第26回 介護支援専門員 実務研修受講試験問題【解答・解説】学校法人 藤仁館学園

保健医療福祉サービス分野(福祉サービスの知識等) 一問一答

分野別テスト→

問26

次の記述のうち適切なものはどれか。3つ選べ。

1「指輪っかテスト」は、サルコペニア(筋肉減弱症)の簡便な評価法である。

2フレイルとは、健康な状態と介護を要する状態の中間的な状態である。

3ロコモティブシンドロームとは、認知機能の低下によって起こるフレイルである。

4要支援と認定された者では、介護が必要となった原因の第1位は認知症である。

5配偶者との死別による心理的苦痛を和らげるには、ソーシャルサポートが有効である。

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正解は…1・2・5
  1. 記述の通り。指輪っかテストとは、セルフチェックツールとして厚生労働省が推奨するものである。チェックの方法は、両手の親指と人さし指で輪をつくり、ふくらはぎの一番太い部分を囲む。測るときは椅子に座って前かがみになり、ひざが90度になる状態でふくらはぎの一番太いところを、力を入れずに囲む。足を上げて測ろうとすると角度が変わってしまうので、ひざの角度が90度になるように意識する。できれば利き足ではないほうで、素肌の上から測るのがポイント。指の輪よりも足が細くて、すき間ができる人は要注意。筋肉量が減り、筋力が低下している恐れがあり、介護や寝たきりになる可能性が高いと考えられる。
  2. 記述の通り。
  3. ロコモティブシンドロームは、骨、筋肉、関節、神経など運動器の障害により、移動機能が低下した状態で、運動器症候群ともいい、認知機能の低下とは関係ない。
  4. 要支援の認定原因で最も多いのは、関節疾患である。
  5. 記述の通り。

問27

次の記述のうち正しいものはどれか。3つ選べ。

1脈拍数と心拍数は、常に一致する。

2高体温とは、体温が36.5度以上である場合をいう。

3一般的に動脈壁にかかる圧力を血圧という。

4血圧には日内変動がある。

5ジャパン・コーマ・スケール(JCS)は、意識レベルの評価に用いられる。

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正解は…3・4・5
  1. 脈拍数と心拍数は、必ずしも常に一致するものではない。
  2. 高体温とは一般に37度以上をいう。発熱ともいう。
  3. 記述の通り。
  4. 記述の通り。一日単位の血圧変動(日内変動)をみると、睡眠中の血圧は低く、起床とともに上昇する。日中の活動時間の血圧は高く、活動量が低下する夕方から夜にかけて再び低下していくというリズムが基本である。
  5. 記述の通り。

問28

検査について適切なものはどれか。3つ選べ。

1腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上の場合は、メタボリックシンドロームの診断において腹部型の肥満とされる。

2AST(GOT)は、肝臓以外の臓器の疾患でも上昇する。

3ヘモグロビンAlcは、採血時の血糖レベルを評価するのに適している。

4尿検査は、尿路感染症の診断に有効である。

5CRP(C反応性たんぱく質)は、体内で炎症が起きているときに低下する。

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正解は…1・2・4
  1. 記述の通り。
  2. 記述の通り。
  3. ヘモグロビンA1cは、過去1 ~ 2カ月の平均的な血糖状態を反映する。
  4. 記述の通り。
  5. CRP(C反応性たんぱく質)は、体内で炎症が起きているときに上昇する。

問29

褥瘡について適切なものはどれか。3つ選べ。

1しびれや麻痺は、原因となる。

2細菌感染の原因となる。

3寝たきりになると腹部にできやすい。

4予防方法の一つに、栄養管理がある。

5寝返りができない人に、体位変換は不要である。

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正解は…1・2・4
  1. 記述の通り。
  2. 記述の通り。
  3. 寝たきりになると、褥瘡は仙骨部や大転子部、尾骨部など、背中側にできやすい。
  4. 記述の通り。褥瘡の予防には、除圧、栄養管理、スキンケアが重要である。
  5. 寝返りができない人には、おおむね2時間おきの体位変換が必要である。

問30

リハビリテーションについて適切なものはどれか。3つ選べ。

1多職種が連携して行う。

2高齢者のケアは、リハビリテーション後置主義にのっとっている。

3運動に伴って低血糖発作が起こることがある。

4急性期病床は、急性期リハビリテーションの提供の場である。

5回復が見込めない要介護高齢者に対しては、実施しない。

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正解は…1・3・4
  1. 記述の通り。
  2. 介護予防の観点から、リハビリテーション前置主義にのっとっている。
  3. 記述の通り。運動に伴って低血糖発作が起こることがあるため、体調を確認しながらリハビリテーションを行う。
  4. 記述の通り。急性期病床は、急性期リハビリテーションの提供の場である。介護保険サービスでは、維持期リハビリテーションを担う。
  5. 回復が見込めない要介護高齢者に対しても、ターミナル期にある高齢者に対しても、リハビリテーションの適応対象である。

