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インディアカ 人見とよみさん(栃木県那須塩原市)

署名集め7年ぶり競技種目に

仲間と共に「生活の一部」となったインディアカ

1404hitomi.jpg 宮城出身の人見さんは東京の理容学校を卒業し、都内の店舗に10年ほど勤務。その後、福島で1年間自営し、結婚を機に那須塩原市へ移った。インディアカに出会ったのは子育てがひと段落した30年以上前のこと。地域のスポーツジムに通い始めた際に、汗を流した後の楽しみにとジムの先生にすすめられたのがきっかけだった。

 インディアカはドイツ発祥のスポーツ。その昔、トウモロコシの皮を束ねて足で蹴って遊んでいたのがはじまりと言われている。4人1チームで編成し、ルールはバレーボールに近い。ボールの代わりに競技専用の羽根を素手で打ち合う。

 女性の場合はネットの高さが185㎝で、身長が低い自分でも十分楽しめるスポーツだという人見さん。「ただし、バレーと同じようにアタックもあります。ブロックすれば顔に羽根が直撃することも。羽根先が幾度か鼻に入って出血もしました」と、「羽根つき」程度では済まない激しい打ち合いも魅力の一つだと笑顔で話す。

 始めた当初は、羽根の先端が保護されていない仕様で、すぐに折れて使えなくなることもしばしば。マイナーであるがゆえ普通のスポーツ用品店では羽根の取り扱いがなかった苦労を明かす。「先端が1本でも破損すれば、空中でのバランスが崩れます。学校の鳥小屋を掃除したときに、羽根を拾って補修したりもしていました(笑)」

 「どちらかと言えば大ざっぱな性格」と自己分析する人見さんは試合中、チームのムードメーカーに徹する。「ミスした人が気にしすぎないよう、声かけすることです。チームの雰囲気が好転し流れを呼び込みさえすれば、相手との実力差を少しでも埋めることができます」。

 それを体感したのが、前回インディアカが行われた08年の鹿児島大会。ちょうど60歳だった人見さんは初出場し、なんと全国優勝を果たした。「競技人口が少なく県内の寄せ集めチームで出場しました。無欲かつ楽しむことを目的に参加したので、余計なプレッシャーもありませんでした」と振り返る。

 実は、今年の栃木大会は当初、競技種目として想定されていなかった。県のインディアカ協会役員を務める人見さんは、競技の楽しさを栃木から何としても発信したいとの思いから署名を集めて回り、その熱意が7年ぶりの開催を実現させることになった。「私自身、仲間がいるから続けてこられました。勝負にこだわるのは当然ですが、一方で人と人のつながりが生まれる大会にして欲しいです」と期待を込める。

 現在は生活の一部に溶け込んでいるインディアカ。週3回のチーム練習のうち、2回は市外へ車で片道1時間かけて通う。帰宅は夜10時半頃になるが、「好きなので遠距離だろうが全く気になりません」と人見さん。「主人に何も言われないので、恵まれているのかもしれません」と笑う。

 そんな人見さん曰く「寡黙で頑固な」ご主人との共通の趣味はマラソンと登山。特に登山は、ご主人の定年退職後に日本百名山を制覇した健脚夫婦だ。「印象的だったのは屋久島の宮之浦岳に咲くシャクナゲの美しさ。山そのものではアルプスの聖岳、赤石岳の雄大さに圧倒されます」と目を輝かせる。

 3人の子供はみんな結婚し、現在はご主人との2人暮らし。それでも、2軒隣に住む娘夫婦がお孫さんを連れて遊びに来ると家の中が一気に賑やかになる。「家族がこうして健康でいてくれることが、競技に打ち込める一番の理由です」と人見さんは感謝を口にした。

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男女混合チームで2度目の頂点めざす(前列左が人見さん)

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