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第24回 介護支援専門員 実務研修受講試験問題【解答・解説】学校法人 藤仁館学園
保健医療福祉サービス分野(福祉サービスの知識等) 一問一答
問26
高齢者にみられる疾病・病態について適切なものはどれか。3つ選べ。
1薬疹は、薬剤服用後1 ~ 2カ月で出ることが多い。
2高齢者の肺炎は、再発・再燃を繰り返して難治化することがある。
3白内障は、水晶体の混濁により視力低下をきたす。
4脱水があっても、めまいやふらつきは生じない。
5ナトリウムが欠乏していても、嘔気や頭痛などの自覚症状がないこともある。
問27
バイタルサインについて正しいものはどれか。3つ選べ。
1バイタルサインとは、体温、脈拍、血圧、意識レベル及び呼吸である。
2感染症に罹患しても、発熱がみられないことがある。
31分当たりの心拍数60以上を頻脈という。
4血圧は、160/100mmHg未満を目指すことが推奨されている。
5口すぼめ呼吸は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)によくみられる。
問28
次の記述のうち適切なものはどれか。2つ選べ。
1血清クレアチニン値は、高齢者の長期にわたる栄養状態をみる指標として用いる。
2血清アルブミン値は、腎機能が悪化すると高値になる。
3上腕や下腿の周囲長は、寝たきりなどで体重測定が難しい場合の低栄養の判定に使われる。
4胸部X線検査は、心不全の診断にも有用である。
5解熱せずに持続する発熱を、間欠熱という。
問29
排泄について適切なものはどれか。3つ選べ。
1排泄のアセスメントでは、排泄場所がトイレの場合には、居室、廊下、トイレの温度や明るさを確認する。
2排泄のアセスメントでは、排便については、1週間の回数のみを確認すればよい。
3強い尿意とともに尿が漏れることを、腹圧性尿失禁という。
4排泄の介助に伴い、家族は腰痛や睡眠不足などの身体的影響を受けることがある。
5食事内容の確認は、排泄のコントロールに必要である。
問30
次の記述のうち適切なものはどれか。3つ選べ。
1予定より早く目覚め、その後眠れなくなってしまうことを熟眠障害という。
2唾液には、口腔内の自浄作用がある。
3誤嚥性肺炎の発症を防ぐには、口腔内の環境を整えることが重要である。
4本人から訴えがなくとも、義歯が合わないなど口腔に何らかの問題がある場合には、歯科受診を検討する。
5ヒートショックとは、暑熱環境における身体適応の障害によって起こる病態である。
問31
認知症のケアや支援について適切なものはどれか。3つ選べ。
1認知症施策推進大綱では、医療従事者等の認知症対応力向上の促進を図ることとしている。
2認知症疾患医療センターは、地域の介護関係者等への研修は行わない。
3認知症ケアパスとは、認知症の人の状態に応じた適切な医療や介護サービスの提供の流れを示すものである。
4認知症初期集中支援チームは、警察と介護事業者や地域の関係団体が協力して認知症の人を捜索する仕組みである。
5認知症地域支援推進員は、認知症の人やその家族を支援する相談支援や支援体制を構築するための取組を行う。
問32
高齢者の精神疾患について適切なものはどれか。3つ選べ。
1精神症状は定型的でなく、訴えが多彩かつ曖昧なのが特徴である。
2老年期の抑うつの背景要因としては、社会的役割の喪失などがある。
3老年期うつ病は、1年後に半数以上が認知症に移行する。
4アルコール依存症の患者数に占める高齢者の割合は、近年急速に減少している。
5老年期のアルコール依存症には、若年発症型と老年発症型がある。
問33
診察や治療について、より適切なものはどれか。2つ選べ。
1医学的診断のプロセスでは、主訴の前に、家族歴や既往歴の聴取を行う。
2診察や検査は、患者の身体的負担が小さいものから行うことが原則である。
3治療は、診断に基づいて行うことが重要である。
4最も治療効果の高い治療法を常に選択する。
5介護支援専門員は、医学的な立場から治療法について助言すべきである。
問34
高齢者にみられる疾病・病態について適切なものはどれか。3つ選べ。
1誤嚥性肺炎の予防には、嚥下機能のみを維持すればよい。
2大腿骨頸部骨折は、寝たきりの原因となりやすい。
3薬の副作用によるふらつきにより、転倒を起こすことがある。
4排泄物による皮膚の湿潤が加わることで、褥瘡が生じやすくなる。
5褥瘡ができた直後から約1 ~ 2カ月の時期を急性期と呼ぶ。
問35
栄養に関するアセスメントについて正しいものはどれか。3つ選べ。
1高齢者は、若年者に比べてエネルギー摂取量が少ないことを当然の前提とする。
2低栄養状態の徴候には、筋肉量の減少、血清たんぱく質の減少などがある。