問31

認知症について適切なものはどれか。3つ選べ。

1認知症施策推進大綱においては、発症を遅らせることを目指している。

2運動不足の改善は、認知症の予防につながらない。

3自分の意思で決定できるように支援することが大切である。

4MCI(軽度認知障害)は、すべて認知症に移行する。

5前頭側頭型認知症の症状の一つとして、物品の名前が出てこない意味性認知症の症状がある。

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正解は…1・3・5
  1. 記述の通り。
  2. 運動不足の改善(廃用症候群・生活不活発病)は、認知症の予防につながる。
  3. 記述の通り。認知症であっても、自分の意思で決定できるように支援することが大切である。
  4. MCI(軽度認知障害)は認知症の前段階といわれているが、そのすべてが認知症に移行するものではない。
  5. 記述の通り。

問32

次の記述のうち、より適切なものはどれか。3つ選べ。

1高齢者は、急激な環境の変化があっても、環境への適応力は高い。

2せん妄の有病率は、年齢とともに上昇する。

3せん妄については、その発症に至ったきっかけで除去可能な要因がないか検討する。

4身体疾患の治療薬の中には、うつなどの精神症状を引き起こすものがある。

5統合失調症の陰性症状とは、妄想や幻覚をいう。

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正解は…2・3・4
  1. 高齢者は、急激な環境変化への対応力は低くなる。
  2. 記述の通り。せん妄の有病率は、年齢とともに上昇するといわれている。
  3. 記述の通り。
  4. 記述の通り。
  5. 陰性症状には、感情鈍麻、無気力や自発性の低下、自閉などの精神機能の減退などがある。幻覚、幻聴、妄想、奇異行動は、陽性症状である。

問33

傷病に関する次の記述のうち、より適切なものはどれか。3つ選べ。

1診察や検査は、医師の負担が少ないものから行う。

2診断は、医師又は歯科医師が行う。

3患者は、自分の傷病の内容を知り、どのような治療を受けるか、自己決定する権利を有している。

4予後に関する説明では、患者の理解力なども考慮し、必要に応じて家族の立ちあいを求める。

5介護サービスの選択を助言するに当たり、予後は考慮しなくてよい。

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正解は…2・3・4
  1. 診察や検査は、患者の状況により実施されるべきで、医師の負担は関係ない。
  2. 記述の通り。
  3. 記述の通り。
  4. 記述の通り。
  5. 介護サービス利用の選択に関する助言には、要介護者等の予後の考慮も必要である。

問34

次の記述のうち適切なものはどれか。3つ選べ。

1介護支援専門員は、利用者の入院時に、退院後の利用者・家族の生活について医療機関に伝えることが重要である。

2退院後の居宅サービス計画の立案に役立つ情報には、入院期間中に介護支援専門員に共有される情報が含まれる。

3退院前カンファレンスに家族が参加する場合もある。

4退院後の訪問看護は、介護支援専門員が指示する。

5退院当日は、介護保険サービスを利用できない。

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正解は…1・2・3
  1. 記述の通り。
  2. 記述の通り。
  3. 記述の通り。
  4. 退院後の訪問看護は、介護支援専門員が指示するものではなく、主治医の指示書の交付をもって行うものである。
  5. 退院当日も、介護保険サービスを利用することはできる。

問35

高齢者の栄養・食生活について適切なものはどれか。3つ選べ。

1低栄養状態では、筋力の低下により転倒しやすい。

2男性では、加齢とともに低栄養傾向の者の割合は減少する。

3骨粗鬆症予防には、アルコールを摂取することが大切である。

4使用している薬剤によっては、摂取してはならない食品がある。

5一方的な指導ではなく、双方向的なコミュニケーションを重視した相談の場を設ける。

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正解は…1・4・5
  1. 記述の通り。
  2. 性別に関係なく加齢に伴い低栄養傾向になるが、特に男性では増加する。
  3. 骨粗鬆症の予防につながるのは、カルシウム摂取や日光浴などで、アルコール摂取は関係ない。
  4. 記述の通り。使用している薬剤によっては、摂取してはならない食品があるので、医師や薬剤師の説明をしっかり聞くことが重要である。
  5. 記述の通り。栄養指導や栄養管理は、一方的な指導ではなく、双方向的なコミュニケーションを重視した相談の場を設ける。

