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【福祉用具で解決! 介護の困りごと】 「おいしく食べる姿勢」できていますか? 車いす (2018年)

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車いすシーティングによる車いすの選び方

 寝たきりで、食べることで「誤嚥性肺炎」が多くなり、社会問題にもなっています。車いすでも不良座位姿勢ではむせや誤嚥が増えています。車いすシーティング(※)ではほとんどの人がベッドから離れていすや車いすに座る対応をします。おいしく食べるには、いすにしっかり座って安定した姿勢が重要です。しっかり座るとは車いすのフットサポート(足置き)で体重の一部を足底で受けることから始まります。

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 介護をしているご家族から、よく「もう少し楽に座って自分で食べてもらえるとよいのに」と聞くことがあります。車いすシーティングでは座位能力を評価して、その対応として車いすの選定・適合を行います。自分で立ったり座ったり、歩くことができる高齢者でも車いすに20分以上座ると姿勢が崩れてくる方がいます。横に倒れるのを「ななめ座り」、車いすからすべってしまうのを「すべり座り」や「仙骨座り」といいます()。

 この場合は座位に問題があると判断し、使用している車いすを見直す必要があります。

 

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 使う車いすは「モジュラー車いす」で身体寸法に合わせ、ある程度座る姿勢を調整できるタイプです。そうすることで、車いすにまっすぐ座ることができ、手が自由に使えるようになります(図「基本座位姿勢」)。座位がとれないレベルでは、普通型車いすに座れない状況で、痛みや姿勢の崩れが大きくなります。また、頭部が保持できないためにベッドでの生活が多くなり食事もベッド上でとるようなレベルです。このような状況でも、座面や背角度を調整できる「ティルト・リクライニング」車いすを使用することで座位が確保できます(写真)。しかしながら、重度障害のある方の食事についてはケアマネジャー、介護福祉士、看護師、歯科医師、言語聴覚士、理学療法士、作業療法士などの多職種連携で対応を進める必要があります。

 また、今年施行された介護保険制度の改正では、福祉用具貸与で車いすも複数商品の提示が必要となりました。食事しやすい車いすが必要と伝えて頂くことで、食べやすい姿勢をつくれる車いすがレンタルできる可能性があります。ケアマネジャーに相談して、シーティング対応のできるレンタル事業者に相談することをお勧めいたします。

 

※車いすシーティング 利用者の体格や座位能力、移乗方法、姿勢、走行性などをアセスメントして車いすの選定・適合を行うこと

 

日本車椅子シーティング財団 副代表理事 木之瀬隆さん

 作業療法士(1982年)。大学教員を経て現職。研究テーマ:車いすシーティングに関する研究、福祉用具の選定・適合に関する研究。シーティングとリフト活用による介護労働者の負担軽減に関する普及啓発事業など。

 

福祉用具の日しんぶん2018

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