3低栄養状態は、フレイルや要介護状態の要因の一つである。
4認知症高齢者については、異食、盗食などの摂食行動の有無を把握する。
5高齢者の摂食・嚥下障害は、栄養過多を引き起こすおそれがある。
問36
感染予防について、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1すべての人が感染症にかかっている可能性があると考え、感染予防に努める。
2症状のある人だけマスクを着用して感染予防に努めればよい。
3手洗いでは、指先、指の間、親指、手首を洗い忘れないようにすることが基本となる。
4マスクや手袋、エプロンやガウンはできるだけ節約し、使い回すように心がける。
5高齢者は、一般的に感染症に対する抵抗力が低下していることを前提とする。
問37
在宅医療管理について正しいものはどれか。3つ選べ。
1在宅中心静脈栄養法は、点滴栄養剤を中心静脈に直接入れる方法である。
2在宅自己注射は、家族以外の訪問介護員も行うことができる。
3経鼻胃管は、定期的に交換する必要はない。
4悪性腫瘍疼痛管理では、身体的側面だけでなく、精神的側面からも考えることが重要である。
5人工呼吸療法には、侵襲的、非侵襲的に行うものの2種類がある。
問38
高齢者の病状・病態について適切なものはどれか。3つ選べ。
1喘息や心不全による呼吸困難では、起座呼吸で症状が楽になることが多い。
2心筋梗塞の症状には、必ず強い胸痛がみられる。
3脚の骨折で多い部位は、骨幹部(骨の中央)である。
4寝たきりの高齢者は、吐いたものが気管や肺に入り、誤嚥性肺炎を起こすことがある。
5急激に浮腫が出現した場合には、心不全の増悪なども考えられる。
問39
次の記述のうち適切なものはどれか。3つ選べ。
1眼の疾患により、ふらつきを生じることはない。
2高齢者では、若年者と異なり、薬の副作用は出ない。
3骨粗鬆症は、骨折後に診断されることもある。
4脳卒中は、再発すると後遺症が重くなることがある。
5糖尿病の薬物療法を受けている患者が食事をとらない場合には、低血糖になる可能性もある。
問40
高齢者の臨死期のケアについて、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1つじつまの合わないことを言う場合も、それを否定せずに対応する。
2反応がないように見えても、いつもどおりの声かけをする。
3息苦しさが楽になるように、常にベッドを平らにする。
4口腔内の保湿や清潔を保つ。
5急変時の対応は、そのときに考えればよい。
問41
指定訪問看護について正しいものはどれか。3つ選べ。
1高齢者が自立した日常生活を営むことができるよう、その療養生活を支援する。
2訪問看護事業所には、言語聴覚士を配置することができる。
3訪問看護では、薬剤の処方も行う。
4訪問看護事業所は、介護老人保健施設の入所者にも訪問看護を提供できる。
5訪問看護の提供に当たっては、家族に対しても適切な指導を行う。
問42
指定訪問リハビリテーションについて適切なものはどれか。3つ選べ。
1指定訪問介護事業等の従業者に対し、介護の工夫に関する指導を行うことができる。
2リハビリテーション会議の構成員には、指定居宅サービスの担当者も含まれる。
3介護報酬上、サービスの提供回数に限度はない。
4訪問看護ステーションの理学療法士がサービスを提供した場合は、訪問リハビリテーションに分類される。
5対象者は、通院でのリハビリテーションが困難な利用者である。
問43
指定看護小規模多機能型居宅介護について正しいものはどれか。3つ選べ。
1訪問看護及び小規模多機能型居宅介護の組合せによりサービスを提供する。
2登録者の居宅サービス計画は、居宅介護支援事業所の介護支援専門員が作成する。
3居宅サービス事業者その他保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めなければならない。
4そのサービスを利用しない日に登録者が通所介護を利用した場合には、通所介護費を算定することができる。
5利用者に対してターミナルケアを行うことができる。
問44
介護老人保健施設について正しいものはどれか。2つ選べ。
1入所者の在宅復帰を目指す。
2入所者は、要介護者より要支援者が多い。
3サテライト型小規模介護老人保健施設は、定員29人以下である。
4施設内で提供される保健医療サービスで完結する施設サービス計画を立てる。
5災害その他のやむを得ない事情がある場合でも、入所定員を超えて入所させてはならない。
問45
介護医療院について正しいものはどれか。2つ選べ。
1主として短期的な療養が必要である要介護者を対象とする。
2その開設に当たっては、医療法に基づく都道府県知事の許可を受けなければならない。