問36

次の記述のうち適切なものはどれか。2つ選べ。

1重症の糖尿病性ケトアシドーシスの患者では、異常な呼吸がみられることがある。

2起座呼吸は、気管支喘息の患者にもみられる。

3高齢者の肺活量の低下の一因として、肺の残気量の低下がある。

4在宅酸素療法において、携帯用酸素ボンベの使用に慣れれば、介護支援専門員の判断で酸素流量を設定してよい。

5簡易酸素マスクで酸素流量が不足する場合は、鼻カニューレに交換する。

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正解は…1・2
  1. 記述の通り。
  2. 記述の通り。起座呼吸により呼吸が楽になるため、気管支喘息の患者にもみられる。
  3. 高齢者は一般的に、残気量の増加により、肺活量が低下する。
  4. 酸素流量の設定は、医師の指示のもとに行う。
  5. 簡易酸素マスクで酸素流量が不足する場合は、トラキマスク(気管切開患者用のマスク)等への交換の適応となる。

問37

感染症と主な感染経路の組合せについて、より適切なものはどれか。3つ選べ。

1季節性インフルエンザ-飛沫感染

2腸管出血性大腸菌感染症-接触感染

3結核-空気感染

4疥癬-飛沫感染

5MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)感染症-空気感染

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正解は…1・2・3
  1. 正しい組み合わせ。
  2. 正しい組み合わせ。
  3. 正しい組み合わせ。
  4. 疥癬は、接触感染である。
  5. MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)感染症は、接触感染、または飛沫感染である。

問38

高齢者に起こりやすい急変や急変時の対応について適切なものはどれか。3つ選べ。

1衣類の下の皮膚をやけどしたときは、衣類を脱がしてから冷やすようにする。

2異物をのどに詰まらせたときは、前かがみにさせて背中を強く叩くと排出することがある。

3心肺蘇生時の胸骨圧迫は、1分間に60回を目安に行う。

4寝たきりの高齢者が嘔吐した場合には、側臥位にする方がよい。

5せん妄の原因の一つに薬剤の投与がある。

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正解は…2・4・5
  1. 衣類の下の皮膚をやけどしたときは、衣類を脱がさずに、衣類の上から流水で冷やすようにする。
  2. 記述の通り。
  3. 心肺蘇生時の胸骨圧迫は、1分間に100 ~ 120回を目安に行う。
  4. 記述の通り。
  5. 記述の通り。

問39

次の記述のうち適切なものはどれか。3つ選べ。

1筋力トレーニングは、糖尿病の予防につながる。

2大きな負荷で行う筋力トレーニングは、息を止めて行うと安全である。

3冬の寒い時期の運動中は、汗をかかなくても水分補給が必要である。

4疾病によるたんぱく質摂取に制限のない高齢者では、その摂取の目標量は1日30gである。

5喫煙は、脳卒中のリスク因子である。

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正解は…1・3・5
  1. 記述の通り。
  2. 大きな負荷で行う筋力トレーニングは、息を止め血圧が急上昇しないように、息を止めずに行う方が安全である。
  3. 記述の通り。
  4. 一般的な高齢者のたんぱく質摂取の推奨量は、体重が60kgの高齢者では、1日に60g以上のタンパク質を摂取するのが望ましい。
  5. 記述の通り

問40

ターミナルケアについて、より適切なものはどれか。3つ選べ。

1人生の最終段階を穏やかに過ごすことができる環境の整備は、法律に基づく政府の努力義務とされている。

2介護保険の特定施設は、看取りの場となり得る。

3看護師は、死亡診断書を作成することができる。

4痛みの訴えは、身体的な要因によるものであるため、医療処置で対応できる。

5グリーフケアとは、遺族の悲嘆への配慮や対応を行うことである。

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正解は…1・2・5
  1. 記述の通り。
  2. 記述の通り。
  3. 死亡診断書は、医師・歯科医師のみが作成できるものである。
  4. 痛みの訴えは、身体的な要因のみならず、心理的・精神的なものもあり、医療処置のみで対応できるものではない。
  5. 記述の通り。

