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シルバー産業新聞

独特の触感と重みのある「天明鋳物」メダル

栗崎鋳工所(栃木県佐野市) 栗崎二夫さん

古き良き伝統を残していきたい

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 佐野市は古くから鋳物の産地として知られ、ここで作られた美術工芸鋳物の総称が天明鋳物である。由来は約1,000年前の天慶三年。唐沢城の初代城主藤原秀郷公が鋳物師を連れてきて、軍器等の鋳造にあたらせたのが始まりだと言われている。

 栗崎鋳工所の4代目、栗崎二夫さんは県の依頼を受け、ねんりんピックの参加章1万2,000個、表彰メダル800個を製作。試行錯誤を繰り返し、1年半を経てようやく完成に至った。

 「鋳物では細かい文字を表現するのは難しい。極力文字数を減らして、シンプルなデザインに落とし込みました」と栗崎さん。日光杉で作られた盾には、福田富一県知事のリクエストで同県地図を型に取ってあしらった。

 天明鋳物の特徴はざらざらとした表面の砂肌。また、角に丸みが出るので、手の中にしっとりとおさまる感触がある。「歴代のメダルに比べれば地味ですが、手作り感を味わっていただければと思います」。

 江戸時代には300人以上の鋳物師が日用品や仏具、湯釜などを製作していたが、近代産業の発展とともに衰退の一途をたどる。電化製品の普及で茶瓶や鉄器は日用品として売れにくくなり、資金のある大手鋳工所は銀行業へシフト。今では5、6人の鋳物師しか残っていないという。

 栗崎さんは一般企業に就職したが、その直後に先代の父が他界。仕事を辞め、地元の職人の店で20歳から修業を積んだ。 

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 鋳物師を続ける理由を「古き良きものを何とか残したいから」と語る栗崎さん。「地元の伝統に一生関わることなく、佐野市を出ていく若者も多い。そのような人達へ、少しでも歴史に触れる機会を作ってあげたい」。地域の若者や子供たちへそうした思いを伝える体験工房を開いている。

 鋳型の製造技術を生かし、現在ではお菓子の焼型の受注が多い。「ゆるキャラブームの影響で、面白いキャラクターのデザインが沢山送られてきます」と興味津々だ。

 そんな栗崎さんの趣味はクレー射撃。「頭を切り替えるにはちょうど良い」と話す。親の影響で始め、今は自分が子供と一緒に楽しんでいるという。職も遊びも継承を大切にする栗崎さんだ。

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