ケアマネジャーはじめ介護・医療に携わる皆さまへ様々な最新
情報を深く分かりやすくお伝えする「シルバー産業新聞」です。

Care-new.jp

大中小 テキストサイズ変更RSS

シルバー産業新聞

17音に込める無限の思い 畑田孝子さん

「惑星の ひとつに生まれて 種を蒔く」 

 昨年10月に行われたねんりんピック熊本の記念式典で、ねんりんピック賞に輝いた作品だ。「惑星」に象徴されるスケール感と「種を蒔く」の表現がねんりんピックのイメージに相応しいとの評価を得て受賞した。

 句を詠んだのは、県内在住の畑田孝子さん(67歳)。県内だけでなく全国のさまざまな俳句大会にも投句し、度々受賞してきた実力者である。しかし当の本人は「まぐれですよ。まだまだ勉強中です」といたって控えめだ。

  • nenhaiku11.jpg
  • ねんりんピックの受賞作品を持って



 

  畑田さんと俳句の出会いは15年前。友人から誘われた俳句会に軽い気持ちで参加したのがきっかけだったという。会場には大きな牡丹の花が飾ってあり、テーマはその牡丹を題材に皆で句を詠むこと。

「牡丹が 迎えてくれる 初句会」

 畑田さんの処女作だ。そしてこの作品は会を主宰する先生からも高く評価された。「褒められると、すぐ乗せられちゃうんです」と畑田さんは照れながら笑う。

 作品の着想を得るために旅行にも頻繁に出かける。ただその場の即興で出来上がることは少ないという。風景を目に焼き付け、情感を持ち帰り寝かせておく。するとある時、フッと作品が生まれてくるのだという。ただ昨年の夏にお孫さんと長崎観光に行ったときは「振り回されて創作どころじゃなかった」と笑い、5人の孫をもつ優しい祖母の表情を見せた。

 普段は美容室を営む畑田さん。客との他愛のない会話からイメージを膨らますこともしばしばあるという。「お客さんのキャラクターを借りて、その人になりきったつもりで詠んだりします」。型にとらわれない自由な手法が幅広い作風を生み出すのだろう。

 畑田さんの作品で最も多く題材に取り上げられるのは周辺の変化。畑田さんが住む集落では高齢化が進み、年々活気を失っているという。

「廃業の 工場にしきり 蝉時雨」

「かくれんぼ 誰も探しに 来ぬ椿」

 改めて畑田さんに俳句の魅力を問うと「限られた文字数で自分の思いやイメージを無限大に詰め込めることが醍醐味」。畑田さんはこれからも17音に様々な思いを込めて畑田さんは詠み続ける。

<ねんりんピック新聞2011熊本号>

  • 福祉住環境コーディネーター検定試験
  • SSL グローバルサインのサイトシール