問41

指定通所リハビリテーションについて正しいものはどれか。3つ選べ。

1要介護認定を受けた若年性認知症患者は、利用できる。

2通所リハビリテーション計画は、介護支援専門員が作成しなければならない。

3介護職員は、リハビリテーション会議の構成員になれない。

4介護老人保健施設は、提供することができる。

5心身機能の維持回復を図り、日常生活の自立を助けるために行われる。

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正解は…1・4・5
  1. 記述の通り。
  2. 通所リハビリテーション計画は、医師の指示の下、医師と理学療法士等の従業者が共同で計画を作成する。
  3. リハビリテーション会議には、利用者と家族、医師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、介護福祉士(介護職員)、ケアマネジャー(介護支援専門員)、福祉用具専門相談員、デイサービスやヘルパー等のサービス事業所の担当者などが参加する。
  4. 記述の通り。
  5. 記述の通り。

問42

指定短期入所療養介護について正しいものはどれか。2つ選べ。

1検査、投薬、注射、処置等は、利用者の病状に照らして妥当適切に行うものとされている。

2おむつ代は、利用者が負担するものとされている。

3胃ろうがある場合には、利用できない。

4日帰りの利用はできない。

5短期入所療養介護計画は、既に居宅サービス計画が作成されている場合は、当該計画の内容に沿って作成しなければならない。

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正解は…1・5
  1. 記述の通り。短期入所療養介護を利用中でも、検査、投薬、注射、処置等は、利用者の病状に照らして妥当適切に行うものとされている。
  2. 短期入所系サービスの利用に際しては、おむつ代は、保険給付の対象となる。
  3. 短期入所療養介護は、胃ろうの患者など、医療的管理が必要な要介護者も利用対象者となる。
  4. 短期入所療養介護は、日帰りの利用(日中のみの利用)ができ、特定短期入所療養介護費を算定できる。
  5. 記述の通り。

問43

指定看護小規模多機能型居宅介護について正しいものはどれか。3つ選べ。

1居宅で生活している要支援者も利用できる。

2看護小規模多機能型居宅介護計画の作成に当たっては、利用者の多様な活動が確保されるものとなるように努めなければならない。

3看護サービスの提供開始時は、主治の医師による指示を口頭で受けなければならない。

4サテライト型指定看護小規模多機能型居宅介護事業所の登録定員は、18人以下である。

5看護小規模多機能型居宅介護費は、月単位で設定されている。

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正解は…2・4・5
  1. 指定看護小規模多機能型居宅介護を利用できるのは、居宅で生活している要介護者に限定されている。
  2. 記述の通り。
  3. 看護サービスの提供開始時は、一般の訪問看護と同様に、主治医の訪問看護指示書の交付が必要となる。
  4. 記述の通り。
  5. 記述の通り。

問44

介護老人保健施設について正しいものはどれか。3つ選べ。

1入所者は、病状が安定し入院治療の必要がない要介護3以上の認定を受けた者である。

2保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めなければならない。

3口腔衛生の管理体制を整備し、各入所者の状態に応じた口腔衛生の管理を計画的に行わなければならない。

4理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士を置かなければならない。

5看取り等を行う際のターミナルケア加算は、算定できない。

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正解は…2・3・4
  1. 介護老人保健施設は、新規の入所も含め、要介護1の者から対象となる。
  2. 記述の通り。
  3. 記述の通り。
  4. 記述の通り。
  5. 介護老人保健施設は、要件を満たせば、看取り等を行う際のターミナルケア加算を算定できる。

問45

介護医療院について適切なものはどれか。2つ選べ。

1住まいと生活を医療が支える新たなモデルとして創設された。

2開設者は、医療法人でなければならない。

3療養床には、I型療養床とⅡ型療養床がある。

4併設型小規模介護医療院の入所定員は、25人以下である。

5療養室入所者1人当たりの床面積は、5.0㎡以上とされている。

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正解は…1・3
  1. 記述の通り。
  2. 介護医療院は、医療法人のみならず、地方公共団体、社会福祉法人など非営利団体であれば、開設許可を申請できる。
  3. 記述の通り。介護医療院の療養床には、Ⅰ型療養床(主として長期にわたり療養が必要な者)とⅡ型療養床(Ⅰ型療養病床以外の者)がある。
  4. 介護医療院の併設型小規模介護医療院の入所定員は、19人以下である。
  5. 介護医療院の療養室の入所者1人当たりの床面積は、8.0㎡以上である。

