおもちゃ修理のプロ集団

koumoto.jpg 興味深い取組みの1つが、子供育成部会が行う「周南おもちゃ病院」だ。2002年6月に発足し、同9月に「開院」。故障したおもちゃを子供が持ち込み、「ドクター」が点検、修理を無料で行うサービスを10年以上、続けてきた。

 即日直せるものは全体の約半分。部品の欠品や、特別な道具が必要な場合は「入院」扱いとし、後日修理したものをお届け。部品の購入は別途実費がかかる。

 また、どうしても構造上、メーカーでしか対応できないものについては、残念ながら「手遅れ」のカテゴリへ。同部会の部会長を務める河本武さんは「一番簡単なのは電池切れや配線の断線です。今のおもちゃは、光や音を出すものが多く大抵IC回路が入っています。ここがダメになるとさすがにお手上げです。これだけテクノロジーが高度化してきているので、我々も勉強しなくてはなりません」と説明する。

 周南地域で月1、2回の定期開院に加え、県や市のイベントへスポットで出す。下関や萩など、比較的遠方からの依頼も増えてきたという。昨年度は23回開院し449件を受付。これまでののべ件数は4,300件以上にのぼる。

1013.jpg物の大切さを伝える

 修理を行う「ドクター」は20人ほど。地元企業のOBで電気・電子系、工学系、機械系などの技術職が多く、修理内容にも得意分野があるそうだ。各々、「マイ工具箱」を持参。実際に白衣をまとい、医師さながらに子供たちと接する。

 「一番うれしいのは、修理が完了したときの満足感と、子供達やその親達が喜ぶ姿を見たとき。こちらも孫と遊ぶような感覚で、楽しみながらやれば元気が出てきます」(河本さん)。

 単なる修理屋ではないというのが同病院のコンセプト。モノを大切にすることを目の前で子供に教え、さらに子供がモノづくりや科学に興味をもつきっかけをつくる。

 「小学校高学年にもなると、内部の構造を説明しながら修理を行うシーンもよく見かけます」と河本さん。なかには、一緒に修理を手伝う子供もいるそうだ。

婚活支援部会

人生経験者が親身に寄り添う縁結び

okuda.jpg 今、同協会で最も勢いのあるのが、婚活支援部会が運営する結婚相手紹介サービス「愛SA幸せエンジェル」だ。11年に発足し現在会員数は159人、うち92人が女性。男女とも35~45歳が集中している。

 運営メンバーの1人、奥田宗博さんは、現在の少子化対策を発足の背景にあげる。「子供手当など、子供ができてからの施策は充当されているが、問題はその前の部分。出会いの場を設け、結婚が増えなければ改善ははじまらない」と指摘する。

 発足にあたり、結婚相談所の実態調査を行った奥田さん。出会いの場を機械的につくるだけの、ビジネスライクなサービスがあまりに多いことを残念に感じたという。「昔の仲人おばさんのようなハートフルさはありません。これでは本当の出会いに結びつかない」。

シニアが自分磨きをお手伝い

 同部会の紹介サービスは1対1の見合い方式。事前に提出した希望条件に合う人を登録者のなかからマッチングし席を設ける。

 特徴の一つが、もし見合いの結果がダメだったとき、断った理由などをヒアリングし相手に伝え、改善を促すところまで支援する徹底ぶり。「本人だけでなく親御さんにもズバッと言いますよ。子離れできていない人も多いので」と奥田さん。「フィーリングが合わなかったのか、またはマナーの問題なのか。後者であれば数カ月かけてトレーニングさせることもあります」。と述べ、自分を見つめなおし磨くためのサービスでもあると話す。

 こうした対応ができるのも、7人のスタッフがいずれも人生経験豊かな60歳以上のシニアだから。本人にはもちろん、必要あればその親にも個別で面談を行う。「最近では、親子の会話がないところも多い。親が直接言うよりも、我々が自身の体験談を交えて話をしたほうが、本人も素直になれることも多いのです」と奥田さんは説明する。

1014.jpg スタッフは主婦、店舗経営、企業勤めなどさまざまで、紹介業の経験は全くなし。「協会会員でやりたい人が手を挙げて集まった。ゼロからのスタートでした」と奥田さんは話す。月1、2回の打合せにはほぼ全員が集まり、相手探しについても真剣に議論する。

 これまで21組が成婚。交際中も常時20組以上はいる。奥田さんは「素直で純真であるということが何より。自分の悪い部分を聞き入れ認め、改善しようとする人がうまくいきます」と、成功する人の共通点を示す。

 なかには、一度断わられた相手に再アタックし、結ばれた例もある。また、結婚条件を出さず、担当スタッフに全て任せるという人も。「それが良いかどうかは分かりませんが、スタッフとの信頼関係ができている証です」(奥田さん)。

「愛SA幸せエンジェル」

【入会資格】男25歳以上、女性20歳以上で結婚する意思のある独身【会費・礼金】年会費1万円、成婚時5万円

【問合せ】☎0834・32・8409、ウェブhttp://www.aysa.jp/angel.html

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