32020年(令和2)年3月末時点で全国で1,000施設以上ある。
4ユニットケアを行うユニット型もある。
5入所者のためのレクリエーション行事を行うよう努める。
問46
面接場面におけるコミュニケーション技術について、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1「なぜ」で始まる質問は、クライエントの戸惑いが増幅することが多いので、注意が必要である。
2オープンクエスチョンは、「はい」か「いいえ」で答えることができる質問である。
3要約とは、クライエントの話をまとめて伝え返すことである。
4時間の配分、情報のまとめ方など面接場面の構造的な配置に関わる技術は、コミュニケーション技術に含まれる。
5初回面接では、チェックリストに従って次々と質問し、答えてもらうことが必要である。
問47
ソーシャルワークの視点から、支援困難事例への対応として、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1支援困難事例は、専門職や関係機関が連携して支援することが望ましい。
2物が散乱し、異臭がする家屋に住んでいる独居高齢者に対し、まずはごみを片付けることを目的に話をする。
3近隣住民から「虐待されているかもしれない高齢者がいる」との訴えがあったので、直ちに警察へ通報する。
4経済的困窮を理由にクライエントがサービスの中止を希望したが、できる限りサービスを継続できるような支援方法を検討する。
5同居している精神障害がある家族とクライエントとの関係が悪化したため、その家族が障害者福祉などの制度を利用できるよう支援する。
問48
ソーシャルワークに関する次の記述のうち、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1インテークは、クライエントの主訴と支援機関の役割が合致するかを確認することが重要である。
2アセスメントでは、解決する問題、クライエント、取り巻く環境及びそれらの相互関係を確定することが必要である。
3支援計画では、長期、短期などと期間を分けずに目標を立てることが重要である。
4支援を終結する際は、終結に伴うクライエントの不安に配慮する必要がある。
5支援の記録は、スーパービジョンに使用してはならない。
問49
ソーシャルワークにおける地域援助技術として、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1生活支援コーディネーターによる地域住民に対する支え合い活動の組織化
2自治体職員による外国人に対する入院費用等の個別相談
3老人クラブによる子どもに対する昔遊びなどを通じた世代間交流の促進
4震災被災者に対する支援のためのNPOの組織化
5社会福祉協議会による視覚障害者団体の会員に対するレクリエーション活動
問50
介護保険における訪問介護について正しいものはどれか。2つ選べ。
1嚥下困難な利用者のための流動食の調理は、生活援助として算定できる。
2利用者とその家族が通院で使用している自家用車の洗車は、生活援助として算定できる。
3手助け及び見守りをしながら利用者と一緒に行う被服の補修は、身体介護として算定できる。
4特別な手間をかけて行う正月料理の調理は、年に一度であれば、生活援助として算定できる。
5専門的な判断や技術が必要でない場合における手足の爪切りは、身体介護として算定できる。
問51
介護保険における通所介護について正しいものはどれか。3つ選べ。
1送迎に要する時間は、通所介護費算定の基準となる所要時間には含まれない。
2通所介護計画は、利用者が作成を希望しない場合には、作成しなくてもよい。
3利用料以外の料金として、おむつ代の支払いを受けることができる。
4利用者が当該事業所の設備を利用して宿泊する場合には、延長加算を算定できない。
5災害等のやむを得ない事情により利用定員を超えてサービスを提供した場合には、所定単位数から減算される。
問52
介護保険における訪問入浴介護について正しいものはどれか。3つ選べ。
1訪問入浴介護費は、サービス提供時間によって2つに区分されている。
2訪問入浴介護事業者は、利用者の選定により提供される特別な浴槽水等に係る費用を、通常の利用料以外の料金として受け取ることができる。
3利用者の肌に直接触れるタオル等は、個人専用のものを使うなど安全清潔なものを使用する。
4利用者の身体の状況等に支障を生ずるおそれがない場合には、主治の医師の意見を確認した上で、看護職員に代えて介護職員のみで実施することができる。
5利用者の心身の状況から全身入浴が困難であって、利用者の希望により清拭のみを実施した場合には、全身入浴と同じ単位数を算定することができる。
問53
介護保険における短期入所生活介護について正しいものはどれか。2つ選べ。