問46

面接場面におけるコミュニケーション技術について、より適切なものはどれか。3つ選べ。

1面接を行う部屋の雰囲気や相談援助者の服装などの外的条件は、円滑なコミュニケーションのために重要である。

2相談援助者とクライエントの双方が事態を明確にしていくことが必要である。

3クライエントが長く沈黙している場合には、話し始めるまで待たなければならない。

4面接の焦点を的確に定めることは、面接を効果的に実施する上で重要である。

5傾聴とは、クライエントの支援計画を立てることである。

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正解は…1・2・4
  1. 記述の通り。面接を行う部屋の雰囲気や相談援助者の服装などの外的条件は、円滑なコミュニケーションのために重要である。
  2. 記述の通り。相談援助者とクライエントの双方が事態を明確にしていくことが必要である。
  3. 沈黙も意思表示の一つであるが、話し始めるまで待つアプローチは適切とはいえない。
  4. 記述の通り。面接の焦点を的確に定めることは、面接を効果的に実施する上で重要である。
  5. 傾聴とは、相手と心を一つにして、積極的に耳を傾け、相手が伝える言語・非言語のメッセージを理解する姿勢である。

問47

ソーシャルワークに関する次の記述のうち、より適切なものはどれか。2つ選べ。

1個人の問題解決力や対処能力を強化する役割がある。

2支援の終結と事後評価の後のアフターケアが含まれる。

3ラポールとは、特定領域の専門家から助言・指導を受けることである。

4アドボカシーとは、クライエントが相談した機関では必要な援助ができないとき、他機関へ紹介することである。

5送致とは、自己の権利を表明することが困難なクライエントに代わり、援助者が代理としてその権利獲得を行うことである。

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正解は…1・2
  1. 記述の通り。ソーシャルワークには、個人の問題解決力や対処能力を強化する役割がある。
  2. 記述の通り。ソーシャルワークには、支援の終結と事後評価の後のアフターケアが含まれる。
  3. ラポールとは、特定領域の専門家から助言・指導を受けることではなく、信頼関係の構築のことをいう。
  4. アドボカシーとは、自己の権利を表明することが困難なクライエントに代わり、援助者が代理として権利擁護を行うことである。
  5. 送致とは、クライエントが相談した機関では必要な助言ができないとき、他機関へ紹介することである。

問48

ソーシャルワークにおける相談援助者の基本姿勢として、より適切なものはどれか。3つ選べ。

1統制された情緒的関与とは、個々の人間の状況は独自なものであり、一つとして同じ問題はないと捉え、支援することである。

2サービスについて様々な情報提供を行い、利用するサービスや事業者をクライエントが決定できるようにする。

3非審判的態度で関わる必要がある。

4クライエントを画一的に分類して、援助計画を立てることが必要である。

5意図的な感情表出とは、クライエントが感情を自由に表現できるように、意識してクライエントに接することである。

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正解は…2・3・5
  1. 統制された情緒的関与とは、クライエント等からの怒りや敵意など感情をぶつけられたとき、その感情に巻き込まれたり、あるいは無視したりせず、温かく受け止め、自分の共感的理解を相手に伝え、感情や態度をコントロールし、クライエントの欲求に的確に対応することである。
  2. 記述の通り。ソーシャルワークにおける相談援助者は、サービスについて様々な情報提供を行い、利用するサービスや事業者をクライエントが決定できるようにする。
  3. 記述の通り。ソーシャルワークにおける相談援助者は、非審判的態度で関わる必要がある。
  4. クライエントを画一的に分類するのではなく、クライエントの個別性に着目した援助計画の作成が重要である。
  5. 記述の通り。意図的な感情表出とは、クライエントが感情を自由に表現できるように、意識してクライエントに接することである。

問49

ソーシャルワークにおける集団援助について、より適切なものはどれか。2つ選べ。

1グループで生じるメンバーの相互作用を意図的に活用する。

2プログラム活動は、ソーシャルワーカーの興味や関心事から開始して、そのリーダーシップの下で展開する。

3メンバーの個別課題と結びつけて支援するよりも、メンバーに共通する課題の解決を優先する。

4他のメンバーの行動を観察することは、自分の問題について新たな見方を獲得する機会にはならない。

5生きがいを喪失しているような心理的ニーズの高い高齢者に対しては、セルフへルプグループのミーティングを活用することも効果的である。

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正解は…1・5
  1. 記述の通り。ソーシャルワークにおける集団援助においては、グループで生じるメンバーの相互作用を意図的に活用する。
  2. ソーシャルワークにおける集団援助のプログラム活動は、ワーカーの興味や関心事からではなく、メンバーの興味や関心事から開始すべきである。
  3. ソーシャルワークにおける集団援助では、メンバーに共通する課題に、メンバーの個別課題を結び付けて支援する。
  4. ソーシャルワークにおける集団援助において、ほかのメンバーの行動を観察することで自己投影し、自身の問題に関する新たな見方を獲得できる機会となる。
  5. 記述の通り。生きがいを喪失しているような心理的ニーズの高い高齢者に対しては、セルフヘルプグループのミーティングを活用することも効果的である。

