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ダンススポーツ 神奈川県茅ヶ崎市 横田久昭さん(68)

地域が元気になる「社交場」ダンスを社会に還元したい

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 「ダンスはイメージです。頭で考えすぎず、動きの残像を体で覚えましょう」。30人ほどが集まるフロアに、横田さんの快活な声が響く。茅ヶ崎市立体育館の一室は、今日も社交ダンスを習う高齢者で賑わっている。

 横田さんが理事長を務めるNPO法人「シニアダンスサポート」のレッスンの一幕。よく見ると、男性参加者の割合が多い。「女性10対男性3が通常の教室ですが、ここはもともと、定年後の男性の閉じこもり予防を重要視してきた経緯があります」と横田さんは説明する。

 茅ヶ崎市は東京・横浜へ通勤する会社員が多く住む地域。男性は特に近所づきあいが希薄になり、退職後は閉じこもりがちになる。これを何とかするため、横田さんは茅ヶ崎市と共同で同法人を立ち上げた。4年目に入った今年時点で、登録者は百数十人にのぼる。

yokota2.jpg ダンス教室は、いつでも誰でも、レベルを問わず参加できるスタイル。1回500円で2時間ほどのレッスンをこなす。最高齢は87歳。60、70歳から習いはじめた人も多いという。「元大学教授や画家など、地位のある方も」と横田さん。「ただし、余計なプライドは邪魔になります。いかに人前で恥をかくことを気にしないかが、上達への最初の関門、かつ楽しくダンスを続けるコツです」と強調する。

 全身を使うダンススポーツは体力、筋力に加え、音感も重要。横田さんも、決して簡単な競技ではないとしながら、同時に、無理な要求や厳しすぎる指導はご法度だと話す。「せっかくダンスの重い扉を叩いてもらえたのですから、まずは楽しくやる雰囲気を最優先に考えています」。

 同法人では他に、介護施設でのボランティア活動なども行う。イベントや利用者の誕生日にあわせて訪問し、試合本番と同じ衣装、メイクでダンスを披露するそうだ。「通常、ダンスの個人レッスンは何万という高い授業料を払います。そこで得た技術を、ボランティアまたはそれに近い価格で提供する考え方は、否定されても仕方ありません」と横田さん。それ以上に、高齢者がいつまでも健康で元気な地域をどうすればつくれるか、ダンスを通じて貢献したいと語気を強める。

 横田さんがダンスを始めた学生時代はダンスパーティーの全盛期。その楽しさに刺激を受け、社会人になってからも教室に通って腕を磨いた。そこで先生をしていたのが、現パートナーの坂本たつみさん。30年来の付き合いで呼吸もぴったりとのことだ。

 今春の神奈川県大会で優勝し、代表の切符を手にした2人。ねんりんピックの抱負を聞かれると「全国のエリートが集まる。勝ち目はない」と揃って控えめ。「まずは楽しむ気持ちを大切にして挑みたい」と意気込みを述べた。

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7月「海の日ダンスフェスティバル」にて(後列右から6人目が横田さん)

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