1短期入所生活介護計画は、居宅サービス計画を作成した介護支援専門員が作成しなければならない。
2短期入所生活介護計画は、利用期間にかかわらず作成しなければならない。
3短期入所生活介護計画の内容については、利用者及びその家族に説明を行えば、利用者の同意を得る必要はない。
4短期入所生活介護計画の記録は、その完結の日から2年間保存しなければならない。
5利用者が連続して30日を超えて指定短期入所生活介護を受けている場合には、30日を超える日以降については短期入所生活介護費は算定できない。
問54
介護保険における住宅改修について正しいものはどれか。3つ選べ。
1取り付けに際し工事の必要のない、便器を囲んで据え置いて使用する手すりは、住宅改修費の支給対象にはならない。
2浴室の段差解消に伴う給排水設備工事は、住宅改修費の支給対象にはならない。
3非水洗和式便器から水洗洋式便器に取り替える場合は、水洗化工事の費用も住宅改修費の支給対象になる。
4引き戸への取替えにあわせて自動ドアを設置した場合は、自動ドアの動力部分の設置は、住宅改修費の支給対象にはならない。
5畳敷から板製床材への変更は、住宅改修費の支給対象になる。
問55
介護保険における夜間対応型訪問介護について正しいものはどれか。3つ選べ。
1既に居宅サービス計画が作成されている場合でも、夜間対応型訪問介護計画を作成する必要がある。
2サービスの提供時間については、24時から8時までの間を最低限含む必要がある。
3オペレーションセンターを設置している場合には、基本夜間対応型訪問介護費に加え、定期巡回サービス及び随時訪問サービスのそれぞれについて1回ごとに介護報酬を算定できる。
4オペレーターは、定期巡回サービスを行う訪問介護員等に同行し、地域を巡回しながら利用者からの通報に対応することができる。
5対象者は、一人暮らしの高齢者又は高齢者のみの世帯や中重度の者に限られる。
問56
介護保険における認知症対応型通所介護について正しいものはどれか。2つ選べ。
1生活相談員が認知症対応型通所介護計画を作成する。
2栄養改善サービスを提供することができる。
3若年性認知症の者は、要介護であっても対象とならない。
4認知症対応型共同生活介護事業所の居間や食堂を活用して行うのは、併設型指定認知症対応型通所介護である。
5認知症対応型通所介護計画に位置付けられ、効果的な機能訓練等のサービスが提供できる場合は、事業所の屋外でサービスを提供することができる。
問57
指定介護老人福祉施設について正しいものはどれか。3つ選べ。
1介護支援専門員は、入所者の処遇に支障がない場合であっても、他の職務と兼務しない常勤の者でなければならない。
2管理者は、常勤の者でなければならないが、管理上支障がない場合には、同一敷地内にある他の事業所、施設等の職務に従事することができる。
3居宅において日常生活を営むことができると認められる入所者に対し、円滑な退所のために必要な援助を行わなければならない。
4入所者及びその家族から苦情を受け付けた場合でも、その内容等の記録は義務付けられていない。
5入所者が病院等に入院する際に、おおむね3月以内に退院することが明らかに見込まれる場合には、原則として、退院後再び当該施設に円滑に入所できるようにしなければならない。
問58
生活保護制度について正しいものはどれか。3つ選べ。
1生活保護制度は、市町村の責任と裁量の下で行われる。
2生活保護制度は、生活困窮に陥った原因にかかわらず、無差別平等に受けることができる。
3医療扶助による医療の給付は、医療保護施設又は生活保護の指定医療機関に委託して行うことができる。
4介護扶助には、要介護者に対する住宅改修は含まれない。
5住宅扶助は、原則として、金銭給付で行われる。
問59
生活困窮者自立支援法について適切なものはどれか。3つ選べ。
1生活困窮者自立相談支援事業は、親に扶養されている成人の子も支援の対象としている。
2生活困窮者自立相談支援事業の自立相談支援機関には、弁護士の配置が義務付けられている。
3都道府県、市及び福祉事務所を設置する町村は、生活困窮者自立相談支援事業を行うものとされている。
4生活困窮者自立支援相談支援事業は、社会福祉法人等に委託することはできない。
5生活困窮者一時生活支援事業は、任意事業である。
問60
成年後見制度について正しいものはどれか。3つ選べ。
1親族も成年後見人になることができる。
2市町村長は、四親等内の親族がいる場合には、後見開始の審判の請求をすることはできない。
3その理念の一つとして、成年被後見人等の自発的意思の尊重がある。
4成年後見人は、家族裁判所の許可を得ずに、成年被後見人の居住用不動産を処分することができる。
5後見開始の審判は、本人も請求することができる。

正解は…2・3・5