問50

介護保険における訪問介護について正しいものはどれか。3つ選べ。

1掃除の際に特別な手間をかけて行う床のワックスがけは、生活援助として算定できる。

2手助けや声かけ及び見守りしながら、利用者と一緒に行うシーツ交換は、身体介護として算定できる。

3夏服と冬服を入れ替えるなどの衣類の整理は、生活援助として算定できる。

4訪問介護員が車いす等での移動介助を行って店に行き、利用者本人が自ら品物を選べるようにする援助は、身体介護として算定できる。

5安否確認を主たる目的とする訪問は、生活援助として算定できる。

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正解は…2・3・4
  1. 掃除の際に特別な手間をかけて行う床のワックスがけは、訪問介護費として算定できない。
  2. 記述の通り。手助けや声かけ及び見守りしながら、利用者と一緒に行うシーツ交換は、身体介護として算定できる。
  3. 記述の通り。夏服と冬服を入れ替えるなどの衣類の整理は、生活援助として算定できる。
  4. 記述の通り。訪問介護員が車いす等での移動介助を行って店に行き、利用者本人が自ら品物を選べるようにする援助は、身体介護として算定できる。
  5. 安否確認を主たる目的とする訪問は、訪問介護費として算定できない。

問51

介護保険における訪問入浴介護について正しいものはどれか。2つ選べ。

1訪問入浴介護従業者として、看護職員又は介護職員のうち1人以上は、常勤でなければならない。

2指定訪問入浴介護事業者は、機能訓練指導員を配置しなければならない。

3サービスの提供の責任者は、看護職員でなければならない。

4サービスの提供方法等の説明には、入浴方法等の内容、作業手順、入浴後の留意点などが含まれる。

5指定訪問入浴介護事業者は、協力医療機関を事業の通常の実施地域内と実施地域外に、それぞれ定めなければならない。

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正解は…1・4
  1. 記述の通りである。訪問入浴介護従業者として、看護職員又は介護職員のうち1人以上は、常勤でなければならない
  2. 指定訪問入浴介護事業者の人員基準に、機能訓練指導員の配置は規定されていない。
  3. 指定訪問入浴介護事業者のサービスの提供の責任者は、サービスを提供する3人(または2人)のうちの1人を責任者とするもので、看護職員に限定されていない。
  4. 記述の通り。サービスの提供方法等の説明には、入浴方法等の内容、作業手順、入浴後の留意点などが含まれる。
  5. 指定訪問介護事業者は、協力医療機関を事業の通常の実施区域内と実施区域外に、それぞれ定めなければならないといった規定はない。

問52

介護保険における通所介護について正しいものはどれか。2つ選べ。

1管理者は、社会福祉主事任用資格を有するものでなければならない。

2看護職員は、看護職員としての業務に従事していない時間帯において、機能訓練指導員として勤務することができる。

3外部のリハビリテーション専門職が事業所を訪問せず、テレビ電話を用いて利用者の状態を把握することは認められていない。

4生活相談員の確保すべき勤務延時間数には、利用者の地域生活を支える取組のために必要な時間を含めることはできない。

5指定通所介護事業者は、非常災害に関し定期的に避難、救出その他必要な訓練を行わなければならない。

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正解は…2・5
  1. 通所介護の管理者に、資格要件は設定されていない。
  2. 記述の通り。通所介護の看護職員は、看護職員としての業務に従事していない時間帯において、機能訓練指導員として勤務することができる。
  3. 外部のリハビリテーション専門職が事業所を訪問せず、テレビ電話を用いて利用者の状態を把握することは認められている。
  4. 生活相談員の確保すべき勤務延時間数には、利用者の地域生活を支える取組のために必要な時間を含めることはできる。
  5. 記述の通り。指定通所介護事業者は、非常災害に関し定期的に避難、救出その他必要な訓練を行わなければならない。

問53

介護保険における短期入所生活介護について正しいものはどれか。3つ選べ。

1指定短期入所生活介護は、利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図るものでなければならない。

2指定短期入所生活介護事業所に介護支援専門員の資格を有する者がいる場合、その者が短期入所生活介護計画のとりまとめを行うことが望ましい。

3夕食時間は、午後5時以前が望ましい。

4食事の提供に関する業務は、指定短期入所生活介護事業者自らが行うことが望ましい。

5いかなる場合も、利用定員を超えてサービスを行うことは認められない。

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正解は…1・2・4
  1. 記述の通り。指定短期入所生活介護は、利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図るものでなければならない。
  2. 記述の通り。指定短期入所生活介護事業所に支援専門員の資格を有する者がいる場合、その者が短期入所生活介護計画のとりまとめを行うことが望ましい。
  3. 指定短期入所生活介護事業所の食事の提供は、栄養や利用者の心身の状況、嗜好を考慮し、適切な時間に提供しなければならず、厚生労働省令により、夕食時間は、午後6時以降が望ましいが、早くても午後5時以降にすることとされている。
  4. 記述の通り。食事の提供に関する業務は、指定短期入所生活介護事業者自ら行うことが望ましい。
  5. 指定短期入所生活介護に、定員の遵守は求められているが、緊急時、支障がなければ認められる場合がある。

