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大谷石採掘場の迫力 地下60mの巨大空間

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 栃木県宇都宮市の特産物として有名な大谷石。全長27mの平和観音や日本最古の磨崖仏、石造りの街並みなど、付近には見どころも多い。中でも、大谷資料館にある大谷石採掘場跡の巨大地下空間は圧巻。

 大谷資料館の鈴木洋夫館長にお話を伺った。

 大谷石は、2000万年前に火山活動により生まれた緑色凝灰岩で、宇都宮北西部の大谷一帯東西約8㎞、南北37㎞にわたっており、地下200~300mの深さまである。埋蔵量は約10億トンと推定される。日本列島の大半がまだ海中にあった新生代第三紀の前半、火山が噴火して噴出した火山灰や砂礫が海水中に沈殿して、それが凝固してできたものとされている。

帝国ホテルに使われる

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 暖かみのある肌合いが特徴で、軽くて石質が柔らかいため加工がしやすく耐久性にも優れるため、古くから石蔵をはじめとした建築物の外壁、プラットホーム、石垣や階段、門柱に大谷石が盛んに利用されている。1922年にフランク・ロイド・ライトが設計した帝国ホテルに使用され、翌年の関東大震災にも耐えたことで、一躍有名に(現在は愛知県の明治村に移築)。テレビ番組とのタイアップにより当初宇都宮駅東口に設置された餃子像や、32年に建設された宇都宮カトリック教会(通称:松が峰教会)は現存する国内最大の大谷石建造物である。

 近年では、他の建築素材で代替の出来る、防火性等性能・性質面より、独特の素材感・質感を建造物に取り入れるために薄くスライスされて壁材や床材として使用されることも多い。また、その耐火性・蓄熱性の高さからパン釜やピザ釜等、石釜の構造材として用いられる。

 大谷資料館の地下採掘場跡は、19年から86年までの約70年をかけて、大谷石を掘り出してできた巨大な地下空間。その広さは、2万㎡(140m×150m)に及び、野球場が一つ入ってしまう大きさ。一番深いところでは地下60mにもなる。坑内の年平均気温は、8℃(1、2月の1℃から9月の12℃)で、いわば地下の大きな天然冷蔵庫。他では見ることのできないその迫力と幻想的な雰囲気に圧倒される。

映画やイベントに

 同資料館も、東日本大震災の影響を強く受けた。来客数が激減し、休館を余儀なくされたのだ。新任の鈴木館長は、前歴の観光協会での経験、人脈等を駆使して、再開に向けて尽力。再開後は、映画やテレビ番組、ミュージックビデオ、テレビCMなどや、コンサートなどのイベントに使用される機会が増えている。今年は「るろうに剣心京都大火編」でも使われている。「ようやく来館者が以前並みに戻った」という。

 同資料館は、JR宇都宮駅より、関東バス「立岩」行き路線バス約30分、「資料館入口」下車、徒歩約10分。年末年始以外無休。(写真は同資料館HPから)

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