ケアマネジャーはじめ介護・医療に携わる皆さまへ様々な最新
情報を深く分かりやすくお伝えする「シルバー産業新聞」です。

Care-new.jp

大中小 テキストサイズ変更RSS

シルバー産業新聞

【福祉用具で解決! 介護の困りごと】 「腰が痛くて、布団から起き上がれない」 特殊寝台 (2018年)

18f_kashima.jpg

 布団に寝ていての困りごとを挙げてみると、▽起き上がるのが大変になった▽布団から立ち上がるのが大変になった▽腰が痛くて夜眠れない▽息苦しくて眠れない▽布団を上げるのが大変になった▽布団で寝ていると介護がしにくい――など、人によりそれぞれ困りごとは異なるでしょう。

 これらの困りごとは、特殊寝台と呼ばれる電動介護ベッドで解決できます。

 特殊寝台にはモーターが付いており、「背上げ機能・膝上げ」「高さ調整」の機能を備えています。これらの機能を使うことにより、前述した困りごとを解決することができます。

 これらの困りごとを特殊寝台で解決できた事例を紹介します。

起き上がれず、トイレに行くのに数十分も…

 Aさん(80歳・女性)はご主人と二人暮らしです。ある日、踏み台に乗って天袋のものを取ろうとしたところ、バランスを崩して尻餅をついてしまいました。Aさんは痛くて起きられなくなり、ご主人に布団を敷いてもらい、なんとか寝ることはできましたが、その晩から痛みが強くなり、翌朝起きると痛くて起き上がれなくなってしまいました。隣県に住む娘さんと娘さんのご主人がAさんを総合病院に連れて行ってくれて整形外科を受診したところ、第11、12胸椎の圧迫骨折があるとのことでした。

 治療は痛み止めを飲んで家で安静にし、痛みが取れてきたら少しずつ動いて構わないということでしたが、家に帰ってきてからが大変です。布団で寝ると、トイレに行くために、起き上がることも立ち上がることも痛くてできません。ご主人に頼んで引っ張り上げてもらい、数十分もかけ、やっとの思いでトイレにたどり着きます。

「介護ベッド」を利用し、一人でトイレに行けるように

 娘さんが介護保険の申請をしたところ要介護2と認定され、ケアマネジャーの方に相談したところ、特殊寝台の導入を勧められました。

 特殊寝台のマットレスは硬過ぎず、かつ腰が沈まずに、適度な柔らかさのものを頼みました。特殊寝台本体は背もたれを少し上げ、膝も少し上げると、寝ている時の痛みが少しですが和らいできます。

 起き上がる時は背もたれを少し上げて、ベッドの柵に掴まれば一人で起き上がることができるようになりました。立ち上がる時もベッドの高さを高くして、ベッド柵に掴まると、布団から立ち上がるより簡単に早くできるようになりました。ベッドの高さは、立ち上がりやすいよう、床から膝までの高さよりも少し高めにあわせます。これなら夜もご主人を起こさず、Aさん一人でトイレに行くことができます。

 特殊寝台を利用する前は、Aさんも水分を控えてトイレを我慢しなければならないと不安でしたが、「トイレを気にしなくて済むようになった。この夏も熱中症や脱水にならないで過ごすことができ、本当に助かりました」と満足されています。

 

高齢者生活福祉研究所 所長 加島守さん

 1980年医療ソーシャルワーカーとして勤務後、理学療法士資格取得。越谷市立病院、武蔵野市立高齢者総合センター補助器具センター勤務を経て、2004年10月高齢者生活福祉研究所を設立し現職

 

福祉用具の日しんぶん2018

  • 【お知らせ】電子版「シルバー産業新聞」
  • シルバー産業新聞申し込み
  • ハンドブック申し込み
  • SSL グローバルサインのサイトシール