問54

介護保険における住宅改修について正しいものはどれか。3つ選べ。

1同一の住宅に複数の被保険者が居住する場合においては、住宅改修費の支給限度額の管理は被保険者ごとに行われる。

2リフト等動力により段差を解消する機器を設置する工事は、住宅改修費の支給対象となる。

3洋式便器等への便器の取替えには、既存の便器の位置や向きを変更する場合も含まれる。

4浴室内すのこを置くことによる段差の解消は、住宅改修費の支給対象となる。

5手すりの取付けのための壁の下地補強は、住宅改修費の支給対象となる。

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正解は…1・3・5
  1. 記述の通り。同一の住宅に複数の被保険者が居住する場合においては、住宅改修費の支給限度額の管理は被保険者ごとに行われる。
  2. リフト等動力により段差を解消する機器を設置する工事は、住宅改修費の支給対象とならない。
  3. 記述の通り。洋式便器等への便器の取り替えには、既存の便器の位置や向きを変更する場合も含まれる。
  4. 浴室内にすのこを置く段差解消は、特定福祉用具販売の対象となり、住宅改修費の対象とならない。
  5. 記述の通り。手すりの取付けのための壁の下地補強は、付帯工事として住宅改修費の支給対象となる。

問55

介護保険における小規模多機能型居宅介護について正しいものはどれか。3つ選べ。

1サテライト型ではない指定小規模多機能型居宅介護事業所の管理者は、介護支援専門員に小規模多機能型居宅介護計画の作成を担当させるものとする。

2養護老人ホームの入所者が、指定小規模多機能型居宅介護を利用することは想定されていない。

3登録定員は、12人以下としなければならない。

4おおむね6月に1回以上、運営推進会識に活動状況を報告し、評価を受けなければならない。

5指定小規模多機能型居宅介護事業所は、住宅地又は住宅地と同程度に利用者の家族や地域住民との交流の機会が確保される地域にあるようにしなければならない。

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正解は…1・2・5
  1. 記述の通り。サテライト型ではない指定小規模多機能型居宅介護の管理者は、介護支援専門員に小規模多機能型居宅介護計画の作成を担当させるものとする。
  2. 記述の通り。養護老人ホームの入所者が、指定小規模多機能型居宅介護を利用することは想定されていない。
  3. 小規模多機能型居宅介護の登録定員は、29人以下とされる。
  4. 運営推進会議は、おおむね2カ月に1回以上開催することとされる。
  5. 記述の通り。指定小規模多機能型居宅介護事業所は、住宅地又は住宅地と同程度に利用者の家族や地域住民との交流の機会が確保される地域にあるようにしなければならない。

問56

介護保険における認知症対応型通所介護について正しいものはどれか。3つ選べ。

1共用型指定認知症対応型通所介護の利用定員は、 1施設1日当たり12人以下としなければならない。

2サービスの提供方法等の説明には、利用日の行事及び日課等も含まれる。

3認知症の原因となる疾患が急性の状態にある者は、対象とはならない。

4単独型・併設型指定認知症対応型通所介護の場合、生活相談員、看護職員又は介護職員のうち2人以上は、常勤でなければならない。

5あん摩マッサージ指圧師は、単独型・併設型指定認知症対応型通所介護事業所の機能訓練指導員になることができる。

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正解は…2・3・5
  1. 共用型指定認知症対応型通所介護の利用定員は、地域密着型特定施設及び地域密着型介護老人福祉施設との共用型では、1施設当たり3人以下としている。
  2. 記述の通り。認知症対応型通所介護のサービスの提供方法等の説明には、利用日の行事及び日課等も含まれる。
  3. 記述の通り。認知症の原因となる疾患が急性の状態にある者は、認知症対応型通所介護の対象とはならない。
  4. 認知症対応型通所介護の単独型・併設型の人員基準上、生活相談員、看護職員又は介護職員の常勤の勤務者数は、1人以上とされる。
  5. 記述の通り。あん摩マッサージ指圧師は、単独型・併設型指定認知症対応型通所介護事業所の機能訓練指導員になることができる。

問57

指定介護老人福祉施設について正しいものはどれか。3つ選べ。

1可能な限り、居宅での生活への復帰を念頭に置いて、入所者がその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるようにすることを目指さなければならない。

2家庭的な雰囲気を保つため、廊下幅は1.6m以下としなければならない。

3入所者が可能な限り離床して、食堂で食事を摂るよう支援しなければならない。

4常勤の生活相談員を配置しなければならない。

5食事の提供又は機能訓練に支障がない広さがあっても、食堂と機能訓練室を同一の場所とすることはできない。

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正解は…1・3・4
  1. 記述の通り。指定介護老人福祉施設は、可能な限り、居宅での生活への復帰を念頭に置いて、入所者はその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるようにすることを目指さなければならない。
  2. 指定介護老人福祉施設の廊下幅は、1.8m以上、中廊下の幅は2.7m以上とされている。
  3. 記述の通り。指定介護老人福祉施設は、入所者が可能な限り離床して、食堂で食事を摂るよう支援しなければならない。
  4. 記述の通り。指定介護老人福祉施設は、常勤の生活相談員を配置しなければならない。
  5. 指定介護老人福祉施設は、食事の提供又は機能訓練に支障がなければ、食堂と機能訓練室は同じ部屋でもよい。

問58

成年後見制度について正しいものはどれか。3つ選べ。

1成年後見人の職務には、身上保護(身上監護)と財産管理が含まれる。

2後見開始の申立は、本人の所在地を管轄する地方裁判所に対し行わなければならない。

3成年後見制度の利用の促進に関する法律では、国の責務が定められている。

4法定後見制度は、本人の判断能力の程度に応じて、後見と補助の2類型に分かれている。

5成年後見制度利用促進基本計画では、権利擁護支援の地域連携ネットワークづくりが必要とされている。

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正解は…1・3・5
  1. 記述の通り。成年後見人の主な職務は、身上保護(身上監護)と財産管理である。
  2. 後見開始の申立は、本人の所在地を管轄する家庭裁判所に対し行わなければならない。
  3. 記述の通り。成年後見制度の利用の促進に関する法律では、国の責務が定められている。
  4. 法定後見制度は、本人の判断能力の程度に応じて、後見、保佐、補助の3つの類型に分かれている。
  5. 記述の通り。成年後見制度利用促進基本計画では、権利擁護支援の地域連携ネットワークづくりが必要とされている。

問59

高齢者虐待防止法について正しいものはどれか。3つ選べ。

1「高齢者」とは、 75歳以上の者をいう。

2養護者が高齢者本人の財産を不当に処分することは、経済的虐待に該当する。

3養護者が高齢者に対して著しく拒絶的な対応をすることは、心理的虐待に該当しない。

4養介護施設には、介護老人保健施設も含まれる。

5都道府県知事は、毎年度、養介護施設従事者等による高齢者虐待の状況等について公表するものとする。

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正解は…2・3・5
  1. 高齢者虐待防止法で定義する高齢者は、65歳以上の者である。
  2. 記述の通り。養護者が高齢者本人の財産を不当に処分することは、経済的虐待に該当する。
  3. 養護者が高齢者に対して著しく拒絶的な対応をすることは、心理的虐待に該当する。
  4. 記述の通り。養介護施設には、介護老人保健施設も含まれる。
  5. 記述の通り。都道府県知事は、毎年度、養介護施設従事者等による高齢者虐待の状況等について公表するものとする。

問60

生活保護制度について正しいものはどれか。3つ選べ。

1保護は、要保護者の年齢別、性別、健康状態等を考慮して行うものとする。

2実施機関は、都道府県知事、市長及び福祉事務所を管理する町村長である。

3生活保護費は、最低生活費に被保護者の収入額を加算して支給される。

4福祉用具の利用は、生活扶助の対象である。

5生活保護の申請は、要保護者、その扶養義務者又はその他の同居の親族が行うことができる。

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正解は…1・2・5
  1. 記述の通り。保護は、要保護者の年齢別、性別、健康状態等を考慮して行うものとする。
  2. 記述の通り。実施機関は、都道府県知事、市長及び福祉事務所を管理する町村長である。
  3. 生活保護費は、生活保護基準(最低生活費)に従い支給され、世帯に収入がある場合、最低生活費から収入を控除した額の生活保護費が支給される。
  4. 福祉用具は介護扶助の対象である。
  5. 記述の通り。生活保護の申請は、要保護者、その扶養義務者又はその他の同居の親族が行うことができる。
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